ショーシャンクの空に | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『ショーシャンクの空に』

 

 

 

 

 

1994年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 フランク・ダラボン

 

原作 スティーブン・キング

 

撮影 ロジャー・ディーキンス

 

音楽 トーマス・ニューマン

 

 

 

出演 ティム・ロビンス/モーガン・フリーマン/ボブ・ガントン/ウィリアム・サドラー/クランシー・ブラウン/ギル・ベローズ/ジェームズ・ホイットモア/デビッド・プローバル/マーク・ロルストン

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

彼が飛び立つとき、奇跡と感動が起こる!

 

人間の本質捉え、観る者の心を揺さぶる、スティーブン・キングの短編小説「刑務所のリタ・ヘイワース」を映画化、モーガン・フリーマンはショーシャンク刑務所の古株で調達係のレッドを、ティム・ロビンスは刑務所新入りアンディーを好演

 

映画史上、最も爽快で胸のすくエンディングに静かな感動が押し寄せてくる、名作中の名作、監督・脚本は本作で長編映画デビューを果たしたフランク・ダラボン

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

1947年メイン州ポートランド、若くして銀行副頭取を務めるアンディー・デュフレーンは妻とその不倫相手を射殺した罪で終身刑を言い渡され、無罪を訴えるもショーシャンク刑務所へと送られる

 

 

ショーシャンク刑務所では20年服役する調達屋と呼ばれるレッドが仮釈放を却下される、レッドが部屋から出るとアンディーを含む新しい受刑者が護送されて来た

 

 

ノートン所長とハドリー主任刑務官から乱暴に刑務所を説明され、孤立していたアンディーにレッドが声を掛け、アンディーは小さなロックハンマーを注文、それをきっかけにアンディーはレッドと交友を重ね、他の仲間たちとも話しをするようになった

 

 

アンディーは屋根の修理作業中、ハドリーの遺産相続問題を聞いて銀行員としての知識を活かして、作業仲間へのビールと引き換えに相続税の解決策を提案して仲間や刑務所らにも一目置かれる存在となる

 

 

アンディーに性的暴行を加えようとしたボグスに襲われて全治1か月の重傷を負わされる、しかしボグスはハドリーに半殺しにされて病院送りにされて、アンディーは刑務所内での安全が保証された

 

 

アンディーが治療を終えて自分の房に戻ると、レッドに注文していたリタ・ヘイワースのポスターがベッドの上に置かれていた

 

 

アンディーは図書係となり50年服役しているブルックスの助手となる、その本当の理由はノートンや刑務官たちの税務処理や資産運用をアンディーに行わせるためだ

 

 

その頃ノートンは建設業者たちから賄賂を受け取り、アンディーはランドール・スティーブンスという架空の人物を作り出して裏金を隠蔽していた

 

その後に新人のトミーが入所し、すぐに仲間たちと打ち解け、アンディーは彼に読み書きを教え、高校資格試験に見事に合格させる、トミーはアンディーの過去を聞くとその真犯人に心当たりがあった

 

 

その話しを聞いたアンディーはノートンに再審請求を頼むがノートンは彼を自由を与える気はなく、アンディーを懲罰房に入れ、トミーを脱走したように見せかけて射殺する

 

ショックを受けたアンディーは不正経理を行う事を条件に懲罰房から出された、いつものように裏帳簿を付けて金庫にしまってノートンの靴を磨いて房に戻った

 

レッドはアンディーを心配するが嵐の夜にアンディーは忽然と姿を消した、房を調べるとポスターの裏に穴があり、アンディーは20年間ロックハンマーで壁を掘り続けて脱獄したのだ

 

 

アンディーはランドール・スティーブンスに成りすましてノートンの不正財産を引き出し、同時に告発状を新聞社に送り、メキシコへと逃亡、ハドリーは逮捕され、ノートンは拳銃自殺

 

 

しばらくしてレッドも40年目にして仮釈放され、アンディーの伝言を信じてメキシコへと向かう、そこで悠々自適の生活を送るアンディーと再会する

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

おいらはこの作品がマイ・フェイバリットの1本で、もし3本挙げるなら、「ニュー・シネマ・パラダイス」「スタンド・バイ・ミー」と本作ですね、まあ一応表向きですけどね

 

アンディーを演じるのはティム・ロビンスで、不倫している妻とその不倫相手を銃で脅そうと家に乗り込もうとしたのですが出来ずに銃を川に捨てて帰るんです、すると妻と不倫相手は射殺されていてアンディーが逮捕されるんです、銃があれば無罪を証明出来るのですが捨てた銃は発見出来ずに終身刑となってしまうんです

 

 

絶望となったアンディーはショーシャンク刑務所に、そこで調達屋のレッドと知り合ってその仲間たちとも交友するのですが、若い白人のアンディーはゲイのボグスたちに狙われ、拒否した事で大ケガをさせられるんです

 

アンディーは屋根の修理を仲間たちとしているとハドリー主任刑務官が兄が死んでその遺産がほとんど相続税で取られるとぼやいているのを聞いて、仲間たちにビールを交換に相続税を解決するんです

 

 

その事で頭の良いアンディーは仲間たちにも刑務官にも一目置かれる存在となるんです、再びアンディーに暴行を加えたボグスをハドリーがボコボコにして病院送り、一生流動食しか食べれなくなります、ハドリーを演じるのがクランシー・ブラウン

 

 

ケガが治って房に戻るとそこにはリタ・ヘイワースのポスターがあるんです、当時はリタ・ヘイワースがセックスシンボルだったようで、刑務所の映画でも大人気です

 

 

次の10年目にはレッドがマリリン・モンローのポスターをプレゼントしてくれるんです、やはりその当時のセックスシンボルだったでしょう、誰もが知るスターです

 

 

次の10年目にはラクエル・ウエルチのポスターです、少しの生地だけを体に纏わせたセクシーなポスターでアンディーが脱走するまで飾られています

 

 

アンディーの親友となったレッドを演じるのがモーガン・フリーマンです、アンディーが来た頃には既に20年入っています、それに刑務所内で調達屋をしているんです、最初に小さなロックハンマーを調達してアンディーに渡すのです、元々は白人の設定でしたがモーガン・フリーマンになって作品に厚みが増しましたね

 

 

アンディーは図書係となってブルックスの助手となります、でも本当は刑務官の税務処理をするんです、図書室は刑務官がズラッと並んでしまうほどです

 

それに形ばかりの図書室に本を置く為に州議会に予算請求の手紙を週1で出し続けた結果、6年目にして経費が出るのです、手紙に根負けした州議会が寄付金と古書を送ってきたんです、その中の「フィガロの結婚」のレコードを見付けて勝手に放送して懲罰房となります、アンディーは音楽と希望は誰にも奪えないと

 

図書係のブルックスが仮釈放となり50年服役しているので外に世界に恐怖を感じてしまうんです、釈放されて外の世界に馴染めずに自殺をしてしまうんです、これは悲しいシーンでした

 

 

新入りのトミーがアンディーの事件を知っていて、以前の刑務所である男が男と女を殺して金を奪ったら女の旦那の銀行員が逮捕されたと笑いながら話していたとね、それをノートンに言うとノートンはトミーを射殺、アンディーを懲罰房に2か月入れてしまうんです、ノートンを演じるのがボブ・ガントン

 

 

ノートンが賄賂を受け取りそれをアンディーが架空の人物を作り上げて隠蔽しているんです、アンディーはその不正経理をして裏金を作るのですが、脱獄の日にアンディーは書類をすり替えてノートンのスーツと靴を持って脱獄に成功、次の日の朝にはアンディーは架空の人物となって銀行から全額を引き出してメキシコへ、これが爽快なシーンです

 

 

そしてレッドが仮釈放となってアンディーから聞いていたある場所の木の下に行くとそこに手紙と金があるんです、レッドはアンディーのいるメキシコの町へと行くのです、当初はレッドのバスのシーンで終わりだったようですが、再会まで描かれました

 

原作はスティーブン・キングの「刑務所のリタ・ヘイワース」でキングは短編の映像権を若い監督を育てる意味で1ドルで譲っていたんです、だからキング作品に駄作が多いのも仕方ないですね

 

 

 

 

 

新しい時代のヒーロー、決して自由をあきらめなかった男、アンディー それが『ショーシャンクの空に』です。

 

 

 

 

 

これが公開当初はコケたとは思えませんね、ティム・ロビンスは名作とは最初は無視されるものだとね。