『永遠の片想い』
2002年 韓国
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 イ・ハン
撮影 チョン・ヨンファン
音楽 エム&アール
出演 チャ・テヒョン/ソン・イェジン/イ・ウンジュ/ムン・グニョン/キム・ナムジン/シン・スンファン/サガン
《解説》
いつも三人一緒に過ごした、あの頃
大ヒット作「猟奇的な彼女」の好青年役でブレイクしたチャ・テヒョン、「ブラザーフッド」で幸薄な女性を熱演したイ・ウンジュ、「ラブストーリー」で母娘2役を演じたソン・イェジンら韓国若手トップスター共演の純愛物語
友情と愛情の間で揺れ動く、複雑な乙女心を見事に体現した2人の女優の演技も素晴らしい、青春時代にありがちな三角関係を描きつつも、三者三様の片想いの切なさを丁寧に描き、観る者の涙を誘う秀作
《物語》
タクシー会社で働くジファンの元に差出人不明の封筒が届いた、中には古き良き時代の風景を写したモノクロ写真が一枚と一言メッセージが書かれていた
その写真を見てジファンは5年前を思い出した、写真が趣味のジファンは先輩のカフェでアルバイトをしていた、ふと向けたカメラのファインダー越しに、美しく清楚な女性の横顔が見え、シャッターを切ろうとすると赤い服の女性が前を横切り、その瞬間にシャッターを切ってしまった
こうしてジファンがスインとギョンヒに出会った、清楚なスインに一目惚れしたジファンはカフェを出た2人を追いかけ別のカフェにいる2人に声を掛けてスインに告白するもあっさりフラれる
そこでジファンは友人として会いたいと提案した、その日の夜はギョンヒはスインの家に泊まり、ガールズトークに花が咲いた
ジファンがカフェでサッカーを見ているとスインとギョンヒが入ってきた、2人は一緒にサッカーを見たいと言い、3人で観戦し、その後は語り合い、スインは大人しくて控え目、ギョンヒはボーイッシュで思った事は口にする、対照的な2人だがなんだか似ている
そんなある日、3人は映画を観て遊園地で遊んだ、ギョンヒはシファンとスインの仲を応援するのだが自分もジファンに惹かれている事に気付き、スインとの仲もギクシャクしてしまうがすぐに仲直り
朝の5時からジファンを訪ねて旅行に行こうと言い出す、ジファンは先輩から車を借りて3人で旅に出た、海岸ではしゃぐギョンヒを見てシファンの心はギョンヒにも傾いていた
しかし友人として幸せな日々を過ごす3人だったが、ギョンヒとスインが急に姿を消してしまう
《感想》
本作を最初に観た理由は「猟奇的な彼女」のチャ・テヒョンが当時は韓国で人気俳優だと知って出演作品をちょっと観たくなったのです、ラブコメですしね
チャ・テヒョン演じるジファンは街を通りがかったスインに一目惚れ、彼女を追い掛けて告白するもそこには友人のギョンヒもいて、奇妙な三角関係となるんです
スインを演じるのがソン・イェジンで本作で初めて見た女優さんでした、スインの清楚なイメージにぴったりでそれでいて儚げな美しさがあって素晴らしかったです
そしてギョンヒを演じるのがイ・ウンジュでこちらはスインとは真逆の性格で天真爛漫でボーイッシュなんです、でも後半は大人になって少し色っぽかったりするんです
なのでジファンはスインと一緒にいたいのですが、そこにはギョンヒがくっついて来て3人でのデートとなるんです、でも清楚なスインが好きだったのに天真爛漫なギョンヒも気になるんです
本作は過去と現在が上手く交差する展開ですが分かりやすくされていて、過去ではジファンの三角関係で、現在ではジファンの妹のジウンの恋愛もあって上手く絡めてあります
それと村の郵便配達員のミンシクが出されない手紙を勝手に送った事から物語が始まってしまうのです、ジファンは消印を追ってやってくるのですがミンシクは知らないととぼけるんです
ラブコメタッチで進んでいく本作なのですがラストに向かうにつれて切なくなっていきます、2人のスインとギョンヒの名前の秘密や過去、2人のその後なんかもね、そしてジファンとはどうなるのかと
チャ・テヒョンよりもソン・イェジンとイ・ウンジュの2人の女優による演技がこの作品を高みに上げている感じがします、大量に作られた韓流純愛作品ではありますが、埋もれずに輝く作品もちゃんあります
キラキラ輝く思い出のかけらが心を突き刺す それが『永遠の片想い』です。
まだ日本で韓流ブームが起こった時の作品で、当時はいっぱい公開やDVDでの販売がありました、国同士の諍いはいつになったら終わるやら?