『マンハッタン・ベイビー』
1982年 イタリア
《スタッフ&キャスト》
監督 ルチオ・フルチ
脚本 ダルダーノ・サケッティ/エリザ・リヴィア・ブリガンティ
撮影 グリエルモ・マンコーリ
音楽 ファビオ・フリッツィ
出演 クリストファー・コネリー/ブリギッタ・ボッコリ/マーサ・テイラー/ジョヴァンニ・フレッツア/シンシア・デ・ポンティ/カルロ・デ・メイヨ/コシモ・シニエリ
《解説》
エジプトの呪いが少女に降臨!そしてマンハッタンが血に染まる
考古学者の父親と共にエジプトに来ていた娘スージーが姿を消した、程なくして彼女は発見されたが、それ以来、彼女の身辺で不可解な死が続出する
マカロニ・ホラーの帝王、ルチオ・フルチがお得意のゾンビから離れて作った入魂のミステリー趣向の強い作品、憑依された少女と人類の戦いを過激に描く衝撃作
《物語》
考古学者のジョージは妻のエイミーと娘のスージーとエジプトに来ていたが地元の住民も恐れるハブマブナーの神殿に調査で助手のハッサンと墓に入るが、古代のトラップでハッサンは死亡、ジョージは目に青い光線を浴びて失明
母親のエイミーと遺跡の写真を撮っていたスージーがエイミーの目を離したすきに不気味な女に、墓は死者の物と言われて女は消えたがスージーも行方不明となった
程なくしてスージーは見付かったのだがスージーの手には不気味な女から渡された宝石があった、そしてジョージはなんとか墓から脱出したは、墓の前で倒れていた
ニューヨークに戻りジョージは失明するが医者には1年ほどで回復すると診断を受けるがジョージは弱気になってしまう
その頃からスージーに不思議な事が起こり始めた、いつもは十字架のペンダントをしているのだが、エジプトで不気味な女がくれた宝石をしていたり、エイミーはスージーが心配になる
今夜は雷と言えば雷が鳴り、そしてエジプトのハブマブナーの墓の幻、遂には弟のトミーと2人で消えてしまう、鏡にはパパ助けての文字、手探りで助けに来たジョージは再び青い光線を浴びて目は見えるようになり、スージーとトミーも無事だった
ジョージはこの不思議な出来事はハブマブナーの墓が原因だと考えて詳しく調べると、その紋章は偉大な影の聖なる象徴、5000年以上前に崇拝されたハブマブナーという神でほとんど未解明、ただ悪名高き神で残酷で邪悪
異変を感じたスージーとトミーのベビーシッターのジェミー・リーが警備を呼ぶがエレベーターの床が抜けて警備員は落ちてしまった、子供部屋が開かなくなりジェミー・リーはエミリーに電話
エミリーは同僚のルークと帰宅して子供部屋をルークが開くが悲鳴と共にルークは消えてしまう、エミリーがドアを開けるとそこは砂漠のようになっており、ルークはエジプトの砂漠で死んでいた
数日後にはジェミー・リーも姿を消してしまう、その後も周りで不審死が相次ぎ、ジョージとエミリーは古美術商のマルカートに相談するのだが…
《感想》
勢いのあったルチオ・フルチの「サンゲリア」、「地獄の門」、「ビヨンド」が絶頂期の三大傑作とファンは認めていますが、それ以降の作品はパワーダウンをしています
「墓地裏の家」や「ザ・リッパー」でも勢いを失い、本作では支離滅裂で難解で賛否両論となっていますがカルト的な人気はありますが失敗作の雰囲気は否めません
元々は高額な製作費が用意されていたのですが途中で予算が半分以下になってしまった事が原因なのかもしれません、プロデューサーから見限られてしまったのかも
エジプトで神殿を調査した事で邪悪な神のハブマブナーを呼び起こしてしまったようです、それにスージーが不気味な女に宝石をもらった事も影響しているようです
エジプトでの出来事がニューヨークでも起こってスージーやトミーは繋がっているようなイメージで彼らは旅だと言ってエジプトからアビヌスの彫刻を持って帰ってきたりね
特殊効果の予算が削られてしまった事でオカルトで残酷描写満載のルチオ・フルチ独特の悪趣味な趣向が消えた作風になってしまい持ち味を発揮出来なかった感じでもあります
本作の救いはベビーシッターのジェミー・リーが美しかった事くらいかな?それくらいしか印象に残らなかった作品でしたね、演じるシンシア・デ・ポンティはミス・イタリアで美貌の持ち主
正直なところ、どこで盛り上がるのかと思っていたら盛り上がらず、残酷なシーンもなくて観応えもなかったですね、今までは世界の破滅なんてのがテーマになってましたが、本作は子供の周りなので範囲は狭いです
ラスト近くの剥製の鳥が襲い掛かる描写は唯一と言っていいくらいのルチオ・フルチらしい残酷なショットでしたスローモーションを用いて血生臭い映像に仕上げています
ジョージがアニーがもらった宝石を川に捨てて全て解決となります、エジプトの呪いってそんな簡単に終わるの?って思ったらエジプトで不気味な女がまた女の子に宝石を渡しているんです
イタリアン・ホラーの帝王、ルチオ・フルチが放つスプラッター・ミステリー それが『マンハッタン・ベイビー』です。
晩年のルチオ・フルチ作品よりはまだマシでしたけどね、晩年の作品かなり酷いですもん、ルチオ・フルチ作品のレビューはこれで終わりかな?















