『私の男』
2014年 日本
《スタッフ&キャスト》
監督 熊切和嘉
原作 桜庭一樹
脚本 宇治田隆史
撮影 近藤龍人
音楽 ジム・オルーク
出演 浅野忠信/二階堂ふみ/山田望叶/モロ師岡/河井青葉/三浦誠巳/広岡由里子/高良健吾/藤竜也
《解説》
直木賞受賞のベストセラー、禁断の映画化!世界を挑発する、濃密で美しい衝撃
流氷がやってくる北海道と東京を舞台に、自然災害で孤児となってしまった少女・花と、彼の養女として引き取った男・淳悟の禁断の愛を、長い年月と移りゆく季節の中で描き出す
映像化不可能と言われた直木賞受賞・桜庭一樹によるベストセラー小説の映画化が、運命のキャスト・スタッフによって遂に実現した
《物語》
奥尻島を襲った大地震による津波で家族を亡くした10歳の花は遠縁の親戚に当たる男・腐野淳悟に引き取られた
淳悟は花が生まれる前に奥尻で半年ほど花の両親の世話になっていた過去があった、6年後、美しく成長した花と淳悟の2人は北海道紋別の田舎町で暮らしていた
淳悟は地元の銀行の支店に勤める大塩小町と恋人同士で、場末のラブホテルで激しいセックスを繰り広げる
ラブホテルでのセックスの後に、1人で旭川に行っていた淳悟に何かを感じた小町は淳悟の荷物を探り、プレゼント包装されたイヤリングを見付けた、自分の為の物ではないそのイヤリングを捨てた小町
地元の名士である小町の父である大塩家での集まりに出掛けた淳悟と花、小町は誰もいない部屋で指を舐め合う2人を見て動揺 嬉しそうに笑いながら舐め合い、小町は淳悟がこんな風に笑うんだと嫉妬
小町は花と話しをするが、花は誕生日にイヤリングを貰ったと見せた、そして花は小町にもう別れたの?と質問、小町は紋別を出て東京へと行った
淳悟を迎えに行った花、花と淳悟は道端で周りを気にしながらキスをした、淳悟と花は近親相姦の関係にあったのだ
朝食の途中にも2人はその禁断の関係を貪るようなセックスを開始、制服を脱がし脇を舐める大悟、下着を脱ぎ、淳悟の股間を弄る花
やがて2人はセックスは破滅的な血塗れのセックスへと変わる、しかもそれを大塩に見られてしまった
大塩は2人の仲を引き裂こうと花の実父のいとこに花が高校を卒業するまで預かるように頼みに行っていた、それを聞いた花はこの淳悟との関係が崩れると危惧してしまう
やがて大塩の死体がオホーツク海の流氷の上で凍った状態で発見された、暗い北の海から逃げるように出ていく淳悟と花は深い喪失の中、人知れず東京へと向かうが…
《感想》
第36回モスクワ国際映画祭で最優秀作品賞と最優秀男優賞のW受賞!凄いですよね、しかも浅野忠信はブルーリボン賞でも男優賞を受賞して男泣きしてました、カッコイイね
本作の前半ではまずまずちゃんとしていたのですが、後半での浅野忠信のダメ中年っぷりは素晴らしいです、おいらは製作発表された時から観たかったです
二階堂ふみと浅野忠信の近親相姦のシーンが話題となってましたが、二階堂ふみが背中をチラッと見せて終わりかなと思ってたんです
そしたら浅野忠信に胸を強めに揉まれてるし、パンティを脱がされて浅野忠信の股間を触るシーンではよくここまでしたなと感心しました、それに子供だと思っていた彼女なんですがスタイル良いですよね、見栄えのする身体です
おいらが好きな女優の中でも特に注目している女優の1人です、絶賛されている二階堂ふみですがその飄々とした感じが好きですね
本作ではセックスシーンも頑張ってましたが、やはり藤竜也との流氷でのシーンは素晴らしかったです、この年の離れた俳優2人が火花を散らしているようでした
オープニングでいきなり流氷の浮く海から花が登場するシーンはどれだけ我慢したんだろうと思いました、氷漬けで女優魂が炸裂した作品でしたね
それに幼い花を演じた山田望叶も見ていて心を締め付けられるほどの辛さがありました、実際の災害現場ではもっと過酷な状況だった幼い子供がいたはずです、それを思うと胸が張り裂けそうでした
ペットボトルの水を大切にいつも持っているのが印象的で、飲むわけではなく胸に抱いているだけなんですがそれも辛い、何とかしてあげたくなります
小町を演じた河井青葉も大胆なヌードを披露して前半部分しか出てないのですが印象に残りましたね、とてもエロティックな雰囲気のある女優さんでそのスタイルも良かったです
年下の花に翻弄されて苛立つシーンは静かな怒りが湧いて出てました、彼女はその後には映画やドラマでよく観ます
同じく後半だけに出てくる高良健吾がまた強烈です、浅野忠信に服を脱がされて怯えてしまいます、ダメ男になった浅野忠信がゲイになったのかと思ったもん
浅野忠信、二階堂ふみが贈る”禁断の純愛”を描いた作品 それが『私の男』です。
おいらは淳悟の帰りを道で待っている花のシーンが好きですね。
更に過激な続・裏237号室の『私の男』のレビューはこちらです。