『プロミシング・ヤング・ウーマン』
2020年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 エメラルド・フェネル
撮影 ベンジャミン・クラカン
音楽 アンソニー・ウィリス
出演 キャリー・マリガン/ボー・バーナム/アリソン・ブリー/クランシー・ブラウン/ジェニファー・クーリッジ/ラバーン・コックス/コニー・ブリットン
《解説》
私も彼女も前途有望なはずだった
女優・クリエイターとして幅広く活躍するエメラルド・フェネルが、自身のオリジナル脚本でメガホンをとった長編映画監督デビュー作
主人公のキャシーを「17歳の肖像」「華麗なるギャツビー」のキャリー・マリガンが演じ、「スキャンダル」「スーサイド・スクワッド」で知られる女優マーゴット・ロビーが製作を務めている
《物語》
3人の若い男がクラブで酒を飲んで仕事の愚痴を離していると酷く酔った女性キャシーが目に入った、その内の1人ジェリーが彼女に話し掛けて家に送ると言ってタクシーに乗せた
ジェリーはタクシーの中で自分の部屋に誘い、キャシーを部屋に連れ込んだジェリーはキャシーにキスをしてベッドに寝かせ下着を脱がせたところでキャシーは「あんた何してるの」とジェリーを睨みつけた
翌朝、キャシーはジェリーに名をノートに記した、そこには大勢の男の名が記されている、キャシーはカフェでバイトをしているがある日、ライアンに声を掛けられた
ライアンは医学部時代の同級生で、つい何でカフェでバイトしているのかと質問、失敗したと思ったライアンは彼女をデートに誘うがキャシーはライアンに興味はない
ある夜、泥酔したキャシーはニールという男に家に連れてこられた、彼はキャシーにドラッグを吸わせてベッドに誘う、キャシーは突然目を覚ましてニールを睨みつけた
キャシーは毎週酔ったふりをして自分を欲望だけで誘う男に裁きを下していると言い、怖じ気づいたニールを散々脅して去って行った
30歳の誕生日を迎えたキャシーは両親と暮らしている、プレゼントを受け取るがスーツケースで医大を中退し、今だに実家にいるキャシーに苛立ち、スーツケースを持って出て行けという意味だがキャシーは気にもしない
キャシーはライアンとデートをし、ある日にキャシーとライアンに昔の医学生時代の同級生のアル・モンローの事を話した、キャシーは友人のニナがアルに強姦されて自殺した
キャシーもそれをきっかけに医大を中退した過去を思い出し、ライアンからアルは現在は麻酔科で婚約者がいる事を知った
《感想》
映画のジャンルとして乱暴された女性が男たちに復讐するという物があります、それは大体は女性が激しく乱暴されて残酷に復讐して殺してしまうのが定番ですね
本作はそれとは違って被害者の女性は自殺してしまい、主人公のキャシーは世の中の女を欲望の目で見ている男どもに復讐をしているのです
キャシーを演じるのはキャリー・マリガンで、決して派手ではありませんが地味でもありません、それが夜になると短いスカートで泥酔しているのです
そんな女性を見掛けたらお持ち帰りしようと考える男は大勢いるでしょう、そんな店には欲望が渦を巻いているのですから、泥酔するのは自己責任です
男からしたら酔った女性とのセックスは勝手に同意を得た物だとの認識です、そんな店で下着を見せて泥酔している女が悪いと考えてね
でもキャシーは酔っていないのです、男の部屋に行ったキャシーはそこでアソコを切り落とさんばかりの勢いで迫るのです、こんな怖い体験をして男はもう悪さ出来ませんよね
キャシーのこの行動は友人のニナがアルという男に乱暴されてそれが元で自殺をしているのです、キャシーはそれが原因で前途有望な若い女性(プロミシング・ヤング・ウーマン)だったのにそれをふいにしたのです
キャシーはバイト先のカフェで医大生時代の同級生のライアンと出会って、ライアンの強いアプローチに負けてデートをして付き合い出すのです、演じるのはボー・バーナム
彼からアルの事を聞いてネットでアルの事を調べ上げて医大生時代の友人マディソンと連絡を取り合っている事を知ります、キャシーはマディソンをランチに誘い、ニナを悪く言うマディソンの飲むワインに薬を入れて、目が覚めるとホテルの部屋で知らない男がいる怖い展開
眠っている間に何があったのか恐ろしくなったマディソンはキャシーに会いに来てニナの事で動画があるとそれを渡したのです、そこにはニナを乱暴するアルと、その仲間たちの中にライアンがいたのです
キャシーはアルが参加者以外は知らない独身最後のパーティを計画している事を知って、キャシーはセクシーなナースのコスプレで登場するのです、ここからは想像と違う展開なのですが復讐完了となります
元医大生キャシーの怒りはまさに限界突破、これは予想を鮮やかに裏切る、復讐エンターテインメント! それが『プロミシング・ヤング・ウーマン』です。
まさかパリス・ヒルトンが歌を出しているとは知らなかったですね(笑)。