『時をかける少女』
1983年 日本
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 大林宣彦
原作 筒井康隆
脚本 剣持亘
撮影 阪本善尚
音楽 松任谷正隆
出演 原田知世/高柳良一/尾美としのり/根岸季衣/岸部一徳/津田ゆかり/きたむらあきこ/入江若葉/入江たか子/上原謙/内藤誠
《解説》
「だれ⁉…誰なの」、いつかどこかで出会うはずの彼に、会ってしまった
高校生の芳山和子はある日、同じ情景を何度も体験していることに気付く、彼女はタイムトラベラーになってしまったのだ、筒井康隆のジュブナイル「時をかける少女」の映像化
筒井康隆の名作SF小説を、「転校生」の大林宣彦監督が映画化した青春ファンタジー、本作が映画初主演となる原田知世がフレッシュな魅力でヒロインを好演し、大ブレイクを果たした
《物語》
高校一年生の芳山和子は3月の学校のスキー教室に来ていた、夜にゲレンデで幼なじみの堀川吾朗と星を見ていると同級生の深町一夫が現れる、3人で集合場所に戻るが、なぜか一夫のスキーセットだけが見当たらない
新学期となった4月16日、桜の舞う土曜日の放課後、掃除当番の和子は実験室で物音を聞いて、中に入ってみると人の姿はなく床に落ちたフラスコの中の液体が白い煙を立てていた
和子はその香りに包まれて気を失ってしまった、その後に吾朗と一夫が現れて倒れている和子を保健室へと運んだ、気が付いた和子はそれはラベンダーの香りだったと
月曜日、和子は元気に登校、その夜に地震が起きて吾朗の家の辺りで火事が起きている事を知った和子は近くまで行くと、同じく心配した一夫もそこにいた
火事がぼやと分かって帰宅する途中、何者かに襲われた和子は気が付くと自分の部屋のベッドにいた、その朝、和子は吾朗と昨夜の火事の話しをしながら歩いていると突然屋根瓦が落ちて来た
気が付くと和子は再び自分の部屋のベッド、変な夢ばかり見ると思いながら登校すると、今日は18日だと言う
月曜日、吾朗に昨夜の地震と火事の話しをするが吾朗はそれを知らない、授業も以前と同じで和子は何だか訳が分からなくなってしまう
その夜、地震が起きて火事騒ぎがあった、一夫に相談すると一夫は理論づけて、テレポーテーションとタイムトラベルを一緒にしたタイムリープという能力を持ってしまったようだと
和子は不思議な事が起きるきっかけとなった土曜日の実験室に戻りたいと強く念じる、そして時をかけた和子が実験室の扉を開けるとそこにいたのは…
《感想》
当時はこんなタイムリープを扱った作品なんかなくてめっちゃ面白かったですよ、カラーとモノクロが入れ替わったりして、それがまた独特の雰囲気を醸し出してくれてます
監督は「ねらわれた学園」の大林宣彦で、筒井康隆の傑作小説を、故郷の尾道の美しい風景と共に見事に映像化、情緒のある町並みは今となっては凄く印象的です
主人公の芳山和子を演じるのは原田知世、憧れだった真田広之に会いたい一心で中学三年生の時に角川映画の大型新人募集に応募して特別賞を受賞して、14歳で芸能界入り、本作は映画デビュー作
とにかく原田知世がめっちゃカワイイです、今も変わらず綺麗ですがこの垢抜けない感じがまたいいのです、たしかドラマ出演の時はロングだったと記憶してますが、本作でのショートカットは可愛かったね
オープニングのゲレンデのシーンがモノクロで何かが起こりそうな感じなのですが何も起こらないのです、でも実は何かが起こっていたのです、後から知って感心しましたね
掃除当番の時に実験室でラベンダーのような匂いのする薬品を嗅いでしまった事からタイムリープの能力を得てしまい、不思議な体験をするようになってしまうんです
和子には2人の気になる男の子がいるんです、幼なじみの堀川吾朗で演じるのは「転校生」の尾美としのり、そしてクラスメイトの深町一夫で演じるのは高柳良一
和子は5歳のひな祭りの時に鏡を割って手のひらをケガしてしまい、それは今も傷が残っているのです、その時に一緒にケガをした一夫にはケガがなくて、吾朗に傷が残っているのです
何回も同じ月曜日を繰り返して何が何やら分からなくなってしまう和子はその謎が土曜日にあると感じて、強い思いで発端である土曜日に戻るのです、そこで思いがけず全てを知るのですし、思い出すのです
パラパラ漫画のように目まぐるしく動くカットは斬新でしたね、何か異次元の世界のように見えたりして、しかも時計は変な動きをしたりとハラハラとドキドキがファンタジーと混ざり合って素晴らしかった
クラスの委員長の神谷真理子を演じた津田ゆかりは目鼻立ちがはっきりしていて原田知世とはまた違った美人でしたね、原田知世と同じ角川映画の募集で準グランプリを受賞して芸能界入りしたのですが、すぐに引退しています
しかし全てを知った和子は記憶を全て消されてしまうのです、11年後に薬学の研究者となった和子は1人の青年に道を尋ねられるのです、その青年はかつての少年なのですが、和子には分からないままの切ないラストでした
愛の予感のジュブナイル それが『時をかける少女』です。
子供の頃に観た作品の中でも特に印象に残っている作品ですね。

















