変容のタマネギ論 Vol.3 | コーチが聴く!自分で地図を描く人たちの知恵

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~知恵を言葉に ひらめきを行動に~

1回目はこちらです。

2回目はこちらです。

 

欠点を直さなくていいのか?と思う、そこに抵抗を感じるという人の、

その気持は大切なサインです。

“そこは自分自身が認めていない、受け入れていない部分”であるというサイン。

そして、それが1回目で書いた「私の側にある理由」です。

 

「そっかー、欠点はそのままでいいんだ!」と思えたとしても、

1回ですぐに変化できる人は意外に少ないものです。

なぜかというと、

大概の元にある考え(例:欠点は直す方がいい)は、小さい頃に作った、自分を守るための信念だからです。

それはそれで大切です。

だって自分を守るためのもの、ここまで安全に生きてくるために大事でしたよね。

無くさなくていいから、気付くことが大切です。

気付けば対処できますから。

気づけば脇に置けるのです。

 

でもね、ここが《タマネギ》。

気付いたはず、わかったはずなのに、いつのまにか同じことを思ってる~!という時がやってきます。

「あぁ~。これ何度も聞いてますよね。私何度も同じことを言ってますよね」と、

何人ものクライアントさんが仰ってきました。

 

そりゃそうです。

無意識には、“これは生きていくために大切な安全装置”と思っている考え方を、

そう簡単に手放すなんて、なかなかできません。

ここを私はタマネギに例えています。

むいてもむいても同じような中身が出てくる。

理解してもわかっても、ふと気づくと同じパターンにはまっている。

《私たちはタマネギ構造》ですから、何度も同じ中身に向き合うのです。

 

そのたびに気づいて、わかって、を繰り返すうち、ある時

「あれ?ダメだと思う気持ちが消えている」という時がやってきます。

それはふいにやってきます。

気付くと、タマネギを全部むきおわっていたのです。

 

その時、あなたの周りには、きっとむいたタマネギの身がいっぱい。

美味しいお料理のために素材として、きれいに整ったタマネギ。

サラダにしてもお味噌汁の具にしても、肉じゃがとして煮込んでも、美味しくいただけます。

あなたの好きなお料理に使ってください。

 

美味しいな~と喜んでいる時、そのキラキラしたあなたの姿に、人は惹きつけられます。

だから、自分のいいところを見つけましょうとか、自己肯定感を高めましょう、と言われるのだと思います。

自己は、何かできるからとか、いいところがあるから肯定できるのではないのでは?

今のそのまま、その自分が“そうだなぁ”と思えればいいんです。

私はそう思います。

欠点を卑下するのではありません。

諦めるのでもありません。

ただ、“そうだなぁ”と。

 

これまで関わらせていただいたクライアントさんが、それを実証してくださっています。

人によって、「あれ?ダメだと思う気持ちが消えている」に至る期間は違います。

最初に「どのくらいで、変われますか?」と質問する方もいらっしゃいますが、はっきり言って

わかりません。

タマネギの皮がどのくらい厚いか、それはむいてみないとわからないのです。

でも、むいていくそのプロセスは、あなただけが味わえる豊かな旅路。

なかなか、いいものだと私は思いますよ!