太陽光発電や蓄電池の話が出るとほぼ間違いなくこの「パワコン」というキーワードが出てきます。

「ハイブリッドパワコン」とか「トライブリッドパワコン」とか、聞きなれない言葉で、よくわからない! 

となるかとは思いますが、しっかりパワコンとはについて解説していきます。

 

 

 

こんにちは、成功電気の今井です。

愛知県北名古屋市で住宅の電気設計を20年ほど続けています。
主に住宅の蓄電池、太陽光発電、V2Hやスマートホームの

設計施工を500件以上実施しています。

 

 

 

≫「パワコン?売電(バイデン)って何それ、えらい人?大統領だね!」

 

バイデン大統領とは関係ありませんが、って状態から、

「私はパワコンマスターです」って名乗れるレベルに上がる記事です。

具体的には系統連系の基礎知識から電気の売買手法、

さらにはハイブリッドパワコンについてをまとめました。


目次

1,パワコンとは、どうして電気が売れるの?

2,パワコンの3つの役割

3,パワコンの種類、選ぶポイント3つ

まとめ

 

2022.03.20 更新

2021.11.20 更新

2021.03.20  作成

 

 

 

パワーコンディショナーを省略して「パワコン」とよく呼びます。


太陽光発電や蓄電池全般のシステムに付いているパワコンですが、ちゃんと知っていると、太陽光発電や蓄電池、エネファームやV2Hを選ぶとき、今後設備を更新する時に役立ちます。


1,パワコンとは、どうして電気が売れるの?


みんなが大好きな、「水」に例えて説明します。

水道の蛇口をひねると水が出るよね、

あれって水に圧力がかけてあって出口ができると取り出せるようになってるんだよね。

 

電気も同じで、家庭では100Vや200Vの圧力がかかっていて使いたいときに

コンセントをさすと電気が取り出せるようになっているんだ!


太陽光発電や蓄電池を付けると、その圧力を調整して外に送り出したり(売電バイデン)、家の中で使ったり(自家消費)できるようにするんだ。


≫なるほどね、バイデンは大統領じゃなかったわけか!


ちがいます?いや合ってますね

 


≫なんか、自分にとってあんまり関係ない話っぽいけど

そんなこともないんだ。実際に太陽光発電を付けて売電しようとすると、

たまに電力会社の圧力が高すぎて電気を送りだせないことがある。

これを「電圧上昇抑制」と言って、太陽光発電システムの

「パワーコンディショナー(パワコン)」が圧力の調整すべてを担っているんだけど、

法律で決まっている圧力以上に上げられないから止めるようにしてくれるんだ。

≫おっ、なかなかパワコンくんも頑張ってるんだね!バイデンに負けないようにもっと頑張れ

ほかにも、パワコンには3つの役割があるよ

 

2,パワコンの3つの役割

1,太陽光発電や蓄電池の電気は乾電池などと同じ直流の電気なので、

コンセントで使える交流の電気に変換する機能も持っています。

 

2,天候に左右されやすい太陽光発電の電力を調整してサポートしていたり(MPPT)、

 

3,万が一の時に系統(電力会社)の電線が切れて停電したとき、

その電線を触った人が感電しないように自動で電気を止める機能が付いているんだ。

その時も、発電した電気を使えるように自立運転ができるようにっているよ。

 

≫すごい、パワコンくんはめちゃ賢いね。バイデンは?

 

バイデンさんもめちゃ賢いと思うよ

次はパワコンを選ぶ時に気を付けてほしいことです。


3,パワコンの種類、選ぶポイント

太陽光発電システムは、大きく3つのパートに分かれている

太陽光パネル、パワコン、通信計測装置の3つです。

 

通信計測装置は最悪故障しても発電はしてくれるが、パネルやパワコンが故障すると発電できなくなります。

 

パネルの一般的な寿命は30年以上といわれていて
パワコンの一般的な寿命は約10~15年程度と言われています。

なので、せっかく付ける太陽光発電を永く使うなら1~2回のパワコン交換が必要です。

 

太陽光発電を付いている人が

ハイブリッド型蓄電池を後から導入する場合によく問題になるのが

 

ハイブリッドパワコンの取付です。

 

太陽光発電用のパワコンには、「屋内用」と「屋外用」がありますが。

ハイブリッドパワコンは「屋外用」しかありません。

 

パワコンの設置場所についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

 

 

そのため、

屋内用のパワコンが付いているところにはハイブリッド型蓄電池をおすすめできません。

色々やり直す必要が出てきてしまい、コストが割高になってしまうからです。

 

だから、今から太陽光発電だけを取り付ける人に気を付けてほしいことは

パワコンは「屋外用」を選ぶことです。

 

≫え~、でも屋内用パワコンの方が安いよね

 

確かに屋内用パワコンより屋外用パワコンは高いですが、

屋内用パワコンは接続箱が必ずセットなので、実は価格もそんなに変わりません。

ただ、今後絶対蓄電池とか太陽光発電以外の設備はつけません!!と断言できる人は別ですが。

 

また、本題とはそれますが、「トライブリッドパワコン」というのもあります。

 

詳しくは下記の記事でまとめました。

 

 

 

≫なるほど、パワコンって色々種類があるんだね。っでバイデンは?

 

バイデンさんに種類はないと思うよ

最後になりますが、まとめていきます。

 

まとめ


パワコンは賢く、発電や貯めた電気を活用してくれる装置です。

 

そして、選ぶポイントは3つ

 

1,選べる種類は大きく3種類

パワコン、ハイブリッドパワコン、トライブリッドパワコン

 

2,パワコン出力が機種によって違う

 

3,取付位置によって

屋内用パワコン、屋外用パワコン

があります。選ぶなら屋外用パワコン一択です。

 

 

 

≫ありがとう、よくわかったよ!バイデンさんは大統領ですよね?

おわり。



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パワーコンディショナーの壊れ方による判断基準

 

蓄電池を検討するならこちら

 


補足 読み飛ばしてOKです。
系統連系とは、電力会社の系統(電柱にある電線)に、太陽光発電や蓄電池で変換した電気を連系することです。

系統と連系するとき、様々な危険が考えられます。

例えば、停電が起こったのに太陽光発電がある家庭からは電気が逆流してくると、復旧作業する人が感電します。

また、発電した電気の品質(電圧、周波数、波形など)が安定していないと他の電力に波及して問題になる可能性があります。

発電した電力の電圧が送電線の電圧より低いと、押し出しができなくなってしまいパワコンでエラーが出てしまいます。


変換効率
パワーコンディショナーを選ぶときに目安となるのが、変換効率の高さです。
変換効率は直流電力から交流電力に変換するエネルギー効率の良さを表したもので、変換ロスが大きく、効率が低ければ低いほど利用できる電力は少なくなってしまいます。

トランスレス方式とは、住宅用のほぼすべてがこちらです。 変換効率が良く、汎用性が高い方式です。

高周波絶縁トランス方式とは、産業用に多いタイプです。一部住宅でもS社で採用されています。汎用性が低いが安全性が高い方式です。


最大定格出力
パワーコンディショナーが出力できる最大電力値のことを最大定格出力といいます。
太陽光パネルの定格出力がパワーコンディショナーの最大定格出力を上回っても、使用可能な電力に変換することはできないため、せっかく発電したエネルギーを捨ててしまうことになります。
パワーコンディショナーの最大定格出力と検討している太陽光パネルの定格出力をどちらもチェックすることが必要です。


保証
家電や車に保証が付いているように、パワーコンディショナーにもメーカー保証が付いています。保証期間は10年のものが多いようですが、その内容はメーカーによって異なります。
太陽光発電システムを一式で購入すると、ほとんどの場合、太陽光パネルを合わせたシステム全体での保証期間となります。

パワコンだけを交換する場合はなぜか1年から2年程度の保証しか付きません。

直流から交流への変換
私たちが普段使っている電気は交流ですが、太陽光パネルが太陽の光を受けて作り出す電気は直流のためそのままでは家庭の電化製品で使用することはできません。この直流から交流への変換を行うのが、パワーコンディショナーの最も大きな役割です。そして、その際の変換効率が高ければ高いほど、太陽光発電で作り出した電気を効率よく使えているという意味になります。

 


発電量の調整
住宅の屋根などに搭載されている太陽光パネルが発電するのは、電流と電圧が一定の組み合わせになっている時だけです。太陽光発電は設置条件や日照時間、天候などによって発電量が大きく左右されてしまうとうデメリットがありますが、これは曇りの日には太陽光パネルで発電される電力の、電流と電圧の変動が大きくなってしまい、安定した発電が行われないのが原因です。
こうした問題を解決するのが、パワーコンディショナーに搭載されているMPPT(最大電力点追従制御)という機能になります。このMPPTと呼ばれる機能には、発電量が最大になる電圧と電力の組み合わせを自動で見つけ出す働きがあり、その結果どのような天候時であっても電力を安定供給することができるのです。

また、太陽光発電を設置する位置も大きく影響してきます。

新築時は特に調整が可能なため、しっかり陰にならない場所を選定することで発電量を最大化させることが可能になります。

 

私が心配するコト

ソーラーEVによる自家消費率を高める方法についても課題があります。

使ってもらう人を絞り切れていない。 ことや

9.8KWh蓄電池だけでは不足する部分、EV車リーフでは最低40KWhあります。

 この差はどこから来るのでしょう、それは不動産と設備の会計上の違いも関係しています。


パワーコンディショナーの自立運転機能
太陽光発電の大きな魅力の一つが、自然災害などによる停電時でも電気が使えるということ。それを可能にしているのが、パワーコンディショナーの「自立律運転機能」です。自立律運転機能の細かな性能はメーカーによっても異なりますが、一般的な自立運転機能付きのパワーコンディショナーは、停電時に自立運転用のコンセントに使用したい家電をつなぐことで1500W程度までなら電力を使うことができます。

 

大きさ、設置場所

パワコンを交換する場合、気を付けるポイントは3つ

1つ目は、2022年では屋外パワコンが主流ですが、10年前は屋内型のほうが安かったので8割以上はこちらを選択していました。しかし、現在では屋外型の方が設置コストも含め安価になる場合が多い為、こちらを選択されるケースが多いです。

また、近年パワコンのサイズが小さくなってきていることで、「元々付いていた跡が残るのがいや」

とご指摘をいただきました。

元々付いているパワコンのサイズが大きいため、このパワコンを交換するとサイズが小さくなります。

そうなると隙間ができてしまい、外ならが外壁塗装、中ならクロスの張替えが出てきてしまいます。

こういった問題も改善策があります。成功電気はこの改善策の多様性を検討しています。