『キングダム２ 遥かなる大地へ』
２０２２年 日本
《スタッフ＆キャスト》
監督 佐藤信介
原作 原泰久
脚本 黒岩勉／原泰久
撮影 佐光朗
音楽 やはだ豊
出演 山﨑賢人／吉沢亮／橋本環奈／清野菜名／満島真之介／岡山天音／三浦貴大／濱津隆之／真壁刀義／山本千尋／豊川悦司／高嶋政宏／要潤／加藤雅也／高橋努／渋川清彦／平山祐介／玉木宏／小澤征悦／佐藤浩市／大沢たかお
《解説》
命をたぎらせ、生きろ
原泰久の人気漫画を実写化した２０１９年公開の大ヒット映画「キングダム」の続編、「蛇甘平原の戦い」エピソードを描く歴史アクション
キャストには前作の山﨑賢人や吉沢亮、橋本環奈らメンバーに加え、原作でも人気のキャラクター羌瘣役で清野菜名が新たに参加、前作に続き佐藤信介監督がメガホンをとる
《物語》
紀元前２４５年・秦国の王宮内、成蟜の反乱から半年後、秦王の嬴政が宮殿に１人でいると暗殺者朱凶が２人が襲い掛かり、昌文君に呼び出された兵は全て倒されるがそこに肆氏に呼び出された信によって朱凶は倒されるが、死の間際に蚩尤さえ来ていればお前たちは皆殺しにと呟いた
警備が厳重な宮殿内部にまで暗殺者に入られた事を口外せぬよう昌文君は命じるが、その時に隣国の魏が国境を越えて進軍を始めたと聞かされる
両国は蛇甘平原で決戦の時を迎えようとしていた、信は迎え撃つ為に軍に入りそこで同じ村にいた尾平や尾到と再会、そこで軍の５人組の伍を作る事になるが、まだ若い信を誘う伍長はおらず、信と尾平、尾到に更に小柄な羌瘣と頼りない伍長の澤圭という余り物の伍が誕生した
そこに千人将の騎馬隊が通りその武将壁から魏は丸城に攻め込み火を放ち、女や年寄り子供までも皆殺しにした魏軍の総大将の呉慶将軍は魏の７人の大将軍魏火龍七師の１人
戦況は呉慶に先手を取られ、秦には不利な状況が続いている秦の総大将の麃公は全兵力が到着していないにも関わらず歩兵に突撃命令を出す
信らの伍は千人将の縛虎申の配下に入り突撃命令を受けて、皆が初めての戦場で緊張する中で信は高揚して号令と共に魏軍に向けて突撃を開始
魏軍は盾を並べるが信は魏軍を飛び越えて中に入り、魏軍の兵士を切りまくり、そこに秦軍歩兵が突入、信の活躍で秦軍第４軍歩兵部隊は有利に進めるのだが、麃公は援軍には待機を命じる
第４軍歩兵部隊は善戦するものの他の歩兵部隊は壊滅、魏軍副将宮元は勝機とみて兵を投入、麃公はそんな状況でも援軍を動かさず、信たちも宮元が投入した部隊に囲まれて後退を余儀なくされる
《感想》
中華西方の国、秦国で戦争孤児として育った信は親友の漂と共に大将軍になる夢を抱いていた、しかしその容姿を買われて国王の影武者となった漂は王宮内の内乱に巻き込まれて命を落としてしまう
信は中華統一を志す若き秦王の嬴政と出会い、山の王の楊端和と共に王都咸陽に向かう、王座奪還を成し遂げた信たちは激動の時代に大きな一歩を踏み出す事になる
これが前作の「キングダム」の簡単なあらすじなのですが、前作は最強とも言える長澤まさみ演じる楊端和を目当てに観たのですが今回は出てきません
その代わりとは言っては何ですが、「今日から俺は！」の清野菜名が羌瘣を演じると聞いてワクワクしました、とにかく清野菜名は身体能力の高いアクションの出来る女優さんなのでその動きは素晴らしかったです
「劇場」の山﨑賢人演じる信は「東京リベンジャーズ」の吉沢亮演じる嬴政の命令で隣国の魏の進軍に対して戦う事を誓います、やはり心配をする「今日から俺は！」の橋本環奈演じる河了貂なのです
嬴政の側近の昌文君を演じるのが高嶋政宏、肆氏を演じるのが加藤雅也、そして千人将の壁を演じるのが満島真之介で前作からの続投で安心感がありますね
信らが軍隊の中で５人編成になる中で同じ村の尾平と尾到で再会、演じるのは「ホテルローヤル」の岡山天音と三浦貴大で、それを束ねる伍長が「ヒノマルソウル 舞台裏の英雄たち」の濱津隆之
その伍にたまたま入った羌瘣は他の人より一回り小さいのですが、実は山で鍛えられた暗殺集団で姉の山本千尋演じる羌象と蚩尤を名を懸けて争うのですが、羌象に眠らされて戦う事はなかったのですが羌象は殺されていたんです、その復讐に魏に向かう為にこの軍隊に参加
信らは千人将の縛虎申に配下となってまるで死にに行くような特攻をさせられます、しかし信はそのポテンシャルの高さで敵をなぎ倒していきます、ここは鳥肌が立つほど爽快です
この縛虎申を演じるのが渋川清彦でとにかく特攻好きなイカれた男だと言われてましたが最期には自ら特攻して命と引き換えに魏軍副将の宮元を討ち取るのです、嫌な感じでしたが死に様はカッコ良かったです
秦軍の総大将の麃公を演じるのは「ラストレター」の豊川悦司で、この総大将も部隊が壊滅しようとも援軍はずっと待機させていて動きません、それが最後には自ら馬に乗って戦います
それは魏軍総大将の呉慶で演じるのは小澤征悦で、実は小国の貴族だったのですが秦国に滅ぼされて復讐の為に魏軍に入り総大将にまで上り詰めたのです
その戦いを高い所から見ているのが王騎で演じるのは大沢たかお、この総大将同士の戦いを信に見せて戦というものがこのたった２人によって行われている事を知らしめるのです
そしてラストに現れるのが呂不韋で演じるのは「騙し絵の牙」の佐藤浩市で、嬴政の暗殺を企てた裏切り者なのですが、この嬴政と呂不韋の探り合いみたいなものは続編への波乱の予感を感じさせてくれます
前作を凌駕する超本格アクションエンターテインメント！ それが『キングダム２ 遥かなる大地へ』です。
原作ファンには物足りないようですが、おいらは２時間以上でもあっという間でした、続きが楽しみです。
