『ボディ・ハント』
2010年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 マーク・トンデライ
脚本 デビッド・ルーカー
撮影 ミロスラフ・バシャック
音楽 テオ・グリーン
出演 ジェニファー・ローレンス/エリザベス・シュー/マックス・ジェイコブソン/ギル・ベローズ/ノーラン・ジェラード・ファンク/アリー・マックロード/エヴァ・リンク
《解説》
それは、彼女の肉体を狙っていた…
引っ越してきた家の隣家に潜む秘密の存在に命を狙われる主人公の恐怖をスリリングに描いたスリラー映画、「ウィンターズ・ボーン」で注目を集めるジェニファー・ローレンスが主演を務め、次々と襲いくる悪夢に悲鳴をあげる主人公を熱演
「ターミネーター3」のジョナサン・モストウが原案を手掛け、「監禁ハイウェイ」のスリラー演出が絶賛された新鋭マーク・トンデライを監督に抜擢
《物語》
17歳の女子高生エリッサ・キャシディは両親の離婚でシカゴから離れ、母のサラと2人郊外の一軒家に引っ越してきた
その家の裏は州立公園になっていてとても美しい眺めで、それに家賃が驚くほど安かった、と言うのも4年前に隣の家で娘のキャリーアンが両親を惨殺して失踪するという事件があった、いわゆる訳あり物件だ
しかし空家だと聞いていた隣に灯りが見えた、家には一家の息子のライアンが住んでいたのだ、親戚の家に預けられていた彼は、事件の後に遺産と共にその家を相続したのだ
エリッサはロックミュージシャンの父の影響を受け、シンガーソングライターとしてネットのサイトで作品を発表するなどして活動をしていた
そんなある夜、隣人の生徒会長の高校生タイラーに誘われて飢餓救済セミナーの参加するがそこはただのセックスパーティでタイラーにセックスしようと体を求められるがバカバカしくてその場を後にしたエリッサ
家まで15キロの道のりを歩いていると雨が降ってきた、そこに車で通り掛かったライアンが送って行くと声を掛けてきたが、もちろん警戒するエリッサだったが疲れと雨で車に乗った
2人はお互いの家庭の事情や音楽の話で気持ちはほぐれていく、それをきっかけに2人は親しくなっていくが母のサラの反対を無視して付き合うようになる
しかしライアンには誰にも知られてはいけない秘密があった、それは彼の住む家の地下室の更に奥の厳重に鍵の掛けられた部屋に静かに存在していた
実は4年前の事件の後に失踪したことになっているキャリーアンを密かに地下室の奥に閉じ込めて面倒をみていたのだ、キャリーアンは幼い頃にブランコから転落して頭を打ったことから精神に異常を現した、その責任は自分にあるとライアンはキャリーアンを匿っている
しかしある夜、キャリーアンが地下室から逃げ出し、ライアンは必死に取り押さえるが、そのはずみでキャリーアンを死なせてしまうがライアンはキャリーアンの遺体を始末する
学校のバンド大会の夜にエリッサに会いに来たライアンにタイラーが因縁をつける、過去の事件とエリッサとの仲を妬み、仲間たちと暴行を加えるがライアンは逆にタイラーに大けがを負わせて逃げた
タイラーの仲間たちが復讐にライアンの家に火を点けるがエリッサが駆けつけて消火、しかしエリッサは地下室に女性が監禁されているのを見つける
ライアンは妹のキャリーアンだと説明するがエリッサはライアンがキャリーアンに仕立て上げるために誘拐し監禁した女子大生だと気付いた、ライアンはエリッサを気絶させて監禁し、女子大生を殺害して処分
エリッサは想像を絶する恐怖に晒され、その邪悪な欲望は驚愕の真実が明らかになる
《感想》
怖いか怖くないと聞かれたら怖くないですが、でも想像と違った展開で楽しく観れました、オープニングでキャリーアンが母親と父親を惨殺するシーンがあるんですが、このオープニングがインパクトあって、キャリーアンという狂暴な少女が刷り込まれてしまいました
それにライアンが地下室の奥の部屋に食事を運ぶとライアンに襲い掛かってくる少女キャリーアンが強烈です、てっきりキャリーアンが逃げ出して人を殺すのかとワクワクしてたら違った
やはりそんなありきたりな展開ではなかったのですね、そこには複雑な人間関係というか罪の意識や使命なんかもありました、キャリーアンが狂暴なのかと思ったらそうではなかった
セオリー通りなのは主人公が白のタンクトップという事、これがサイコーなんです(笑)、やっぱこれは若手女優の登竜門である青春ホラーの定番ですよね
この汗と汚れた感じがめちゃいいです、この定番スタイルは若手女優には守ってほしいです、それに本作は「ハンガー・ゲーム」のジェニファー・ローレンスが見たくて観たんですもん
めっちゃ美人ってわけじゃないけど個性的な美人とでも言いましょうか、若いのに演技には定評のある彼女で次作ではアカデミー賞主演女優賞を受賞するほどの演技派
若手の時はどんな女優さんでもこの手の作品には出て欲しいですね、この作品一本だけでおいらはジェニファー・ローレンスを忘れませんもん
本当に理想的な白のタンクトップでした、これで走ってくれるし、這ってくれるし、前屈みになってくれるし男性客のことをしっかりと考えてくれてますね、このタンクトップの中にどんなボディが隠されているのかと想像してしまいます
生徒会長のタイラーが飢餓救済セミナーと偽ってセックスパーティにエリッサを誘うのも、男の欲望が現れていますね、参加している女子生徒もいるわけですから、演じるのはノーラン・ジェラード・ファンク
しかし隣人のライアンに惹かれたエリッサに色々と腹が立ったのか暴力を振るうのですがタイラーは返り討ちにされてライアンの家に火を放ちます、それで恐ろしい事件が露呈するのですけどね、ライアンを演じるのはマックス・ジョエイコブソン
母親役は「ベスト・キッド」「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」のエリザベス・シューで、以前からぽっちゃり体型でしたが本作ではいいガタイでした
新居で彼女を待っていた、想像を絶する悪夢、絶叫は誰にも届かない それが『ボディ・ハント』です。
作品のレビューより、ジェニファー・ローレンスのことばっかりになってしまいました(汗)
更に過激な続・裏237号室の『ボディ・ハント』のレビューはこちらです。