コーチが聴く!自分で地図を描く人たちの知恵

コーチが聴く!自分で地図を描く人たちの知恵

~知恵を言葉に ひらめきを行動に~

コーチ・主婦・母・妻と、色々同時進行中の毎日を過ごす中で、氣付いたこと体験したことを綴ります。

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日本人ならではの仕合わせる力についてのあれやこれやを仲間と交代で綴つブログ。

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子どもたちが教えてくれた。表紙ミニマム


この本 をメディアファクトリー社から共著で出版しました。



新年あけましておめでとうございます。
何があっても年は明けますね。
昨年中も本当にお世話になりました。
心から感謝しつつ、本年もどうぞどうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>
去年は、「拝」の年と書いてスタートしました。
予想もしない変化の中で、沢山の人、事に感謝して拝した一年だったと思います。
そんな中で、われながら意外なことに呼び名を「ちえこ」に変えていただくことも決めました。
今だ慣れない、とおっしゃるお友達もいらっしゃいますが、お手数おかけします<(_ _)>
これまで、自分自身を拝することはほとんどしてこなかったような気がします。
が、出来不出来に関わらず、自分は大切にして良いのだなぁと思えたのかもしれません。
 
今年の一字は「放」です。
放つ…
今は役に立っていない(と自分が感じる)思い込みや信念を手放す。
批判や判断を、意識的には手放すことを心掛けてきましたが、
無意識にはまだまだしていたかも、と思ってドッキリすることがありました。さらに手放します。
そして、自分が勝手に怖れてきた"人からの批判・判断"からも放たれて自由になる。
これらは、元々の自分の器のスペースを望んでいないのに占めていたものたちのように思います。
放すことでスペースが広がったら嬉しいな~と思います。
 
そして書いてみて思いましたが、放送の放でもありますね。
『私の生き方連絡ノート』を書こう会ワークショップのことをメインに聴いていただきました。
去年スタートできたこのワークショップは、私にとっては
これまでの人生で学んできたことの全部を投入できる大切なものです。取り上げていただいて、
とっても嬉しくありがたかったです。
 
動画でのインタビューは20年ぶりくらいではなかろうか?
また、初めて個人で講座を主催した年でもありました。
それを受けて、今年は色々な意味で"放っていく"可能性の上に立っている気がします。
 
今年は、26年ぶりに実家に帰省しないお正月でした。高齢の母を想っての家族での決断でした。
一方、1人暮らしの息子がわが家に帰省するという、新しいスタイルでスタートしました。
帰省する人を迎えるお正月は初めてだったけれど、
嬉しいと同時に結構大変ね~♡
実家の母もこんな風に準備してくれていたのかと、改めて感謝しました。
ほんの2日半で息子は帰っていきましたが、
久々の家族全員集合がとても嬉しかったです。
 
写真は、1月1日と2日に早朝散歩した時にエネルギーを感じたものです。
太陽が水面に映って2つあるかのような風景
寒い中、紅葉の中で開いた花
朝日に向かって枝を伸ばす木
今年も、晴ればれと豊かに美しい選択を重ねていきます。
改めまして、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 

小さい頃に創った“最善の生き残り戦略”に従って、

多くの人が生きている話…水曜日の心の痛み考1の続きです。

 

いつもの通い慣れた道に、ある日突然通行止めの表示がされていたら、

どうしますか?

 

あれ!?と思って、

時には「なんで突然工事が?!」と怒ったり、

回り道をしていたら電車に遅れちゃうかも…と焦ったり、

色々な反応が起きるかもしれませんね。

 

心も同じです。

ず~っと使い慣れてきた、“最善の生き残り戦略=自分にとってのうまくいくやり方”が、

ある日なぜか、いい感じに進まないように感じられる。

何となくモヤモヤする、

このままでいいのか?とふと思う、

自分が本当にはどうしたいのか、わからない…と、実はずっと思っている、

そのことを無視できなくなってくる。

 

こういう時、人は漠然と不安になることが多いと思います。

でも大丈夫。(何かのCMみたい)

 

現状がわかると…言い換えれば、今いるところが認識できると、

それだけでかなりスッキリしてきます。

成長して智恵もスキルも身に着けた、パワーアップした自分には、

色々な選択肢と可能性があるということが腑に落ちると、

ほとんどの人が力みの抜けたとってもいい笑顔を見せてくれます。

 

数十年たって、やっと道路工事中のサインに気づいた、という人も多くいらっしゃいます。

逆に言えば、それだけの時間をかけて待つほどに、

心の痛みが大きいと感じていたということですね。

でも、数十年かけて守ってきた自分自身を、開放してももう大丈夫だよ、とうサインも、

やはり心が送ってくれる。

 

ではどのように、開放していくのか。

それは、本当に人それぞれなのですが、

共通するのは“今自分自身がどんな気持ちを感じているか”に、

毎日毎瞬意識を向けていくことがヒントになるということ。

 

何度も重ね塗りをする漆塗りの、最初の一塗りに傷がついていたとしても、

きれいに上塗りしてしまえば見た目はわからないかもしれない。

でも、何十年もたったとしても、見えないところの傷は傷のまま残っています。

 

心も同じ。

痛みは、どれだけ封印したとしても、無かったことにはならない。

ただ、漆の傷は直せないけれど、

心は、大人の自分がヨシヨシと手を差し伸べることができる。

今できることを教えてくれるのは、心の中の“小さい頃の自分”です。

大人の自分と小さい頃の自分、2人で協働作業をしていきます。

どんな風に進めるかの方法や、かかる時間は本当に人それぞれですが、

「道路工事中」のサインに気づいたからこそ、

自分らしく充実して、バランスのとれた味わい深い人生の道を選ぶことができるのです。

どんどん味わいが増していく毎日って、いい発酵が進んだかのような芳醇な香り。

 

そんなクライアントさんの姿を見るのは、コーチとしての最高の喜びです。

漆の器も、見えない傷が味わいを増してくれているのかもしれません。

何にしたって“完璧”なんて、ないですから。

 

心の痛みのサインに耳を傾けて、より自分らしい人生を創っていくコーチングセッションを行っていますが、

精神科の治療を受けている方、あるいは症状が出ている方は、まず症状の治療を優先なさってください。

 

 

日本の伝統工芸には様々ありますが、その中でも、私は漆塗りの器が好きです。

深みのある色、主張しすぎない艶、優しい手触り。そして音。

机に器を置く時に響く“コトン”と言う音が、何とも優しいですね。

 

以前、NHK朝ドラ「まれ」で、漆塗りの職人さんが「漆はうそをつく」と語っていました。

ドラマのセリフとはいえ、印象に残っています。

何度も何度も重ね塗りをして仕上げる漆の器。

多少の塗りの不具合は、上から綺麗に塗ってしまえばぱっと見はわからなくなる。

でもだからこそ、手を抜いてはいけない。

見えないからこそ、だましてはいけない。嘘をついてはいけない。

という内容でした。

 

同じことを、心についても感じます。

コーチとして色々な方の人生のお話を聴かせていただきますが、

ほとんどの人が、小さい頃に感じた心の痛みと共に成長してきています。

そしてその痛みからわが身を守るために、幼いなりに精いっぱいの

“わが身を守るための生き残り戦略”を創ります。

その戦略があったからこそ、無事に大きくなれた。

戦略さまさまなのだけれど、それは幼い自分にとっての最善策。

何十年もたった今は、大人としての智恵もスキルも身に着けていて、

まったく違う戦略が選べるのにも関わらず、実はほとんどの人が小さい頃の戦略に従って、

色々な選択をし続けています。

 

そのことに、無意識ながらも何か違和感を感じたり、

自分が本当に創りたい未来や、選びたいことが何なのかわからない、

と感じている方が、とても多いのです。

一見きれいな漆塗りの器と同じ。

ぱっと見はわからないけれど、内なる傷を抱えていることは、誰よりご本人がご存知で、

今の自分に正直に生きているにも関わらず、

自分らしさがわからない、と感じたり、何となく身体が緊張していたり、

色々なサインを受け取っています。

 

でも、人間てすごいなぁと思うのは、そのすべてがこれからの未来に活かせるということ。

長くなるので、もう少し詳しく、金曜日に書いてみたいと思います。

2020年1111日と17日の2回セットで、傾聴について初めて学ぶ方のための、

聴き方入門オンライン講座を開催しました。

考えてみると、自分ひとり主催での講座は初めてでした。

チームで、とか依頼されて、というものばかりだったので、

一体自分が主催して参加してくださる方はいらっしゃるのか?という

ドキドキ感と共に、背中を押してくださる方々の声に勇気づけられて飛び込んでみたところ、

何とも温かくステキな方々が参加してくださって、

とっても楽しい(時にピシッと)な場になりました。

 

参加されたちーちゃんが、さっそくブログに感想を書いてくださって、

これがまた、“ここまで受け取ってくださったんだ!”が伝わる、

ステキな内容だったので、許可を得てご紹介させていただきますね。

 

もう、宝物のように感じます。

やって良かった~。

背中を押して下さった、Jちゃん、Nさん、そして参加してくださった皆さま、

本当にほんとうに感謝です!

 

ちーちゃんは、顔タイプに合わせたファッションのアドバイザーをされています。

 ご自身の持つ魅力を益々引き出すアドバイスを受けたい方も、

 ぜひちーちゃんのブログの色々な記事を見てみてくださいね。


この講座は、「傾聴」や「聴き方」について、初めて学ぶ方向けの講座です。

 

聴き方は、コミュニケーションの質を左右する大切な要素であり、土台です。

とはいえ、「聴く」について、ちゃんと習う機会は意外と少ないものですね。

この講座では、「聴き方」の身体と心の構えから、コツまで、

私がコーチとして22年仕事をする中で学んできたことを、

初めて学ぶ方にわかりやすいように工夫してお伝えします。

 

講座はzoomで行い、小グループに分かれてのロールプレイもあります。

ロールプレイは苦手!という方もいらっしゃいますが、

楽しく取り組める工夫をして進めますので、ご安心ください。

日 程:1111日(水)・17日(火) 13時~1615分 

    ↑曜日が火曜と水曜になっています。ご注意ください。

    2回セットの開催です。両日ご参加ください。

参加費:5千円

 

ご家族・お仕事など身近で関わる人、そしてもちろん〈ご自分〉とのコミュニケーションを、

さらに風通しよくしたいと感じている方は、ちょっとトライしてみてください。

さらなる詳細とお申込みはこちらからどうぞ。

 

開催の経緯:

去年まで、あるエクステンションカレッジで

「聴き方入門」と「承認のスキル入門」の講座を担当していたのですが、

今年はコロナウイルス対策で中止になりました。

「承認のスキル入門」に参加してくださった方々から、有難いことにリクエストをいただいて、

思い切ってオンラインで「聴き方入門講座」を開くことに決めた次第です。

去年の聴き方入門講座 終了後アンケートでは92%の方が5段階の最高評価をつけてくださいました。

 

今回はオンライン講座になりますが、この半年はオンライン講座主催・共催を重ねてウデを磨いてきました。

対面の講座を同じかそれ以上に実のある内容でお届けしたいと思って楽しみにしています。

 

…つぶやき…

とはいえ、自分から「やりますよ~」と言って講座を立ち上げるのは、割と珍しい私です。

依頼されて行うことが多かったので、そういう面ではとてもドキドキしています。

おかげ様で最少催行人数は超えているので、開催は決定です。

まだお席に余裕がありますので、ちょっと聴き方練習してみようかな、という方とご一緒できたら嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

私は月に2回くらいのペースで、主に高齢者が集うスペースにボランティアに通っています。

先日、87歳のステキな女性Yさんに伺ったお話が印象に残りました。

 

1945年の終戦時、Yさんは小学校6年生だったそうです。

おうちは秋田県で農家をされていたので、戦争状態とはいえ、食べ物に困ることはなく、

2回くらい爆撃機が頭上を通る姿を目撃したそうですが、空襲にあうこともなく、平穏な暮らし。

そんなYさんのお宅には、着物と食べ物を交換してほしいという人がよく訪れていたのだそうです。

 

私の両親はYさんと同年代ですが、2人とも地方都市出身で、戦争の被害をかなり身近で受けていました。

父は近くにB52から投下された爆弾が落ちたとか、避難する時に大けがをした人や亡くなられた人を見かけたとか、

海軍兵学校に入学したけれど、4か月で終戦になったことなど。

母は、空襲警報の度に、当時妊娠中だった祖母を助けながら防空壕に避難した話などを良く聞かせてくれました。

 

住んでいる場所が違うだけで、同じ戦争でもこんなに体験が違うものなのだと、改めて感じたのです。

たとえ同年代でも、〈日本人〉だからといって一くくりにすることなど、無理です。

 

グローバル化の大切さとか、多様性を受け入れようとか、よく耳にしますし、私も大事なことだと思います。

ただそもそも、〈同じもの・同じ人〉ってどこにもいないよね、とも思います。

多様なのは当たり前。

たとえば家族だって、〈〇〇家〉というまとまりはあるものの、

構成する1人ひとりは全くまったく別の存在。

そんな当たり前のことを、うっかり忘れることが、私もよくあります。

 

『みんな違って みんないい』

金子みすゞさんのこの言葉、あらためてかみしめたいと思いました。

みんな違うんだぞと。

 

お裁縫が上手で、手先が器用で、87歳の今も新しい手芸を習ってはバッグなどを手作りされるYさん。

お話を聴かせていただいて、改めて感謝します。

 

前回の記事に続いて

 

 自分を変えたい、と願う人の中には、ご自身の“長所と感じる陽な部分”だけをクローズアップして、

“短所と感じる陰な部分”は捨ててしまいたい、と思う方もよくいらっしゃいます。

それが、成長だ!と思っていらっしゃる。

 

真面目な人ほど、自分の“陰だと感じるところ”を否定したくなる。

否定せずに“そのままの自分”を受け入れてしまったら、もう成長しないのではないか、と怖れる。

あるいは、“そのままではダメな自分”を見せることでかまってくれていた周囲の人と、

        どうつながっていいのかわからなくなる、と不安になる。などなど。

その気持ち、よくわかります。

だから、“あなたはそのままでいい”と、無理やり押し付けることはしません。

 

自分を変えたいと願う時、今の自分を否定して変わりたいのか、

それとも創り出したい未来のために、変容していきたいのか、

まずその区別をしっかりつけましょう。

 

なぜなら、陰だと感じる部分を否定すればするほど、隠そうとすればするほど、元々ある“魅力”も隠れてしまう。

そのままではダメな自分 を、周囲の人に構ってもらう理由として使えば使うほど、

実は “なりたくない自分” になっていってしまうからです。

 

コーチは、その区別や変容のお手伝いをする人です。

 

変容に向かっていくときの、流れに乗る感じはとても楽しい変化。

エネルギーが増幅していく感覚があることが多いです。

否定して変わろうとするときとは全く違う感覚だと思います。

“そのままでいい”ことが、頭ではなく心と身体で腑に落ちることでしょう。

 

これね、結構時間がかかるかもしれません。

だって数十年かけて育ててきた考え方や、心の動きですから。

じっくり付き合っていきましょう。


コーチングについてはこちらをご覧ください。

 

 

コーチングという仕事柄、「自分を変えたいです!」と願う人と出会うことが多い私ですが、

だからこそ感じることがあるので書いてみます。

 

一言で「自分を変える」と言っても、その言葉の奥にある願いは人それぞれ。

外見を変えたい(ダイエットなど)

資格を取ってキャリアアップしたい

人間関係をよくしたい

行動力をつけたい

自信を持ちたい

などなど、色々あります。

 

様々あるけれど、大きく分ければ2つ。

・自分の“行動を変えたい”

・自分という“人”を変えたい

この2つがごっちゃになって、「自分を変えたい」と思っている方が、

結構多いと思います。

ゆえにコーチングをスタートする時には、このあたりを詳しく区別するためにお話を伺います。

 

私自身、子どもの頃から割と最近まで“自分という人”を変えたいと、

心の奥底では願っていたように思います。

…“ように思います”というあいまいな書き方になっているのは、

実は自分でもそのことに気づいていなかったからです。

無意識に、“自分はこのままではいけない”“自分はこのままでは愛されない”と

思いこんで、一生懸命努力を重ねてきた、ということ自体は頭で理解はしていたし、わかっているつもりでした。

 

よく、“あなたはそのままでいい”とか、

“あるがままの自分を受けいれるのが大切です”という

メッセージを目にしたり耳にしたりしませんか?

 

ステキなメッセージですが、「自分を変えたい」と強く願っている人にとっては、

ある意味、そう思っている自分自身を受け取ってもらえない、

という気持ちになることもあると思うのです。

私自身がそうでした。

そして、“自分はそのままでいい”ということ自体を受け入れることが、一番大変でした。

 

長くなりそうなので、続きは明後日に書きますね(明日は仕合わせるプロジェクト一言通信更新担当日なので)。

 

 

NHK朝ドラ「エール」

 

 

今週は主人公の周りの人たちの外伝的ストーリー。

昨日今日は世界的オペラ歌手 双浦 環(ふたうら たまき)さんの若かりし頃の物語。

今日は、環の当時の恋人 今村嗣人(いまむらつぐひと:画家)さんのセリフに

深く感じるものがありました。

〈五つの傷〉の物語として、とても分かりやすい表現だと思ったのです。

 

画家として中々羽ばたけない中で、環がオペラ蝶々夫人の主役に抜擢されて

オペラハウスの舞台に立つことを知った嗣人が、心の苦しさを環に吐露します。以下、嗣人の言葉です。

…   …   …   …   …

俺が、町のカフェで個展をやらないかって言われていい気分になっている時に、君はオペラハウスだ…。

 

(中略:嗣人は絶望のあまり、自分の描いた絵を傷つけてしまいます)

 

君の失敗を願ってる。

どんなに喜ぼうとしても、心の奥底から嫉妬があふれてくる。

俺は、君といるオレが嫌いだ。

君といると、オレはどんどんイヤなやつになる。

オレは、君という光の陰でいるのは、耐えられない!

…   …   …   …   …

そして、環に「きみを愛している。歌をあきらめてくれ」と言ってしまいます。

 

嗣人がなぜ愛する環にとって最高に嬉しい知らせを、ともに喜ぶことができなかったか…

彼の心の傷がとてもとても痛かったからです。

彼の器が小さかったわけではなく、

人間的に幼かったわけでもない。

たとえば物理的に怪我をしている手をギュッと握られたら、

痛さのあまり、反射的に「イタいっ!」と叫んで手を引っ込めてしまいますよね。

同じように、心の傷にギュッと触れる出来事があると、

反射的に“自分のなりたくない自分”になってしまうのです。

だから、“俺は、君といるオレが嫌いだ。君といると、オレはどんどんイヤなやつになる”のです。

 

もし仮に、環が歌をあきらめて、嗣人を支える役回りに徹したとしても、

嗣人の心の傷は癒されるわけではありません。

傷に絆創膏を貼って、見えないようにしているだけで、

ギュッと握られたらいつでも「イタいっ!」となるのです。

 

傷を癒さなければ、何も変わらない。

嫌だと感じる出来事(環がオペラハウスに立つのに、自分は町のカフェでの個展どまり…のような)は、

とても辛く感じるけれど、傷がどこにあるかを教えてくれる、大切なサインなのです。

辛いけれど、相手を変えようとせず、自分も安易に変えようとせず、

ただ向き合って“傷が痛んでいる”ということに気づく必要があり、気づくことが、癒しにつながります。

 

そのプロセスを、人間関係カウンセリングでお手伝いしています。

今日の朝ドラで、環は、自分は“光でいる”ことを選びました。

いつも通っているカフェの店主に、環は聞きます。

「傲慢ですか?」

 

店主は答えます。

「自分に嘘をつくことが最大の罪です。それでいい。それが君の人生だ」

 
誰にでも心の傷はあるけれど、この時の環は、心の傷ではなく、
心の声に従って光を生きる未来を選んだのですね。
心の傷を癒す目的は、そこにあるのです。
 
 

謡の師匠の能楽師 山村庸子先生が、HPにタイトルの件について書かれています。

お能の際の語りとなる謡。

その発声は、身体に溜めた息に文字を放つという独特(と感じる)ものです。

つまり、声を出すのではなく、身体に溜めた息に音を響かせる。

 

基本的に腹式呼吸の男性より、胸式呼吸の女性の方がこの発声は難しいことが多く、

山村先生は研究と工夫を重ねて、多くの生徒さんの指導に当たっていらっしゃいます。

詳しくは先生のHPの記事をご覧いただきたいのですが、謡の発声をすると飛沫を飛ばす量が少なくなる可能性も考えられるとのこと。

 

私自身、お稽古3年目ではありますが、いまだに発声は毎回注意されます。

「それでいいのよ!」と言われる時の姿勢は、普段話したり行動したりしている時よりもず~っとアゴを引いている感覚です。

逆に言えば、普段どれだけアゴが緩んで、姿勢が崩れているかということですね。

習慣とはげに恐ろしい。

 

謡の発声は、日本語に最も適した方法なのだそうです。

新型コロナウイルス対応を兼ねて、この機会をチャンスとするなら、日頃の姿勢を見直してみるのもいいかもしれません。

その方法として、謡はおススメだということです。