『悪魔の毒々モンスター』
1984年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 マイケル・ハーツ/ロイド・カウフマン
脚本 ジョー・リッター
撮影 ジェームズ・ロンドン/ロイド・カウフマン
音楽 マルク・カッズ
出演 アンドリー・マランダ/ミッチェル・コーエン/ジェニファー・バプティスト/シンディ・マニオン/ゲーリー・シュナイダー/マーク・トーグル
《解説》
これはもう史上最悪の映画!
ひ弱で暗い、いかにもパッとしない男の子が思わぬアクシデントで醜く変身する、が、それからヒーローになり、初めて恋も知る悲喜劇ホラー・カルト・ムービー
スプラッターの一種ながら、ユーモラスでセクシャル、かつセンチメンタルな風味を見事に混合させたノリの良さ アボリアッツ・ファンタスティック映画祭に出品されるや評判となり、観客を楽しませた作品
暴力と汚職に満ちたアメリカを背景に、その残酷さを痛快なジョークで吹き飛ばすセクシー・ホラー・コメディとして熱狂的な支持を得た
《物語》
ニュージャージー州にあるトロマヴィルは悪徳市長以下、役人達はみごとに腐敗しきっている状況で町は汚れ、治安も悪くなるばかりで、外に出れば暴走族が我が物顔で走り、子供を跳ねとばし引き潰して写真を撮るゲームをしている異常ぶり
トロマヴィルのヘルスクラブはそんな極悪どものたまり場、筋肉もりもりの男とレオタードに身を包む女達は健康そうに見えるがドラッグを楽しんでいる
そんなヘルスクラブで清掃員として働くメルヴィンはひ弱で弱虫な彼にクラブの奴らが目をつけないはずがない、毎日からかわれている
ある日、悪仲間の1人ジュリーが色気を武器にメルヴィンを誘い出す、罠にハマったメルヴィンはバレエ衣装のチュチュを着さされ待ち受けるクラブの連中に曝け出されたメルヴィン
恥ずかしさに耐えかねて2階の窓をぶち破って外に飛び出し、停車していた有毒廃棄物運搬車のドラム缶の中に頭から突っ込んでしまう
薬品の熱で、火だるまとなったメルヴィンは家にたどり着き、水風呂に漬かるが彼の体は猛烈な勢いで焼けただれ、見るも無残なほどの醜いトキシック・アベンジャーに変身してしまう
しかし体は大きく強靭になり、みごとに強く変身をとげた彼は、この腐った町の膿を出すために町のダニどもを叩き潰すことに日夜、モップを片手に大暴れ
悪党の手足を折り、目玉を引き抜き、容赦なくやっつけていくヒーローの噂は町中に広がり、最初はその奇怪な姿に恐がっていた市民からも人気が出始めた
ある日、レストランに乱入した凶悪な一味は店を襲い傍若無人な態度で客を脅し、盲目の少女サラを暴行しようとしたが、トキシック・アベンジャーが現れ一味を倒した彼はサラを助け、その時をきっかけに2人は恋に陥ってしまう
姿がわからない彼の手を握り、心の優しさをかみしめるサラ、その無垢な美しさにメルヴィンもサラに恋心を抱き、2人はパートナーに巡り逢えた喜びを隠すことはできなかった
喜びもつかの間、ある日、市民の誤解を招く事件を引き起こしてしまう、裏でマフィアと関係する老婆を殺してしまったことが原因になった
悪党から資金を得ている悪徳市長にとってもトキシック・アベンジャーは煙たい存在、市長は新聞に一般市民の老婆を殺したとの誤報を流した
ゴミ捨て場の脇にささやかな家を築き、サラと暮らしていたメルヴィンは、「もうこの町にはいられない」とサラを連れて放浪の路を歩む、一方市長は、軍隊をも出動させるがもはやメルヴィンを応援する市民が黙ってはいない
追い詰められたメルヴィンは逆に市長一派を滅すことに成功し、市民から熱い歓声を受ける、そして英雄として市民権を得たメルヴィンは盲目のサラといっそう強く結ばれた
《感想》
こんなの観た人いるんかな?、エロ・グロ・ナンセンスな作品とはこのことです(笑)、よくまあこんなの思いついたね、あまりに残酷なシーンの数々にアメリカ公開ではカットを余儀なくされた作品
しかし日本ではなぜかノーカット版です、素晴らしいです(笑)、薄い青色を画面にかけただけでした、少年を車で跳ねとばして頭を潰してその現場を写真に撮ったりするのはどう?
レストランの強盗が盲目の女性を暴行しようとしたりメチャクチャです(爆)、身体的に不自由な女性をターゲットにするなんて鬼畜ですね
この作品を作った会社は「トロマ・インク」はセックス・コメディやバイオレンス・アクションを中心に製作され、社運をかけた破格の120万ドル(もちろんアメリカでは超低予算)を費やされた本作品が大ヒット、80年代には「トロマ・インク」は一斉を風靡しました、ちなみに現在は存続すら知りません(笑)
当時、この「毒々」が流行りキワモノ作品には毒々とタイトルに付けられてました(笑)、結局は観た後には心には何も残らない映画ですが、何年、何十年と経ったある日、突然また観たくなるかもね、そんな怪作です
ひ弱なメルヴィンがイジメにあって有毒な廃棄物へとダイブしてしまいその影響でトキシック・アベンジャーへと変身してしまうのです、それが死んだ方が良かったと思うほど醜悪なもの
でも肉体は飛躍的に強靭になり超人的なパワーと肉体を手に入れます、一般から見るとやっぱり醜悪なモンスターなんですけど町の悪を一掃する姿に市民は次第に彼をヒーローと呼ぶんです
町の悪い奴らもエグイ人殺しをしますが、トキシック・アベンジャーも同じで悪党どもをメチャメチャに粉砕します、残酷なシーンの連続なのですが悪を倒すためにスカッとするところもあります
トロマが調子良くてどんな作品も毒々と付けられてました、本作も続編が結構作られて、日本を舞台にした珍作もあります、おいらは観てないけど(汗)
80年代のB級の砦、トロマの奇想天外、必殺清掃員 それが『悪魔の毒々モンスター』です。
80年代にはこんな映画が山のように作られては消えていきました、80年代のカルチャーって改めて凄いと思いました。
更に過激な続・裏237号室の『悪魔の毒々モンスター』のレビューはこちらです。
























