『オーバー・ザ・ムーン』
1999年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 トニー・ゴールドウィン
脚本 パメラ・グレイ
撮影 アンソニー・リッチモンド
音楽 メイソン・ダーリング
出演 ダイアン・レイン/ウィゴ・モーテンセン/リーヴ・シュライバー/アンナ・パキン/トヴァ・フェルドシャー
《解説》
1969年、人類が初めて月面に降りたった夏、ふたりで燃えた、思い出の夏
主演は「アウトサイダー」「ランブルフィッシュ」「コットンクラブ」と、フランシス・F・コッポラの青春映画3本すべてに出演、着実に女優としての地位を築き、アイドル脱皮を図った「愛は危険な香り」ではヌードに挑戦、大人の女を大胆に演じています
相手役には「ダイヤルM」「ロード・オブ・ザ・リング三部作」「ヒストリー・オブ・バイオレンス」では寡黙で危険な魅力の男を好演する、ウィゴ・モーテンセン、「ピアノ・レッスン」でアカデミー助演女優賞に輝いたアンナ・パキンが可憐な娘役を熱演
《物語》
1969年・夏、家族で避暑地のキャンプ場にやってきた、主婦のパール、反抗期の娘のアリソンは自分がアリソンを生んだ年にまで成長、若くして結婚したパールは少しだけ悔やんでいた、毎日同じ事の繰り返しだと
次の日には、夫のマーティが仕事に戻ってしまった、しかし避暑地にやってきた車で販売するブラウス屋は若くてセクシーな彼、瞬く間に主婦たちの人気者
息子のダニエルがキャンディーをブラウス屋からもらい、パールはブラウス屋に絞り染めをしたというシャツを電話番号と一緒にもらう
アリソンが姑を呼んだ、占いが趣味の姑は何事かと行くとアリソンに初潮がきた、姑はアリソンを殴る、なぜ殴るのと言うアリソンに姑は風習だから、パールも女性になったアリソンに大喜び、アリソンもそこで知り合ったロスとデート
マーティはテレビ修理の仕事が忙しくなかなか戻れそうにない、アポロの月面着陸が近いせいもあった、パールはこれといった変化もなく過ごしていた、そして夜にブラウス屋に電話
次の日の夜、アリソンはロスとキス、パールはブラウス屋の車の中で落ち合う、彼の名前はウォーカー、アポロの月面着陸を見ながら車の中でセックス
人類が月面に踏み出した1歩と共にパールも1歩冒険に踏み出した、2人で泳ぎに行きそこでセックスを楽しむパールとウォーカー
しかし勘の鋭い姑にバレて諭され、ウォーカーに別れを告げ、戻ってきたマーティとデートを楽しむパール、しかし次の日には仕事に戻ってしまう
パールには平凡な毎日が続く、マーティはウッドストックの影響で渋滞で来れない、パールはまたしてもウォーカーに電話をしてしまい夜に出かける、アリソンも夜中にロスとウッドストックを見に行く
40万人もいる会場でアリソンは胸もあらわにウォーカーと絡み合う母を見つけてしまう、アリソンはその場から立ち去ってしまった
戻ったパールを待っていたのはマーティ、「男がいるのか?」の問いにパールは正直に答える、名前もウォーカーでブラウス屋である事も
パールはもうどうしていいか分からなかった、そして荒れるマーティ、母を軽蔑するアリソン、家庭が崩壊する寸前、アリソンはロスと最後までしたとパールに嘘を言った、反抗的なアリソンを殴るパール、アリソンはウッドストックで見た母を吐き気がしたと言う、「若い頃に楽しんだくせに、自分で選んだ人生でしょっ!」
パールは、「自分で選んだわけじゃない、人生には予想外のことも起こるもの、パパ以外に付き合った人もいないし1回のセックスで妊娠したの」と アリソンは、「私は間違いなの?」の問いに、心から愛している、アリソンは素直になりロスとは何も無いと嘘をバラした
パールはウォーカーの家に別れを告げに行く、ウォーカーは一緒に旅に出ようと言うがパールには帰る家がある、これ以上家族を裏切れない
その頃、ダニエルがハチに全身を刺される事故が起こった、あわてるパールだがウォーカーが適切な処置をしてダニエルは無事 そこにマーティが駆けつけ無事なダニエルを見て、「ありがとう」とウォーカーに一言
マーティとパールの話し合いもなかなか噛み合わない、そんな時、アリソンがマーティに、「私は間違いなの?」の質問 マーティは、「予想外だったがパパにとっては人生で最も大切な瞬間だった」泣いて説得をする
パールもウォーカーに本当の別れを告げる‥
《感想》
脚本家が女性なせいか、かなり女性目線な印象がありました、男女で評価が分かれそうな感じがします、妻だけが悪いわけではなく夫も子供のストレスになっているようなね
ダイアン・レインは良い感じに年を取ってますね、同世代の女優さんと比べると過小評価されてると思います、「ストリート・オブ・ファイヤー 」は良かったなぁ、自分にはダイアン・レインにしばらくブランクがありました(笑)、最近はよく観るようになりました
ウィゴ・モーテンセンはダイアンが自分のギャラを減らしてでもウィゴを相手役にしたかったらしいです(笑)、そのセックスシーンは力が入ってました、と思います
アンナ・パキンは子供から少女になってました、少しポッチャリ、でもアカデミー助演女優賞の演技はもちろん健在で素晴らしかった
マーティがアリソンに言うセリフは素敵なシーンでした、できちゃった婚の人が子供にあの質問をされた時に答える見本のようです、いくら予想外でも愛情は変わりませんよね、演じるのはリーヴ・シュライバー
時代がウッドストックの時代ですからアメリカではフリーセックスを謳っていたのでは?普通の主婦も時代に流されていたのかもしれません、野外ロックフェスティバルでおっぱいを出してるんですから(笑)
このフリーセックスの時代は浮気は不倫は女性の自立の表れでしょうか?、たった1回のセックスで妊娠してしまい、納得できないまま母となり、突然現れたセクシーな男に心奪われ官能的な悦びを知るとなかなか後戻りはできません
今まで夫としていたセックスは何だったのってくらいの快楽をモテ男のテクニックによって与えてくれたなら夫しか知らない主婦はイチコロでハマってしまったのでしょうね、野外で40万人もいるところでするんですから(汗)
それに快楽と共に、旦那を裏切っているという背徳感も手伝って燃えるんでしょうね、若い頃に遊んでなかった真面目な主婦がドップリとハマり込んだんでしょう
ウォーカーも移動のブラウス屋で色んな各地でそんな退屈な主婦を相手に遊んでいたのかもしれませんが、このパールには本気だったのかも
アメリカの60年代最期の年を背景に描くスキャンダラスな官能ドラマ それが『オーバー・ザ・ムーン』です。
エロティック・ドラマと言われてますが、そうでもないです(笑)、おっぱいもチラッとしか見えませんしね。
更に過激な続・裏237号室の『オーバー・ザ・ムーン』のレビューはこちらです。


























