マラソンマン | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『マラソンマン』

 

 

 

 

 

1976年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 ジョン・シュレシンジャー

 

原作・脚本 ウィリアム・ゴールドマン

 

撮影 コンラッド・L・ホール

 

音楽 マイケル・スモール

 

 

 

出演 ダスティン・ホフマン/ローレンス・オリビエ/ロイ・シャイダー/ウィリアム・ディヴェイン/マルト・ケラー/リチャード・ブライト/マーク・ローレンス/ティート・ゴヤ/フィリッツ・ウィーヴァー/ジャック・マラン

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

巨大な歴史の裏に潜んだ悪夢が追いかけて来る!

 

思いがけぬ事の成り行きから、怖ろしい事件に巻き込まれていく男を描くサスペンス、原作のウィリアム・ゴールドマンが脚色し、ジョン・シュレシンジャーが重厚なサスペンス・スリラーに仕上げた

 

第42回アカデミー賞で3部門に輝いた「真夜中のカーボーイ」の主演&監督コンビ、ダスティン・ホフマンとジョン・シュレシンジャーがその7年後に再顔合わせ

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

ニューヨーク、銀行の貸金庫より出てきた男は小箱をある男に手渡した、その後に交通を巡る小さなイザコザからトラブルへと発展して交通事故死してしまった

 

 

この事故を近くでマラソンのトレーニングをしていた向かいに住むチンピラには変人と呼ばれているベーブは見ていた、事故死した男はクラウス・ゼルでナチ戦犯のクリスチャン・ゼルの兄と判明

 

 

パリの高級ホテルの一室、ベーブの兄のドクはルクレールに例の小箱を売り込もうとしていたが常に命を狙われていた、オペラ座で約束をしていたルクレールは座席で死んでいた

 

 

ベーブは図書館で知り合ったエルサとセントラルパークでデート中に2人の暴漢に襲われた、ベーブがこの事を手紙で書いた数日後にドクが帰国

 

 

和やかにエルサを交えて3人で食事をするがスイス人と思っていたが実はドイツ人だったエルサにドクの態度は変わった、彼女は危険だと

 

 

その夜にドクはクリスチャンと会う、弟に手を出すなと言うがクリスチャンに刺されてしまう、何とかベーブの部屋まで辿り着いたがそこで息切れた

 

 

ドクの同僚のジェニウェイから兄の正体を知らされて驚かされたベーブ、ドクはアメリカ政府機関の男だったのだ、ジェインウェーはベーブに身の危険を示唆し、更にジェインウェーはベーブに囮になって欲しいと頼む

 

 

部屋にいるところを2人の男に拉致られたベーブはどこかの地下室に連れ込まれて椅子に縛られる、そこにクリスチャンが現れて手を洗いながら「安全か?」の質問を繰り返す

 

 

意味のわからない質問にベーブは適当に答えると、顔を押さえ付けられて口を開かされて歯医者の器具で虫歯を刺激される、激痛に顔が歪み、あまりの苦痛に気を失ったベーブをジェインウェーが助け出した

 

 

逃走の車の中でクリスチャンのナチ戦犯の話しを聞き、ドクとの関係を聞かされる、ドクは死ぬ間際に何か話したか聞くとベーブは知らない、ジェインウェーは再びベーブをクリスチャンの地下室に戻した

 

 

ジェインウェーは敵で、再び執拗な拷問が続き、何も聞き出せないと分かったクリスチャンは始末しろと命令、隙を見て逃げ出したベーブは逃走し、延々と走り何とか逃げ、エルサに郊外の家に匿われるが、そこはクラウス・ゼルの家だった

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

マラソンマンとは面白いタイトルだと思います、このタイトルからサスペンス作品だとは思わなかったですね、子供の頃に初めて観た時はタイトルと内容のギャップでこんがらがってしまった

 

 

それにいろんな作品で痛いシーンってありますが本作は1976年の作品ですが今でもトップクラスの痛いシーンが出てきます、それは歯の拷問です

 

このシーンは凄い血が出るとかではないですが拷問されるベーブと拷問をするクリスチャンの演技による効果が大きいです、もうめっちゃ痛そうです

 

 

トーマス・バビントン・リーヴィ通称ベーブを演じるのは「わらの犬」のダスティン・ホフマンで小柄ながらもしっかりと体をマラソン選手のように絞っています、それに延々と走るシーンは鬼気迫るものがありましたよ

 

 

ベーブの兄のドクを演じるのは「ジョーズ」のロイ・シャイダーで、弟にも隠していたのですがドクはアメリカ政府機関の者で実は父親もそうだったんです

 

 

FBIが扱いきれずなおかつCIAが嫌がる仕事を担当する支局だと、同僚で友人のジェインウェーは説明するんです、ジェインウェーを演じるのはウィリアム・ディヴェイン

 

そんなベーブにも恋人が出来るんです、図書館で知り合ったエルサでベーブはドクにも紹介するもカナダ人と偽っていた事を見抜き、ドイツ人だと判明するんです、演じるのはマルト・ケラー

 

 

そしてベーブに拷問をするのはクリスチャン・ゼルで弟のクラウスが銀行の貸金庫からダイヤを持ち出し、それをドクが仲介してクリスチャンへと渡る予定だったんです、でもドクは政府機関の者でクリスチャンらナチの残党を調べていたんです、クリスチャンを演じるのはローレンス・オリビエ

 

 

ドリルで健康な歯を神経まで削る拷問でこんな事をされたらたまりませんよ、結局はベーブは何も知らないので拷問され損です、その直後に走って逃げるのですが、これが危機一髪なんです、ジェインウェーはナチ側で追ってきます

 

そこでベーブは向かいの家に住むチンピラの男に部屋に行ってもらうように頼むのです、その男もベーブは変人だと言ってたのですが事態を面白がって引き受けます、その後にエルサに迎えに来てもらいます

 

このナチ戦犯とかナチ残党とかおいらにはピンとこないのですが、当時にしてはまだまだアメリカにとってはドイツは敵なのでしょうか、オープニングでもドイツ人とユダヤ人のイザコザがあります

 

クリスチャンが歩いているとナチ戦犯だと気付く老人がいるのです、彼らくらいの年齢にしたら絶対に忘れられない顔なんでしょうね

 

 

 

 

 

全米ベストセラーを恐怖と戦慄で描くサスペンス超大作 それが『マラソンマン』です。

 

 

 

 

 

やっぱダスティン・ホフマンって凄い役者ですね、小柄だと言われますが大きく見せる存在感です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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