『三人の夫』
2018年 香港
《スタッフ&キャスト》
監督 フルーツ・チャン
脚本 ラム・キートー
撮影 ベニー・チャン
出演 クロエ・マーヤン/チャン・チャムマン/チン・マンライ/ホウ・サイマン/マック・キョン
《解説》
私は、求められ続け、求め続ける
「ドリアンドリアン」、「ハリウッド★ホンコン」に続く香港インディペンデント映画界を代表するフルーツ・チャンの“娼婦三部作”最終章、主演のクロエ・マーヤンは、第55回金馬奨主演女優賞にノミネートされ、第38回香港電影金像奨主演女優賞を獲得した
香港で語り継がれる人魚伝説をベースに、ヒロインと彼女の夫たちの奇妙な日常を映し出す、肉感的なヒロインをクロエ・マーヤンが演じ、海、陸、空の三つのパートで物語が綴られる
《物語》
マカオとの国境に位置する中国の珠海のカラオケスナックで大勢の娼婦たちがやってきた、その1人ショウミンと名乗る女性と仲良くなった香港のランタオ島出身の青年
彼は遥か彼方の海の中に淫靡な海の精が住んでいた、偶然出会った船乗りが男根を押し込み色欲を慰めると呪いが消えたと島の伝説を話したところで警察がやってきて娼婦たちは連行されて行った
白い肌にエロい体、しかも巨乳の漁船の女と呼ばれるムイは海上生活者で常人離れした性欲の持ち主、彼女はその満たされない欲情に苦しみながら男を相手にして娼婦として仕事をしていた
ムイの父親はそんな病的な性欲のムイを一石二鳥と性欲も満たしつつ、生活費も得ている、そうして得た金でムイの父親は陸に上がって競馬につぎ込んでいる
そんなムイに夢中な青年は足繫く船に通いムイの体を堪能してる、ある日ムイの乳房を揉んでいると母乳が出た、ムイには幼い子がいたのだ、寝耳に水の青年だったがムイの父親は年老いた漁師にムイを嫁がせていたのだ
青年はムイとの行為の快楽からやがて恋に落ちて結婚を望むようになった、青年は友人から借金をして結婚支度金を用意してムイの父親に結婚を許される
しかし父親は船に住ませて娼婦は続けさせろと言うが青年は陸に一緒に住むと決めた、結婚式を挙げて青年の仲間たちは影であの体を独占できる、実はあの女を買った事がある等と話している
青年の若さを持ってしてもムイの性欲を満足させる事は出来なかった、毎日毎日彼女を抱くがムイは治まらず、遂には近所の男を誘惑するムイに、青年とムイは船に戻り、客を取らせる事になってしまう
《感想》
最初にカラオケスナックでの青年とムイの夫になる青年は同じ人物なんです、本編ではメガネと呼ばれていて役名はありません、青年は最初のショウミンにも求婚しているんです
そのショウミンを釈放させるために保釈金を用意したりと人の良い青年なんです。そのショウミンもそのお金を返すために青年を捜したりしてね
最初はこのショウミンが主人公の女性なのかと思ったりしました、そしたら違っていて主人公はクロエ・マーヤン演じるムイだったんです、そんなに美人ってわけではないですけど体は白くて肉感的で、体当たりな演技を見せてくれます
クロエ・マーヤンはこの役をするにあたって監督から肉体改造を言われて13キロ増量して撮影に挑んだそうです、娼婦は痩せていると指名されないと聞いた事があります、なので娼婦役をする女優さんはみんな体重を増やすそうです
でも本作はどうしたいの?って感じでした、強烈な性欲の持ち主のムイに1人の男では太刀打ち出来ないんです、なので彼女の性欲を満たす事と売春行為で一石二鳥なようです
それを年老いた父親と年老いた夫がさせているんです、毎日男が岸に並んでいるんです、その中で1人の青年がムイに恋してしまうんです、その想いにムイも喜んでいます
結婚して陸に上がったムイとの行為は海の上とは違うもので盛り上がらないんです、そこで青年は海の上のように演出してムイを抱くのです、それが段々とエスカレート
トラックの荷台に乗り込んでしてしまうんです、そしたらトラックは走り出して外からは見えないですが街の真ん中でしていたりとね、近所の男を誘惑しては行為に及びます
その性欲の強さを医者に見せると医者はパパイヤを切って説明、ムイが自慰をするシーンでもパパイヤが効果的に使われています、それに金魚やウナギなんかも性行為で使われています
監督フルーツ・チャンはインディペンデント映画界出身でエキストラを演じるのは主にスタッフが兼任していて、ほとんどの撮影をボートの上なので困難を極めたらしいです
それに大都市となった香港ですが今だに貧困に苦しむ人たちがいて光の部分と影の部分を見せたかったそうです、香港返還から20年が経ちますが、今の中国社会への警鐘を鳴らしています
底なしの性欲を満たしてくれますか? それが『三人の夫』です。
オープニングでアワビが火に掛けられて蠢く姿はまさに連想させます













