ホリック xxxHOLiC | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『ホリック xxxHOLiC』

 

 

 

 

 

2022年 日本

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 蜷川実花

 

原作 CLAMP

 

脚本 吉田恵里香

 

撮影 相馬大輔

 

音楽 渋谷慶一郎

 

 

 

出演 神木隆之介/柴咲コウ/松村北斗/玉城ティナ/趣里/DAOKO/モトーラ・世理奈/西野七瀬/大原櫻子/てんちむ/橋本愛/磯村勇斗/吉岡里帆

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

願いを叶えるには、代償が必要、さあ、あなたの願いは?

 

創作集団「CLAMP」の大ヒットコミック「xxxHOLiC」を、「Diner ダイナー」「ヘルタースケルター」の蜷川実花監督が実写映画化

 

人の心の闇に潜むアヤカシが見えてしまう高校生が、対価と引き換えにどんな願いもかなえるというミセの女主人と出会う、孤独な高校生を神木隆之介、ミセの主を柴咲コウが演じる

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

高校生の四月一日(わたぬき)君尋は自分にしか見えない黒い霧のような“アヤカシ“が見え、それから逃げ続ける毎日、日常生活もままならず死んだ方がましだと

 

そして遂にビルの屋上に立った、その時に一匹の蝶々に導かれて君尋はいくつもの鳥居をくぐり抜けて藤の花が咲き乱れる屋敷に辿り着いた

 

 

そこには双子のような女子・マルダシとモロダシを従えた女性主人の壱原侑子が、ここは願いを叶える店だと話し、その為には対価が必要だと、そして君尋の願いを聞く

 

 

君尋は嫌なものばかり見るせいで天涯孤独、一番大切なものが対価だと侑子は言い、ここに住んで家政婦として働くよう勝手に決めてしまう

 

 

そこに美咲という女性がやって来た、他人に妬まれてしまうという美咲には黒い霧がまとわりついている、侑子は指輪を渡して決して外さない事が対価だと

 

翌日、学校の廊下で百目鬼(どうめき)静とぶつかった君尋は静の彼女の九軒(くのぎ)ひまわりに謝られたがそこに蝶々が見えて付いて行くとそこは渋谷

 

そこで美咲を見掛け、彼女は誰に対しても嘘ばかり、その度に指輪は黒ずみ痛みを感じる、指輪を外すと黒い霧が彼女に襲い掛かり半狂乱となった美咲は車道に飛び出してしまう

 

 

君尋が咄嗟に助けに入るとその瞬間に怪しげな女が現れ、アヤカシが見える君尋の目が欲しいと、君尋がどうぞと返事をすると美味しくなったら食べてあげると言って現実に戻った

 

翌日に百目鬼と九軒に今度一緒に遊ぼうと言われて、君尋は嬉しさや色んな感情が入り混じってしまい、その事を侑子に話すと、そんな当たり前の人生を送るのが願い、侑子は本当に大切なものは何か見付けなさいと告げる

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

4月1日って四月一日(わたぬき)って読むのですね、主人公お四月一日君尋が街を走り抜けて何かから逃げているところから始まります

 

それは黒い霧のような靄(もや)のような物が君尋に纏わりついて追い掛けてくるのです、それはアヤカシと呼ばれて得体の知れない物なのです

 

君尋を演じるのはもう二十代後半なのにまだ高校生役が出来る「るろうに剣心 最終章 The Final」の神木隆之介で普通の人には見えないアヤカシが見える高校生なのです

 

 

蝶々に導かれて辿り着いた場所にいたのは壱原侑子で演じるのは柴咲コウ、もう見た目がクールであまり表情も変えずにセリフも淡々としていて掴みどころのない説明のしにくい役です

 

 

そんな侑子には2人の助手のような女の子がいるのです、それがマルダシとモロダシで君尋が家政婦となると一緒に掃除をしたり君尋が目を覚ますと2人は君尋のベッドで一緒に寝てるのです

 

 

マルダシを演じるのはDAOKOで初めて見る女優さんで元々は歌手のようです、数々の監督や歌手に見出されているようで本作でも奇抜なマルダシを演じています

 

モロダシを演じるのはモトーラ世理奈で出演作も増えてきている女優さんでモデルさんです、ハーフなので顔立ちはこの奇抜なモロダシによく合ってますね

 

最初に接する客は美咲で演じるのは趣里、口から出まかせばかりで彼氏の仕事もコロコロ変わってそれでいて自分は妬まれていると侑子に相談、しかし彼女にはアヤカシが襲い掛かってくるのです

 

 

その時に君尋が見たのは女郎蜘蛛なのです、圧倒的な美しさと迫力で君尋に迫るのです、演じるのは「見えない目撃者」の吉岡里帆で妖艶な魅力を振りまいてます

 

 

その後に知り合った百目鬼静と九軒ひまわりと仲良くなって一緒に昼食を食べる仲になるのです、百目鬼を演じるのは松村北斗で寺の息子で何事にも動じないクールなイケメンです

 

 

九軒ひまわりを演じるのは「惡の華」の玉城ティナでどういうキャラクターなのか最初はまったく掴みどころがなくて案外普通の人なのかと思うほどです

 

 

原作には登場しないアカグモを演じるのは「東京リベンジャーズ」の磯村勇斗で人間なのですが女郎蜘蛛を崇拝、女郎蜘蛛には転がされているのにそれに興奮する変態なのです、仕草や話し方をセクシーにしたとか

 

 

他にも猫娘役に西野七瀬、座敷童役に橋本愛、女性客に大原櫻子、女性客に「最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。」のてんちむ、綺麗な女優さんたちが少しの出番なのですが彩ってくれてます

 

 

 

監督は「人間失格 太宰治と3人の女たち」の蜷川実花で、作品の内容や演技よりもその煌びやかなセットや色使いに目が行きます

 

君尋が同じ日を毎日するタイムリープはその日が君尋にとって最高の一日だった事で女郎蜘蛛が願いを叶えてやったんです、その目と引き換えにね

 

 

 

 

 

 

妖しく美しい新体感ビジュアルファンタジー! それが『ホリック xxxHOLiC』です。

 

 

 

 

 

美しい映像と柴咲コウの圧倒的な存在感と少し悲し気な物語でした。