本質的な変化のプロセスをタマネギに例えて説明する、変容のタマネギ論2。
1回目はこちらです。
コーチとして関わらせていただいたクライアントさんしかり、私自身しかり、
自分が変化していこうとする時って、3歩進んで2歩下がる、ということがよく起こります。
なぜなのか…。
それは、決断力がないのでも、根性がないのでもなく、
私たちの心の構造によるのではないか、と私は思っています。
ではどんな構造か。
ここで登場するのが、はい、タマネギ。
“私たちは、タマネギみたいな構造”なんです(個人の意見です)。
何がタマネギか、については後ほど述べるとしてその前に…
誤解を恐れずに言えば、
人って、必ずどこか欠けています。
完璧に真円な人って、まずいない。そんなものです。
でも、
“ここが欠けているから、何とかしなくちゃ”とか、
“ここが直らない限りは、きっと何をやってもうまくいかない”
と思っている人は、欠けているところを埋める作業にまい進します。
首尾よく欠けたところが埋まったら、そこは凹が埋まって平らになります。
それはそれで目出度いことですが、いかんせん時間がかかる…。
だから、いいんです。欠けたところはそのままで。
その根拠として、児童心理学者の平井信義さんの言葉をご紹介しましょう。
『欠点は長所の行き過ぎたところ』
『欠点は長所によって覆い隠されるのみ』
欠けていると感じるところをそのままにしておいても、
すでに芽が出て凸なところが、
お日様の光をサンサンと浴びて、栄養を吸収して伸びてくれます。
伸ばそうなんて思わなくても、勝手に自ら伸びていきます。
だから、欠けて凹なところがあっても全然問題ではありません。
欠けているところがわかっているなら、そこが得意な人に手伝ってもらったり、
補ってもらえばいい…得意な人たちも喜んでくださることがほとんどです。
対価が発生することもあるでしょう。可能な範囲でお願いすれば双方Happy。
そしてあなたは、ご自身が得意なこと、やることが楽しくて苦ではないことをすることで、
全体に貢献できます。何があなたの得意なことかは、意外に他の人の方がよくご存知だったりします。
教えていただくといいですね。
でも、「それでいいんだろうか?」と思う人がいらっしゃいます。
それは大切なサイン。
欠けているところをそのままにすることに抵抗を感じる、その気持ちが教えてくれることは、
その“欠けている”と感じている自分の一部を、自分自身が認めていない、許していない、ということです。
これが、「私の側にある理由」です。
そしてここがタマネギなんです。