エイリアン2 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『エイリアン2』

 

 

 

 

 

1986年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 ジェームズ・キャメロン

 

撮影 エイドリアン・ビドル

 

音楽 ジェームズ・ホーナー

 

 

 

出演 シガニー・ウィーバー/マイケル・ビーン/ポール・ライザー/ランス・ヘンリクセン/シンシア・デイル・スコット/ビル・パクストン/ウィリアム・ホープ/アル・マシューズ/リッコ・ロス/キャリー・ヘン/ジャネット・ゴールドスタイン

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

今度は戦争だ

 

大ヒットSFサスペンス「エイリアン」のシリーズ第2作、「ターミネーター」のジェームズ・キャメロンが監督・脚本を手掛け、エイリアンの大群と海兵隊の死闘を緊張感たっぷりに描く

 

第1作に続いてシガニー・ウィーバーが主人公リプリーを演じ、「ターミネーター」のマイケル・ビーン、ランス・ヘンリクセンが共演、前作を上回るショックと興奮を盛り込んだ続編

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

ノストロモ号の小型艇で宇宙を彷徨っていたリプリーは無事に救助されたが彼女は偶然に拾われただけで宇宙を57年間も漂っていたとウェイランド・ユタニ社のバークに説明される

 

 

回復したリプリーはウェイランド・ユタニ社に何故ノストロモ号を破壊したのかを報告、しかし誰もリプリーの話しを信じる事は出来なかった、社としてはリプリーを無期限の航海士の資格停止の処分

 

リプリーの話す惑星LV426はすでに開発されて多くの入植者たちが居住している、しかしそこで157人が忽然と姿を消して連絡が取れなくなった、その為に海兵隊が投入される事になった

 

バークはアドバイザーとしてリプリーに同行を求める、倉庫で働くリプリーに航海士に戻れるチャンスだと話してリプリーはエイリアンを持ち帰りはせず殲滅のみの条件で了承

 

宇宙船スラコ号でLV426を目指しクルーの中にはアンドロイドのビショップもいてリプリーは拒否反応を示す、海兵隊はエイリアンの存在を信じておらず気楽な旅行気分

 

 

LV426に到着した彼らは装甲車で調査するもそこには誰もいない、しかし制御室でエイリアンの幼虫フェイスハガーの生きた標本があった、換気口に隠れていた少女ニュートを発見して保護、その後に大気製造工場に生体反応を確認して急行

 

 

しかしそこはエイリアンの巣窟と化しており、壁の中から現れるエイリアンの大群によって海援隊員は次々と犠牲となり大混乱となり、新米指揮官のゴーマンは何も指示出来ずリプリーは独断で装甲車を走らせて救助に向かう

 

 

装甲車で壁をぶち破り助けられたのはヒックスとハドソンとバスケスの3人、軍曹が死んだ為に指揮官を引き継いだ伍長のヒックスはリプリーの核攻撃の提案を受け入れた

 

一同の回収に向かった飛行艇の中にもエイリアンが侵入しパイロットが殺されて彼らに目掛けて墜落、仕方なく制御室に戻ってバリケードを作ってエイリアンに対処

 

 

何とかエイリアンを撃退するがリプリーとニュートが仮眠をすると実験用カプセルからフェイスハガーが出されていてリプリーとニュートが襲われるも異変を感じた海兵隊員が現れて射殺

 

しかしそれはエイリアンを地球に持ち帰ろうとしたバークの仕業で2人の体の中にエイリアンを寄生させようとしたのだ、ヒックスは処刑をしようとするが停電となる

 

 

天井裏からエイリアンが大挙襲来し、ハドソンとバークが殺され、ニュートの案内で通風口も中を通って逃げるも、ケガをしたバスケスを助けに戻ったゴーマンの弾も尽き、2人は手榴弾で自爆

 

その衝撃でニュートはダストシュートの中に落ちてしまいエイリアンに拉致されてしまう、リプリーは負傷したヒックスを連れてビショップと合流したが武器を持ってニュートの救出に向かう

 

 

しかし飛行艇が墜落した衝撃で大気製造工場の電気系統に障害が発生し、核融合炉の冷却システムが停止した為に数分後に大爆発する事が判明、それでもリプリーはニュートの救出に向かい、そこでエイリアンの卵を産むエイリアン・クイーンと対峙する

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

とにかく面白いです、SFサスペンスの前作の「エイリアン」をSFアクションに一変させた、「ターミネーター」のジェームズ・キャメロンのアイデアの勝利ですね

 

 

それにキャメロンはシガニー・ウィーバーの出演も熱望していて続編には出ないとしていたウィーバーなのでキャメロンは監督はクビになると予想していたらウィーバーの出演が決定して製作がスタートしました

 

 

イギリスの雑誌「エンパイア」では史上最高の続編映画で1位を獲得するなど続編としては異例の面白さで、キャメロンの監督としての地位を確立しました

 

今回は「完全版」を観ました、これによって突然現れるニュートの存在とその家族に起こった悲劇がその後のニュートの心を閉ざしている感じがよくわかります

 

それにリプリーに当時11歳の女の子供がいた事もわかります、その子は年を取って2年前に亡くなっている悲劇が知らされます、しかもリプリーは57年も宇宙を彷徨ってたのですからね

 

 

アンドロイドのビショップを演じるのがランス・ヘンリクセン、リプリーは前作でアンドロイドによって殺されかけた事件があるのでビショップを信用していません、しかしラストにはビショップに救われて握手、その後にビショップには「人間にしてはやるね」と称賛されます

 

 

ヒックスを演じるのがマイケル・ビーン、最新鋭の武器を装着しているのですが一昔前のショットガンも持ってたりと面白いキャラクターなんですけど仲間からの信頼は厚いです

 

 

ランス・ヘンリクセンもマイケル・ビーンもキャメロン作品の常連で、ヒックス役は他の役者に決まっていたがドラッグ依存症でドラッグ所持の容疑で逮捕され、マイケル・ビーンが呼ばれたらしいです

 

ニュートを演じるのがキャリー・ヘンで彼女の映画出演は本作だけで、その後は小学校の教師となっています、しかも今になってもファンがサインを求めに来るそうです

 

 

バスケスを演じるのがジャネット・ゴールドスタインで女性ながら筋肉質で大型武器を軽々と扱う勝気な生活で指揮官として頼りないゴーマンの事を快く思っていないのです

 

 

ゴーマンを演じるのがウィリアム・ホープで唯一の士官なのですが実戦経験に乏しい新米の将校で、適切な指示が出来ずに被害が広まりバスケスの怒りを買う、しかし負傷したバスケスを助けに戻るもエイリアンに挟まれて弾丸を撃ち尽くし、バスケスと共に自爆するんです、このシーンは凄く良かったです

 

バークを演じるのがポール・ライザーで、ウェイランド・ユタニ社の社員でやはりエイリアンの持ち帰りが社の極秘命令を受けているんです、リプリーの体に寄生させようとするも失敗してエイリアンに襲われます、未公開版では繭にされたバークをリプリーが見付け助けを請うのですがリプリーは自爆用の手榴弾を渡すだけなんです

 

 

バスケスのエイリアンの頭を撃つシーンを演じたのは製作者のゲイル・アン・ハードなんです、バスケス役のジャネット・ゴールドスタインが実弾での撮影で実弾を撃った事がないので代わりにゲイル・アン・ハードが髪を短く切って衣装を着て現れてスタッフやキャストは驚いたそうです

 

エイリアンのデザインはH・R・ギーガーのデザインと少し変わっていますが、ラストのエイリアン・クイーンにしても凄い迫力です、リプリーはこのとてつもない怪物に挑むのです

 


更にリプリーは続編の「エイリアン3」でもまた対峙する事になります、災難続きやね

 

 

 

 

 

宇宙には、ひとりで行ってはならない所がある それが『エイリアン2』です。

 

 

 

 

 

リプリーの娘の写真はシガニー・ウィーバーの母親の写真だそうです