
『私たちが求めているのは、究極的には「人のぬくもり」かもしれない。』
(『ふりむけば良寛(小島寅雄・著)1998』)
冬が近づいて寒くなってくると、この言葉が身に沁みて感じられます。
第一・第三水曜日担当の筆者の投稿は、少し早く感じますが、今日が今年の最終回です。振り返ると自分の人生でいろいろ節目の年だったと思います。
中でも今年急に身近になったAIのおかげで、確かに生活は一段と便利になりましたが、果たしてAIは本当に人類をしあわせに導く発明なのだろうか?滅亡を早めるだけの悪魔の発明では?と、もやもやした一年でもありました。
そんな時、新しく知り合った友達から標記の本を貸していただき拝読しました。故・小島寅雄さんは鎌倉生まれで熱烈な良寛ファン。鎌倉市長等の要職を歴任され、退職後は鎌倉のお寺で在家得度された方です。
自分も良寛(江戸時代の僧侶)様は昔から好きで、今も「現代の良寛様」と呼べる海老名の小林義功老師のところに通っています。
小島さんは結局どうして良寛ラブなのか、というと彼の残した書や歌や生活態度から小島さんが求めてきた「人のぬくもり」を体現した達人ということが確信できるからのようです。そして良寛様が小島さんの求める人物像というだけでなく、冒頭の言葉が「私たちが」と書かれているところから「人は皆ぬくもりを求めているのでは?」という気持ちが表れていますね。
この本はAIの無い時代に書かれたものですが、何のために人は「仕合わせる(動詞)」のかというと、「しあわせ(名詞)」を求めて、ということになりますよね。私たちが求めている「しあわせ」の正体とは究極には「人のぬくもり」ではないか、というのは一つの答えだと自分も思うのです。もっと言えば「心のぬくもり」・「生命のぬくもり」であり、それは絶対にAIロボットでは体現できないものだと思います。
AIは優秀なアシスタントとして使い、人として大切なのは「ぬくもり」だということを忘れずにこれからも仕合わせて生きたいと思う今日この頃です。
皆さんが追い求める「しあわせ」とは何ですか?
(イラストはAIに描いていただきましたww)
今日も仕合わせる一言をお読みいただき、ありがとうございます。
<ライター:沢☆一休>(鎌倉愛好家)