寝ても覚めても | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『寝ても覚めても』

 

 

 

 

 

2018年 日本・フランス

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 濱口竜介

 

原作 柴崎友香

 

脚本 田中幸子

 

撮影 佐々木靖之

 

音楽 tofubeats

 

 

 

出演 東出昌大/唐田えりか/瀬戸康史/山下リオ/伊藤沙莉/渡辺大知/仲本工事/田中美佐子

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

愛に逆らえない

 

4人の女性の日常と友情を5時間を越える長尺で丁寧に描き、ロカルノ、ナントなど、数々の国際映画祭で主要賞を受賞した「ハッピーアワー」で注目された濱口竜介監督の商業映画デビュー作

 

芥川賞作家・柴崎友香の同名恋愛小説を東出昌大、唐田えりかの主演により映画化、同じ顔をした2人の男とその間で揺れ動く女の8年間をスリリングに描く

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

大阪に住む泉谷朝子は写真展の会場でサンダルで歩く変な男を見掛けた、しかし会場を出ても朝子の前にはその変な男が前を歩いていた

 

しばらくは同じ方向に歩いていたが分かれ道に差し掛かり別々の方向に分かれた、しかし爆竹で遊ぶ少年たちの音で振り返ると変な男も振り返っていて、朝子と目が合った

 

 

男は朝子の目の前まで来ると名前を聞いた、朝子と答えると男はバクと答えると朝子にキスをした、こうして朝子と麦(バク)は付き合い始めた

 

交際を始めて麦は朝子の大学の先輩の岡崎伸行の遠縁で居候していると知った、朝子の親友の島春代は麦の顔を見て、「あれはアカン」と交際に反対するが朝子は麦と交際を続ける

 

 

岡崎の家に集まった朝子と春代は夏の夜に花火で遊ぶ、夜中に麦が、「明日の朝のパンを買って来る」と出掛けて帰って来ない、朝子は麦がいない事が不安でたまらないが朝になって帰って来た

 

しかし半年後に麦は、「靴を買いに行く」と言って出て行ったきり帰って来なくなった

 

 

2年と少し後、酒造会社社員の丸子亮平は大阪本社から東京に転勤してきたばかり、そのオフィスのあるビルの隣の喫茶店に勤める朝子はポットを取りに亮平のオフィスに来て驚いた、亮平は麦にそっくりだったのだ

 

ある日の夜、亮平は午腸茂雄写真展の会場の前にいる朝子に会った、そこに朝子のルームメイトで女優をしている鈴木マヤが現れた

 

入場時間が過ぎて入れないところを亮平が観光客の芝居をして中に入れてもらう、その後にカフェで話していると朝子は亮平に対してぶしつけな態度で席を立って帰ってしまう

 

 

そんな彼女に亮平は好意を抱き、朝子も次第に亮平に惹かれていく

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

なかなか衝撃的な出会いをする2人です、写真展の会場でおかしな男を見掛けた、それだけなんです、その男は会場を出た時もエスカレーターの前に立っているんです

 

 

道を歩いていてもずっと前にいるんです、分かれ道で男は右に、女は左に進むんですが少年たちが爆竹で遊んでいてその音に振り替えると男も振り返っていて目が合ったんです

 

そしてら男は近づいてきて名前を聞きます、朝子と答えると男は麦(バク)と答えてキス、こんな出会いで付き合う事になった朝子と麦なんです

 

朝子を演じるのが唐田えりかで、偶然の出会いから麦がかけがえのない人になるんです、でもそんな幸せな時間は消えてしまいます、靴を買いに行くと言ってそのまま帰って来ないんです

 

 

麦を演じるのが東出昌大で、得体の知れない麦を飄々と演じています、この唐田えりかとの出会いで彼の俳優人生は転落してしまいます

 

 

既婚者の東出昌大と不倫関係となった唐田えりかはドラマを降板や自粛、東出昌大は離婚となってしまいましたが活動は続けるも、その後に事務所を解雇されてます

 

 

おそらく2人とも順風満帆に俳優という仕事をしていたと思います、東出昌大は誰もが知る俳優で、唐田えりかはこれから登って行く女優さんでした、こんな事で勿体ないです

 

麦との交際を止める親友の春代を演じるのが伊藤沙莉で、出てきた瞬間から関西弁で捲し立てる典型的な関西の女でした、やっぱすごいや

 

 

朝子が東京に行って麦とそっくりな亮平と付き合ってるんですが、偶然にも春代と再会するんです、そこで春代も麦とそっくりな亮平を見て呆然

 

 

東京に来てルームシェアをしている友人のマヤを演じるのが山下リオで、主に舞台女優をしているんです、写真展の会場の前で朝子と待ち合わせで亮平とばったり

 

 

同僚の耕介を連れて部屋に遊びに行くのですが耕介は嫌な奴で女優のマヤをボロカスに言うんです、しかしこの2人が結婚となるのは人生は不思議ですね、耕介を演じるのが瀬戸康史

 

 

5年間の交際で大阪に転勤となった事で結婚の話しが出るのですが、そこで芸能人となっている麦が再び朝子の前に現れて麦と朝子は行ってしまいます、男も女もまったく

 

 

 

 

 

 

違う名前、違うぬくもり、でも同じ顔、運命の人は二人いた それが『寝ても覚めても』です。

 

 

 

 

 

仲本工事さんが少しの時間ですが出ていて何だか感慨深いものがありましたね。