『オーメン 最後の闘争』
1981年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 グラハム・ベイカー
脚本 アンドリュー・バーキン
撮影 ロバート・ペインター/フィル・メヒュー
音楽 ジェリー・ゴールドスミス
出演 サム・ニール/ロッサノ・ブラッツィ/ドン・ゴードン/リサ・ハーロウ/バーナビー・ホルム/メイソン・アダムス/ロバート・アーデン/トミー・ダガン/ルイーン・ウィロビー/ルイス・マホニー/マーク・ボイル
《解説》
悪の力は、すでに子供の手をはなれていた
ロンドンで生まれた悪魔の子ダミアンが周囲にもたらす恐ろしい現象を描いた「オーメン」「オーメン2 ダミアン」に続くシリーズ3作目で32歳となったダミアンの悪魔的使命と、それに挑戦する神父たちの闘いを描くオカルト映画
製作総指揮は1作目のリチャード・ドナー、製作はハーベイ・バーンハード、監督はTV・CM界出身でこれが劇場用長編の1作目となるグラハム・ベイカー
《物語》
イリノイ州シカゴの旧ソーン博物館での瓦礫の解体作業に行われ、7本の短剣が見付かった、作業員はそれを自分の懐に入れて骨董品店に売り、それはオークションに掛けられた
何か思うところがあった落札者が調べてみるとそれはメキドの短剣だった、その短剣は神父に託され、イタリアのスビアコの神父の元へと渡った
ダミアン・ソーンは養父リチャードの死後、彼の会社を引き継ぎ大企業へと成長した、ダミアンはベブロンの書という聖書外伝で「邪悪な獣が2千と30の昼夜に君臨」「声は主の耳に届き天使の島より救済者が送られる」
2千と30の昼夜とは約7年間でダミアンが会社を継いだ年月、天国の島はイギリスを意味し、イギリスでキリストの再来、ナザレが復活するのだ
アメリカ大統領から駐英大使のオファーを受けるダミアン、英国大使が散歩中に山犬に出くわし、そのまま大使館に戻り、銃自殺したのだった、ダミアンは駐英大使に任命されてイギリスへと渡った、キリストの子ナザレの復活を阻止する為だった
同じ頃、スビアコの神父たちも動き始めていた、ダミアンが悪魔の子であることを知っている7人の修道士たちはメキドの短剣を持ち、キリストの復活よりも前にダミアンを殺そうと決意、彼らもイギリスに渡りダミアンを狙う
史上最年少の大使としてダミアンに注目したニュースキャスターのケイト・レイノルズの番組依頼をしてダミアンは了承、これをきっかけにダミアンとケイトは惹かれ合い、ケイトの息子ピーターもダミアンに懐いている
デ・カーロ神父はケイトにダミアンの正体を聞いても信じられず彼と一夜を共にするが眠っているダミアンの頭部に666の獣の印を見付けて愕然とする
《感想》
「オーメン」と「オーメン2 ダミアン」の続編で三部作の最終章となります、これが完結篇として観たのですが何かここまでの世界観が変わってしまった印象です
それにダミアン・ソーンを演じるサム・ニールが悪魔な雰囲気が感じられなかったです、前作のダミアンを演じたジョナサン・スコット・テイラーが素晴らしかったので
第一作目のダミアンも幼い子供ながらに雰囲気がありましたもん、無垢な中に邪悪さが潜んでいる感じが垣間見えた感じがしましたもん、ラストの笑顔はゾクッとしました
今回のダミアンは普通の中年の男にしか見えなかった、もっと美形な役者の方が良かったのではとずーと思っています(笑)、それぐらいこのシリーズの完結篇としては勿体無いです
まずは前作のラストで燃えたソーン博物館の解体作業中にメキドの短剣が発見されるんです、それをネコババした作業員が骨董品店に売ってそれがオークションで巡り巡って神父の元へ、もっと普通に手に入れても良かったのに
前作で魅せてくれた残酷な描写も鳴りを潜んでます、ただ英国大使が大使館で銃自殺をするシーンはドキドキしました、マスコミを入れての自殺なので衝撃度はありましたね
それとダミアンを守る犬の大群も怖い、襲おうと思ったダミアンのそばにはいつの間にか犬がいるんです、もちろん神父の1人は噛み引き千切られてしまいます
ダミアンと惹かれ合うケイトを演じるのがリサ・ハーロウ、シングルマザーのキャスターですが取材する側とされる側の立場を超えて惹かれます、ケイトの息子もダミアンに懐きます
2人は関係を持つのですがケイトは神父にダミアンの正体を聞かされて眠っているダミアンの頭髪を調べると666の印があったんです、当時はこの666の意味が流行りましてね
全体的にあっけない印象でここまで引っ張ってきたオカルト大作なのにこの完結篇は本当に残念で仕方ないです、もっと良く出来たはずです
シリーズ完結篇! それが『オーメン 最後の闘争』です。
その後にテレビ版で4が作られたそうですが本作はなかったことになってるとか(笑)















