『フロム・ダスク・ティル・ドーン』
1996年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 ロバート・ロドリゲス
脚本 クエンティン・タランティーノ
撮影 ギレルモ・ナバロ
音楽 グレーム・レベル
出演 ハーヴェイ・カイテル/ジョージ・クルーニー/クエンティン・タランティーノ/ジュリエット・ルイス/チーチ・マリン/フレッド・ウィリアムソン/サルマ・ハエック/ケリー・プレストン/ジョン・サクソン/ジョン・ホークス/ダニー・トレホ
《解説》
返り討ちにしてやるぜ!
「デスペラード」のロバート・ロドリゲスが監督、「パルプ・フィクション」のクエンティン・タランティーノが脚本を手がけ、逃亡中の2人組凶悪犯と人質の牧師一家が吸血鬼たちと死闘を繰り広げる姿を描いたアクションスリラー
ゲッコー兄弟をジョージ・クルーニーとクエンティン・タランティーノが演じ、「レザボア・ドッグス」のハーヴェイ・カイテル、「ナチュラル・ボーン・キラーズ」のジュリエット・ルイス、「デスペラード」のサルマ・ハエックが共演
《物語》
冷徹な兄セスと残忍な弟リチャードの凶悪な犯罪コンビのゲッコー兄弟は銀行強盗をして、警官を8人殺し、中年女性銀行員グロリアを人質に取り、ニューメキシコに逃走中、朝からこのニュースで持ち切りだ
ドライブインの酒店にやって来た保安官は店主とこの話し、常連客の保安官は店のトイレに向かう、そこに若い女性2人を人質にしたゲッコー兄弟が店主に合図をしたと銃を突き付ける
保安官を帰さないと人質とお前の命はないと言うセス、保安官が戻って来ると酒代を払って出ようとするがリチャードが保安官を射殺、店主が合図をしたと店主にも発砲
セスがリチャードに目立たないように行動しろと言うがリチャードはお構いなし、金庫から銃を取り出した店主と銃撃戦になりリチャードは腕にケガをするが店主を射殺して店に火を放って車を走らせた
モーテルに入り部屋を取るが、セスは人質のグロリアにルールを言い買い物に向かった、リチャードは女性をベッドに誘い、乱暴して殺してしまった
同じモーテルに泊まっているジェイコブ・ブラーは元牧師で妻を亡くした事で信仰心を失い、19歳の娘ケイトと16歳の息子スコットの3人でキャンピングカーで旅をしていた
その部屋にゲッコー兄弟は押し入り、親子3人を拉致し、国境越えの為にキャンピングカーでメキシコを目指す、国境ではケイトとゲッコー兄弟がトイレに身を隠す
そんな時にリチャードがセスに文句を言って騒ぎ始め、セスがリチャードを殴って失神させるも国境警備隊が車内を調べるもトイレの中ではケイトがパンティを下ろして機転を利かせて入国に成功
ゲッコー兄弟が仲間と落ち合う予定の酒場ティティ・ツイスターに向かう、そこは荒野の真ん中でネオンが点滅するけばけばしい店
店内は薄暗い照明の中でトップレスダンサーがエロティックな踊りをするいかがわしい雰囲気で、それに欲望剥き出しのむさ苦しいバイカーやドライバーたちで満員
5人がテーブルに着くと妖艶な美女、地獄のサンタニコの踊りが始まった、その踊りに見惚れていると用心棒たちが現れ、ゲッコー兄弟とトラブルになる
その瞬間にサンタニコが恐ろしい形相に変わり、リチャードの首に咬み付いた、それと同時に店のダンサーや店員が変身して客に咬み付き始めて店は阿鼻叫喚に包まれる
ここはヴァンパイアの巣窟だったのだ、夕暮れから夜明けまでの戦いが始まる
《感想》
オープニングは静かな始まりなんです、砂漠の中のドライブインの酒店で保安官が店主と会話、巷を騒がせているゲッコー兄弟の話しです
何気ない話しをして保安官はトイレを借りるんです、実はゲッコー兄弟はすでに店の中にいて若い女性客を人質に取っていたんです、早く保安官を追っ払えとね
兄のセス・ゲッコーを演じるのはジョージ・クルーニーで自身をプロの泥棒だと言い、無駄な殺しはしない、スタイリッシュな雰囲気ですが、リチャードに手を焼いてます
弟のリチャードを演じるのは「パルプ・フィクション」のクエンティン・タランティーノで、この男は異常者で性犯罪者で殺戮を物ともしないのです
とにかく頭がおかしくて人質の銀行員のグロリアを暴行して殺してしまいます、買い物から戻ったセスに咎められると、騒いだから殺したと理由も滅茶苦茶
国境を越える為にゲッコー兄弟はキャンピングカーで旅をするジェイコブ・ブラーを銃で脅して協力させます、ジェイコブを演じるのは「レザボア・ドッグス」のハーヴェイ・カイテルで、息子のスコットを演じるのはアーネスト・リュー
娘のケイトを演じるのはジュリエット・ルイスで、スコットは中国人でケイトはアメリカ人なのです、この辺はおそらくスコットを養子に迎え入れたのでしょう
ケイトは怯えてるだけなのにリチャードはケイトが、私のアソコを舐めてと言っている妄想をするんです、その妄想はリチャードにとっては現実なので、だからセスは困ってるんです
メキシコ国境でトイレに隠れた時にセスとリチャードが口論となるんです、まあ一方的にリチャードがキレてるんですけどね、こんな静かにしなきゃいけない時に騒ぎだしてセスは殴って失神させるんです
国境警備隊がキャンピングカーの中に入って来た時にトイレでズボンとパンティを下ろした姿でケイトがいるです、これには警備隊も戻って行って無事にメキシコに入ったんです
でもここからがまた一大事で仲間と落ち合う店ティティ・ツイスターは裸の女が躍る如何わしい店でバイカーとドライバーの店なんです、バーテンダーをしているのはダニー・トレホ
この如何わしい店にスコットは大喜びなんです、興味津々の年頃の少年なので回りには裸の女が躍ってるなんて夢のようでしょうね、そこに現れたのが地獄のサンタニコ、演じるのはサルマ・ハエック
サンタニコは蛇を巻いて踊り、足先をリチャードの口に入れて膝から酒を流し込むんです、まあその姿のエロい事、しかしこのティティ・ツイスターはヴァンパイアの巣窟だったので、これまでのストーリーがガラッと変わります
これは映画1本で2本分楽しめるクエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスのサービス精神旺盛な持ち味が発揮された痛快作です
アタシの心臓はアタシが守る! それが『フロム・ダスク・ティル・ドーン』です。
バイオレンスアクションかと思ったらホラーアクションになってしまうなんてビックリでした、続編も2本作られ、TVシリーズも作られる人気作品でした、観てないけどね。