血の祝祭日 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『血の祝祭日』

 

 

 

 

 

1963年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・撮影・音楽 ハーシェル・ゴードン・ルイス

 

脚本 アリソン・ルイーズ・ダウン

 

 

 

出演 ウィリアム・カーウィン/マット・アーノルド/コニー・メイソン/スコット・H・ホール/リン・ボルトン/トニ・カルバート/アシュリン・マーティン/サンドラ・シンクレア

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

うら若き女性の虐殺と肉体分解!

 

世界初のスプラッター映画として現在もカルト的人気を誇る、ハーシェル・ゴードン・ルイス監督による低予算ホラー、衝撃的な残酷シーンの連続に公開当時は各方面からバッシングを受けたものの、興行的には大成功を収めた

 

自らを古代エジプトの高僧の生まれ変わりだと信じる男が、次々と若い女性を殺害しその血肉を生け贄として神に捧げているというスプラッター・ムービーの元祖的作品

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

女性が殺される事件が発生、警察は連続殺人事件とし、女性には夜間外出を控えるように要請、あるアパートの一室で帰宅した女性が入浴中に侵入してきた男に襲われて殺害された、男は女性の体の一部を持ち帰った

 

 

警察も犯人の手掛かりもなく、2週間で7人も犠牲者が出ている、全て若い女性で殺すごとに残虐さが増している、犯人は殺人マニアで殺した女性の内臓など体の一部を持ち帰り、警察はメディアを使って警告を増やすよう指示

 

 

ラムセスのエスニック料理サービスでは、店主が店の奥で古代エジプトの暗黒の女神イシュタルの黄金像に晩餐の準備が出来た事を報告

 

 

ラムセスは女神復活の為に殺人を繰り返し、生贄を集めていたのだ、警察は被害者の1人が読書クラブに所属していた事で捜査に向かう

 

その夜、海岸でカップルが襲われ男性は殴られ失神、女性は頭を割られて脳みそを持ち去られた、カップルの男性は犯人の顔を見ておらず、心当たりはない、しかし被害者は読書クラブに入っている事が判明する

 

 

しかしその夜、あるアパートに帰宅した女性がいきなり現れた男に襲われ、舌を引き抜かれて殺害された、ラムセスはイシュタルを人間として転生させる為に5000年ぶりの晩餐を開こうと料理にも余念がない

 

 

刑事が読書クラブに参加し、知り合った女性シュゼットと帰宅途中に新たな被害者が発見された、骨が見えるほど顔が欠損し、目も抉られている

 

そして夜道を歩く女性が連れ去られ、鞭で打たれて絶命、その滴る血を銀の壷に受けて材料は揃った、いよいよ血の晩餐が始まるのだが…

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

もっとミステリー仕立てなのかと思ったらオープニングでの殺人シーンで犯人のフアド・ラムセスがいきなり顔を見せての殺人現場でした

 

 

バスタブに入っている女性が現れたラムセスに鉈のような物で斬り付けられ、体を切断されて一部を持ち帰られてるのです、過去に観た本作は女性の胸元に白い合成が入ってましたが、今回観たものはそれがなくて自然でした

 

当時としてはショッキングだったであろうスプラッター描写ですが、血の量と内臓らしき物でごまかしている感じがしないでもありません

 

 

フリーモント家では娘のシュゼットのパーティにラムセスのエスニック料理サービスに依頼、ラムセスはこのパーティをイシュタルの復活の晩餐にしようと計画

 

海岸でイイ事をしようとしていたカップルが襲われて女性は頭を切り裂かれて脳みそを奪われるのです、彼氏は殴られて失神していただけで殺されてはいないのです、狙いは女性だけ

 

 

またまたドアを叩いて下着姿でドアを開けてくれた女性に襲い掛かり、口の中に手を突っ込んで舌を引き千切るのです、噛み付けばと思うのですがなかなか出来ないですよね

 

 

刑事のピートは被害者が読書クラブの会員との事でそこに向かうのです、そこで知り合ったシュゼットと古代エジプトのカルト集団の話しを聞くのです、ピートを演じるのはウィリアム・カーウィン

 

 

次の被害者は骨が見えるほどの重傷で死んではいなかった、頭は包帯だグルグル巻きで警察の質問に犯人は老人でイシュタルと言っていたと言うと亡くなってしまった

 

シュゼットは母親が主催するパーティを楽しみにしていてピートも誘います、それはフアド・ラムセスによる古代エジプト料理の再現でイシュタルの名を聞くのです、シュゼットを演じるのはコニー・メイソン、この年のプレイメイトです

 

 

ラムセスを演じるマット・アーノルドの鬼気迫る演技はその眉毛のメイクもあって強烈です、なんやかんやでピートがラムセスが怪しいと現場に急ぐのです、ちょっと唐突でしたけどね

 

 

当時はこれだけの血の量だと恐ろしかったのでしょうね、こんな映画を撮るなんてと叩かれたかもしれません、でもハーシェル・ゴードン・ルイス監督の快進撃はここからです

 

 

 

 

 

 

スプラッター・ムービーの始祖ハーシェル・ゴードン・ルイスがホラーの歴史を塗り替えた! それが『血の祝祭日』です。

 

 

 

 

 

ゴアの帝王ハーシェル・ゴードン・ルイスの原点です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に過激な続・裏237号室の『血の祝祭日』のレビューはこちらです。