『郵便配達は二度ベルを鳴らす』
1981年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 ボブ・ラフェルソン
原作 ジェームズ・M・ケイン
脚本 デヴィッド・マメット
撮影 スヴェン・ニクヴィスト
音楽 マイケル・スモール
出演 ジャック・ニコルソン/ジェシカ・ラング/ジョン・コリス/マイケル・ラーナー/ジョン・P・ライアン/アンジェリカ・ヒューストン/ウィリアム・トレイラー
《解説》
ジャック・ニコルソン、ジェシカ・ラング共演、30年代のロサンゼルスを舞台に暗鬱な時代に生きる男と女の情欲と運命を描く
ハードボイルドものの先駆的な作品として映画史の中に語られる一編をリメイク、過去の映画化では考えられなかった人妻と流れ者の大胆なセックス・シーンが衝撃的
ジェームズ・M・ケインが1934年に発表した同名小説の4度目の映画化、官能的な小説を2人の名優が見事に演じ切った話題作
《物語》
1930年代の南カリフォルニアの寂れた街、道はずれに建つカフェ兼ガソリンスタンドに立ち寄った流れ者フランク・チェンバースはその店に少しだけ立ち寄るつもりだった
しかし調理場の中の艶めかしい女性コーラに心を奪われたフランク、彼女の夫でギリシャ人の主人のニック・パパキダスは、フランクの下心に気付かないままスタンドの店員の機械工として彼を雇い入れた

官能的なコーラに惹かれたフランクは彼女が今の生活は不釣り合いに見え、数日後にニックの留守を狙ってフランクは激しくコーラに言い寄る

彼女もまた年の離れたニックとのつまらない毎日に耐えられなくなっていたのだ、調理場にいたコーラを襲うフランク、強引なフランクに簡単に身をゆだねて抱かれてしまうコーラ

最初は抵抗していたコーラだったが抑えられた欲情が爆発し、自らキッチンテーブルの上に仰向けになり脚を開いて愛撫を受け入れて激しいセックスを楽しんだ

フランクとコーラは関係を結んで何食わぬ顔でニックの目を盗んで情事を重ね、愛欲に耽る、ニックに嫌気が差していたコーラはフランクと駆け落ちするがそんな生活も長く続かず舞い戻ったコーラ

何事もなかったように以前の生活に戻る2人だったがやはり邪魔者のニックを保険金目当てに殺害を企てるが、浴槽での計画は失敗してしまう

二度目はニックを呼び出し泥酔させ交通事故を偽装して殺害に成功するが、同乗していたフランクも事故に遭い大ケガをしてしまう

病院に収容されたフランクの元にサケット検事が現れる、サケットはフランクの前科を知って、フランクとコーラによる偽装殺人を疑う、サケットの脅しに屈したフランクはコーラを傷害で告訴
しかし弁護士のカッツがある手立てを考えた、コーラによる殺人なら、泥酔したニックが運転していた車に乗っていたフランクは2万ドルを手にすることができる

コーラが無実なら彼女は生命保険1万ドルを受け取ることができる、そこで過失致死扱いとするなら、自動車保険会社は生命保険会社に1万ドル払うことで済む
そしてコーラに払われた1万ドルは弁護料としてカッツが受け取るという算段、この裏工作でニックは事故死となり2人は店に戻ることになった

この事件が店を有名にし、コーラは大繁盛する店の切り盛りに大忙し、2人の間は冷ややかになり隙間ができてフランクは旅に出てしまう

しかしコーラを忘れられないフランクは店に戻り、そこで優しさを取り戻したコーラとよりを戻し平和が戻る、そしてフランクはコーラにプロポーズ
2人は再出発を祝うつもりでピクニックに出掛けるが、フランクの子を妊娠しているコーラが突然腹痛を訴え、急いで車を走らせたフランクはトラックを避け損ねてコーラは車外に放り出されてあっけなく死んでしまった

突然の悲劇にフランクは泣き崩れ、またもや1人となってしまった
《感想》
子供の頃に映画館に行った時に本作が予告で流れていて衝撃的でした、しばらくしてテレビで放送された時にまたまた衝撃的でした

子供ながらにクライムサスペンスと男と女の情事におぼれていくさまに衝撃を覚えたのかもしれません、大人の映画を観た感じでした
あらためて観たらやっぱり凄かったです、一癖ありそうなジャック・ニコルソンと色っぽい魅力で官能的なジェシカ・ラング、何も起こらないわけがありません

ジャック・ニコルソンとジェシカ・ラングのキッチンでのセックスシーンは今観ても衝撃的です、やはり子供の自分には早かったです、トラウマにならなくてよかった(笑)

ジャック・ニコルソンが強引に迫るのですが、途中からジェシカ・ラングもそれに応えていくんです、ものすごく熱のこもった官能的なシーンでした、ジェシカ・ラングの股間をジャック・ニコルソンが弄るのが強烈に印象に残ってます

殺人を犯した後で2人のテンションも盛り上がってしまいその場でセックス、男も女もその欲望には逆らえずに獣のように求め合うのですね、ガーターベルトがセクシーです

おそらく初めて観たクライムサスペンスです、保険金目当てにニックを殺害して車を崖から落とすシーンやラストのあっけない幕切れも印象的です、コーラもこの美貌で場末の食堂でニックとのつまらない生活も飽き飽きだったのかもね

それに「シャイニング」で度胆抜かれたジャック・ニコルソンの本作でのイヤらしい顔つきも完璧で、それに何だか怖さも醸し出しています
「キングコング」でデビューしたジェシカ・ラングのエロさも凄まじいくらい、襲ったら積極的に受け入れる、田舎にこんなエロい美人がいたら大変ですよ(笑)

それでもジャック・ニコルソンなら女を無理矢理に自分のモノにしそう、迫られると女は圧倒されて感じちゃいます、それぐらいの迫力が彼にはあります

コーラも粗暴で猛々しいフランクに乱暴に犯されて女としての官能の悦びを久々に甦らせて、その荒々しいセックスの虜となったのでしょうね、ニックには与えてもらえない快楽をフランクは与えてくれたのです

殺意を愛した、男と女。 それが『郵便配達は二度ベルを鳴らす』です。
キッチンでのセックスシーンだけでも見応え十分です、男女の関係と犯罪がうまく絡み合ってる傑作です。
更に過激な続・裏237号室の『郵便配達は二度ベルを鳴らす』のレビューはこちらです。






