火災現場には危険がついて回ります。


燃え盛る建物付近で気づくと思いますが、近づくな危険!と言った意味を含め、ビニールテープが張られているのを見られた方がいると思います。


これはですね、単に思いつきで張っているのではなく、消防法に従って張るもので、テープから内側は消防警戒区域と呼ばれ、原則として一般の方は入る事が許されません。


この消防警戒区域と言うものは消防法第28条で定められており、火災の現場で消防吏員若しくは消防団員はその区域への出入り禁止、区域内にいる人を区域外へ退去させる事ができるのです。

が、しかし、この消防警戒区域ですが、出入できる人、つまり例外があります。どんな人かと言うと…以下のとおり。

区域内の建物などの関係者、居住者、区域内で仕事をしている人、それに電気、ガス、水道などの関係者で消火活動に関係する者。あとは医師や看護師など、救護に関連する者(当然ですよね)となります。

以上…と、思いきや実は報道に関係する者も、消防警戒区域内の出入がオッケーなのです。報道か?野次馬か?と思われるかもですが、消防法施行規則第48条にきっちり明記されているのですよ、ハイ。

意外と思われるかもですよねぇ…あってはほしくありませんが、万一、火災現場に遭遇した時には消防警戒区域ってものに注目されてみてください ← 最後、ちょっと不謹慎な発言だったかな、申し訳ありません。

では、また($・・)/~~~

救急車の要請は基本的に119へダイヤル、通報を行う…これ、当たり前。


が、119通報が自らできない方のために、緊急通報装置(首からぶら下げるペンダント式など、様々)の様なものが存在します。これはボタンを押すだけで緊急事態が発生したことや、住所、氏名、年齢と言った情報を送るものです。


このシステムは直接消防に伝わる事はなく(例外もある)、個人が契約(警備会社などなど)を行い、その契約先に通報がいくのです。地域によっては行政がバックアップしている所があるかもしれませんが、基本的には有料、つまりはビジネスとなります。


通報の流れの一例は、以下のとおり。

傷病者→警備会社→消防(通信指令室)→消防署(救急隊)

因みに僕の消防では、緊急通報装着の作動時、事故形態が判明しないため、とりあえず救急隊と消防隊(火災の可能性も全くゼロではないため)がワンセットで出動します。

そして、この緊急通報システムの実状と言えば、その殆どが誤報です。利用者の多くは独居の高齢者で、誤ってボタンを押してしまったが(中には押した記憶がない …)、解除の仕方が判らないため、救急車、消防車が到着してしまう…なんてパターンがかなり目立ちます。

が、逆を言えば、たま〜に本物(ホントに消防の助けを必要としている)があるので油断禁物です。でも、出動指令が入ると、半分本物半分誤報の気持ちになってしまう…コレ、イケませんね、十分気を付けます m(_ _)m

前回のブログ、50歳は若い?


の続編になりま…す。



50代、しかも健康体であれば、医療関係者の間では全然若い!と言う事は理解してもらえたかなぁと思う始動救命士キムですが、ほんのつい先日、超高齢者に対する救急活動がありました。


その超高齢者と言うのが102歳、久しぶりの大台です。


要請内容は102歳女性の発熱なのですが、接触してビックリ。

施設からの要請でしたが、この女性、寝たきりではあるものの、超超々元気。年齢相応のレスポンスの悪さは抜きにして、メチャメチャ元気なのです。

寝たきりに至った理由は2年前、100歳の時に転倒して大腿骨頸部骨折(過去ブログ No.63大腿骨頸部骨折参照)、年齢的に手術しなかったため寝たきりになったそぅ。逆に手術していれば、普通に歩けたお婆ちゃんだった訳です。

高齢者の発熱って、元気であっても油断は禁物。もちろん病院搬送を行いましたが、その病院でも、あまりに元気な姿にスタッフ全員驚き!

そりゃ、そーですよ、今年の9月で103歳、関東大震災を経験してるのですから…


救急隊って、消防隊と違い、人対人の活動なのでいろ〜んな人間もようが体験できるのですよ…まぁ、僕が消防の世界に入った当時は普通に明治生まれもいましたが、今は皆無。あと数年もすれば大正生まれもなくなる事でしょう。

時の流れ、早いです…また、次回($・・)/~~~

救急隊にとって、CPA(心肺停止)との遭遇は決して避けられるものではない。

 

僅かでもチャンスがあれば、全力で救命活動を行うことは言うまでもありません。こと若年者に対しては、社会復帰を見すえ、何としても蘇生させようと言った気持ちが更に後押しします。逆に言えば超高齢者や末期がんで、余命いくばく…などの傷病者に対しては、家族の意向も踏まえ、相応の処置を行なうことになります。

 

ではここで、前述の若年者とは一体何歳までをそう呼ぶのでしょう?


一般論で言うなら10代20代をそう呼ぶと思います。が、僕ら救急隊はもちろん、医師を含めた医療関係者はちょいと違います。ズバリ言いますと…

 

平均寿命が80歳をゆうに超えるなか、医療関係者が言う若年者は、社会生活に於いてバリバリ働けている年代。何歳まで?と言われれば、個人差もあり一概に言い切るのは問題かもしれませんが、40代50代は文句なく若い、全然若いのです。少し前にもドクターカーと連携するCPA事案(仕事場)がありました。その傷病者は50代でしたが、先着救急隊がアドレナリンを投与、すぐ後に続いたドクターカー医療チームが、50代と若く、ワンチャンあると判断、現場でECPR(体外式循環式蘇生法)を行うに至ったのです。


これを見て判るとおり、まだまだ働きざかりの50代は全然若い…と言えるのです。もちろん、さすがに60代は若い…とは言えませんが、全力で救命処置を行うのは言うまでもありません。70代80代とて同様に末期がん等、本人を取り巻く環境に負の要素がなければこれまた全力でいきます。一概に何歳まで…と、決めつける事はできませんが、僕の場合は傷病者にもよりますが、経験則から80代半ばを過ぎていれば、差し障りのない言い回しで、家族に対し積極的な救命処置(現場で気管挿管、アドレスナリン投与など)を行うかを確認します。家族の反応はまちまちですが、90歳を超えていても助けて欲しい…と、お願いされる事はよくあります。


人生50年と言われた戦国時代とは異なり、医療機関内で普段使いの会話の中では、60代前半を「まだ若いから…」と呼ぶ事は珍しくありません。新人類、ゆとり世代、Z世代などなど、世代の呼び名が変わるように、若い年代と言う者も変わるのです。まとめるならバリバリ身体が効くなら60代は若い!と呼んでも決して間違いではない…のです、ハイ(*^^)v

4月1日から新天地へ…


令和8年、新年度が始まりました。新採用職員はもちろん、人事異動(移動でなく異動です)により新たな部署に配属になるなど、消防職員の配置換えも行われます。


ベテラン域の始動救迷士キムも、これまで幾度となく異動を経験した訳ですが、ここで消防特有の異動あるあるをお話します。



まず、消防は24時間営業、それ故勤務形態が二交代制(東京消防庁など三交代をとる消防もあります=少数派)と言う特殊性から、3月31日から翌4月1日にかけ、少々面倒かつやや複雑な勤務となります。


どーゆー事かと言えば↓↓↓

二交代の原則は、1日の8時30分から翌2日の8時30分までが勤務時間、つまり、8時30分から17時15分までを一日目、そこから翌日8時30分までを二日目とカウントするのです。夜間は仮眠の時間帯があるものの、原則24時間勤務が完成する訳です(コレを当番と呼び、仮に1係と呼んでみます)。当番を終えると2日の8時30分から3日の朝8時30分の24時間が休み扱い(コレを非番と呼びますが、この時に当番となった勤務チームを仮に2係と呼んでおきます)となり、この勤務体系(1→2→1→2→1…)を延々と繰り返す事になります。


問題は、3月31日1係の職員が4月1日2係へ異動となった場合です。本来であれば当番非番当番非番を繰り返すのですが、係異動により当番当番や非番非番なんてやや複雑な勤務態勢を強いられる事態になる事も珍しくありません。そこで、31日は朝8時30分から17時15分まで勤務したり、31日の17時15分から出勤すると言った、イレギュラーな勤務となるのです。一旦帰宅した後、更に面倒なのが、ここに週休(公休と呼ぶ消防もあります)と呼ばれる休日が絡むと、これまた複雑で、う〜ん、説明ムリ(苦笑)…とにかくややこしくなる訳ですよ、ハイ ← 何言ってるのか理解できない方、要はイレギュラーな人員(普段、一緒に勤務していない者同士での隊編成)での対応があるって事ですから。


ところがですよ、正にマーフィーの法則で、初めてメンバーを組む隊で臨んだ31日に炎上火災をはじめ、面倒な災害に見舞われる事も何故か発生するのです。


また、災害出動の後には出動報告書を作成するのですが、異動により作成に支障(作成者→隊長→副署長→署長と言う具合に押印での決済をとる)が出る事もよくあります。つまりは報告書作成過程に於いて、誤りや訂正があった場合、遅延が生じたりするからです。


ゴチャゴチャ言ってしまいましたが、要は初対面の職員もいて、何ともぎこちない勤務となり、3月31日から4月1日にかけての勤務は独特の雰囲気になると言う事。かなり判りづらい伝え方になりましたが、超簡単に言えばいつもと雰囲気違うよと言う事で、どーにか理解して下さい。



オマケ
4月1日の勤務、職員の出勤する時間は異常すぎるほど早いです、バカみたく早い(笑)

今回は視点を変え、少し地味〜なお話。


消防には警防(主に火災対応)、救急、救助のような災害対応以外に、予防と言う業務が存在します。


予防業務は火災の原因調査(警防業務と一部被る)のほか、火災報知器や消火器、避難設備のような、火災の被害を抑えるための消防設備を設置させたり、設置後の点検整備を行わせるのも業務のひとつ。また、建物を増改築する場合には、必要となる消防設備の設置指導も行います(実はですね、消防がOK(合意と言います)しないと、工事が始められないのです)

これらは消防法に細かく定められてますが、詳しく説明しだすと鬼長文&数字だらけになるので割愛します。



さて、ここで、予防業務に変わった決まりがあるので、ちょっとお話しましょう。


我が国の消防設備は、世界的にもかなり厳しい消防法によって定められています…僕の私見。そんな中、施行主への救済措置みたいなものも存在します。


屋内消火栓やスプリンクラーなどは工事費やその後の維持を含めかなり高額で、施行主の負担になりますが、ここに消防法施行令8条というものがあり、消防設備の設置基準を一部緩和させてくれる、有り難い決まりがあるのです。


一般的に建物が広く高くなればなるほど、必要とされる消防設備は増えて行きます。が、消防法施行令8条は大きな建物であっても、その建物がコンクリートの様なもので二つに分けられている場合、一つの建物を二つの建物として見ても良いですよ〜って定めがあるのです。要はCショッピングセンターという大きな建物の中に、A店とB店があったとしましょう、その大きさからスプリンクラーを設置しなければならない建物だけれど、免除しましょと言う法律。逆に言えば、本来つけるべき消防設備を免除する事になるので、適用されるにはかなり厳しい審査があります。


まず、コンクリート等で区分けされた壁は2時間以上の炎に耐えられなければならなかったり、壁を貫いて電気、ガスなどの配管が通る事も許されません。つまりA店とB店は外から見ればくっついてるけど、中に入ると行き来はできない訳ですね。


あえて図式化せず、言葉のみで伝えてみましたが、キムニィの文章作成能力、皆々様に届いたでしょうか?


僕は現在、救急を主とする救命士ですが、昇任試験や予防担当者が不在時には必要最低限の対応をしなくてはならないため、これら予防業務も勉強しなくてはいけないんです、ハイ。


以上、消防法施行例8条、通称令8区画(れいはちくかく)と呼ばれる法律のお話でした。



つまらなかったかな(笑)

ではまた($・・)/~~~

政治関連のブログは原則行わない救命士キムニィですが、あまりに〇〇〇〇が酷い時には…差し障りのない程度に書かせてもらってます。

 

どうぞお許しを m(_ _)m

 

今回、僕的に首をかしげたくなる報道があったのでご紹介、ソレがコレ。

 
アメリカン、イスラエルと交戦状態となったイラン情勢に関連したニュース。
 
どーゆー事かと言えば、簡単に言うなら小泉防衛大臣が茂木外務大臣を差し置いて、先走っちゃったんじゃね?その結果、先走られた外務大臣が激怒してるぞって話。皆様はどう思われます?
 
にしてもマスコミってのはどうして政府を叩きたくなるのか、ビックリです。記事には官邸内がのんびりしている↓とありますが、んな訳ねーだろ(苦笑)

 
解説員によれば、動く順番が逆なんだと…さ↓↓↓

 
小泉大臣は外務大臣から要請がくる前に、自衛隊機の派遣準備、あくまで準備ですが、行った、これがけしからんと言う訳。

 
あのぉ、これ、あくまで事前準備であって全くもって問題ねえんじゃね?確かに正式な流れは外務大臣から要請があって防衛大臣が動くようだけど、そのとおりやってたら間に合わない事態にもなり得る訳です…何せ交戦状態ですから。逆に外務大臣からの指示で準備に時間を費やすようだと行動が遅い、危機感がない、のんびりしてるって、真っ先に騒ぎ立てるのがマスコミじゃないのかな?
 
実社会、特にこんなこと消防では日常茶飯事。例えば緊急援助隊が要請されるような大災害が発生したら、要請前に事前準備するのは当たり前(人選の準備…根回しです)だし。普段の消防活動でも同じで、A地区で火災が発生し、B地区の消防隊には出動要請がかからなかったとしましょう。が、火災が延焼拡大中の無線が入れば、A地区への出動を考慮して、応援出動の指令が入る前に準備するのは当然のこと。
 
こんなこと、当たり前じゃないですか、自衛隊法違反の疑いがあるって言うけど、あくまで即時対応できるよう事前準備したまでだし、何故法律違反になるのか理解に苦しみます。そもそもこの動きとて、小泉防衛大臣が側近(自衛隊関係者かもしれないね←だとしても全然悪い事ではない…と、僕は思う)から、外務大臣の指示がある前に、事前準備だけしていた方がよいのでは?と進言された様な気がしますし…

小泉大臣としては、ソレをSNSで発信しちゃったのが勇み足かもしれません…こーゆーのって(いわゆる根回し)、ペラペラ漏らすものではないですからね。

 

因みに茂木外務大臣は激怒って、ホント???(笑)

これこそ、絶対にウソだと思うのですが…

 

 

この内容はあくまで私見です、ではでは、また次回 ($・・)/~~~ 

今回はリアルな、そして救命士として出来るっぷりする内容をお届けします。後でぶん殴ってやって下さい(笑)



昨日はゴミ屋敷の救急出動四連発、何れも生死に関わる事案ではありませんでしたが、気持ち的には萎えます、人間だもの…


そして朝方、腋窩(脇の下)で24度、緊急度が極めて高い低体温ショック。心電図でオズボーン確認、現場到着後、細心の注意を払い救急車内収容、そして直ちに現発、この間6〜7分。この体温だとちょっとした衝撃でVF(心室細動)出現の確率が上がるのは常識。同時出動してくれた消防隊なくしてはこの活動は不可、ホントに頭が下がります。


救急車内でルート確保しての搬送でしたが、病院到着1分前にCPA。波形はVFの様にも見えたものの除細動メッセージは流れず、胸骨圧迫とBVMによる人工呼吸のみでの搬送継続。アドIVの指示を得るためドクターへホットライン。日本有数の挿管技術を自負するキムニィでも(60回以上の挿管実績、早いですよ←これ、ホント)、さすがに1分で準備、挿管指示要請、実施はムリ、BVM手揉みに徹します。ところが、病院到着とほぼ同時に心拍再開、自発呼吸も出現で医師に申し送りとなった次第。


部下の隊員は、かなりできの良い隊員(ルート確保、僕はかないません)で、極めて冷静な対応ができたと思います。


いつもふざけた投稿ばかりですが、たまにゃ「あれ、キムニィはホントに救命士だったんだぁ…」と思われても良いかと(笑)

少し、カッコつけた始動救命士キムでしたv(´∀`*v)ピース

ホントの事は言えない?言える?

 

救急隊をやっていると、いろいろな、様々な、諸々の、たくさんの現場に出くわします。

 

 中には救急搬送を家族に伝えないで欲しいなんて事もお願いされたりします。それは実質的な救急内容(ケガや病気の状態)だけではありません。

 

例えば「救急要請場所を内緒にしてほしい…」と言うものは結構あったりします。何度か遭遇したのがラブホテル内での要請で、もちろん、皆さん想像のとおり、家族関係者に堂々と話せないシチュエーションがほとんど。救急隊的には傷病者の対応が基本活動で、現場を取り巻く状況は二の次なので、原則、要望は聞き入れます。但し搬送先の病院医師に対して嘘はつけないので、ここは了解してもらいます。

 

医師申し送りはこんな感じ。

「〇〇歳女性、〇時〇分頃、ホテル内で性行為中、痙攣をおこした…救急搬送中に痙攣は治まりました…本人から家族には連絡しないで欲しいとの事です…」もちろん、本人の意思を尊重するので、救急隊から家族へ連絡することは控えます。

 

搬送先の病院も基本的には本人の意向を優先するので、無理やり家族に連絡はしないようです。仮にどうしても止む無く家族を呼ばなきゃならないケースでも「ホテル内で…」なんて伝え方はしないと思います。

 

問題はCPA(心肺停止)となった場合で、これは消防(救急隊)、病院、さらに警察も絡んでくるのですが、過去に僕が関わった事例で、風俗店でCPAとなり亡くなった方がいました。残された家族から消防に「救急搬送された場所、状況を教えて欲しい…」と詰め寄られましたが、応じることはしませんでした。ただ、遺族から救急出動報告書(場所、日時、発生状況などが記されている)の情報開示請求があった場合は対応しなくてはなりません。発生場所か黒塗りになるかどうかは判りませんけれど…僕の消防では、開示する中身の審査は消防とは別の専門部署で行うので何とも言えません。

 

因みに個人情報保護法の対象となるのは生前の人物で、亡くなられた人にこの法律は当てはまりません…が、だからと言って、果たして全てを伝えて良いものかどうか。意見は分かれると思います。

 

前例に関して言えば、病院も教えてくれない、警察も教えてくれない、ゆえに消防(救急隊)ってことですが、このことが正解を物語っている気がするような…かな。

 

 

以上、救急隊は傷病者の意思を優先するって話でした(@^^)/~~~

最近、めっきりブログ更新度が低下しているキムニィです。


決してサボってる訳じゃありません、忙しいのです、ご理解下さいませ m(_ _)m



さて、今回は少し重い内容で、救急要請された心肺停止の傷病者に対し、家族が救命処置を望まないってお話です。


ん、なんのこっちゃ?と思われるかもしれませんが、現実に起こり得るもので、決して珍しくないのです。


例を挙げてみましょう(仮想例)

①95歳女性、寝たきり、認知症、ベッドで息をしていないのを家族が発見

②85歳男性、肺癌の末期、自宅に一時帰宅中に心肺停止となった

③100歳女性、長寿にも関わらず健康であったが、朝、起きてこないので見に行くと心肺停止となっていた


この場合、家族が積極的な救命処置を望まないケースが多く見られますが(逆を言えば、助けてという時もある)、救急隊の対応は原則として家族の意向に沿います。


専門用語でDNAR(かつてはDNRと呼ばれていた)と呼ばれ、判りやすく言うと蘇生処置拒否と解されます。本来、書面で本人のDNARの意思表示があるのを確認すべきですが、家族から口頭による申し出でも、積極的蘇生は行わないのが実情です。


DNARは法律も絡み、詳しく話すと長くなるので略しますが、前例の傷病者は何故、家族が蘇生処置を拒否するかは皆さんの想像どおり。ただ、救急隊は要請されたからには、何も行わず死亡確認のための搬送は業務でないので(消防法にある救命業務)、形式的でも心肺蘇生法を行い搬送すると言った、全くもって非現実的な対応を行わざるを得ないのです。


そもそも蘇生を希望しないのなら、何故救急車を呼ぶのか?この一言に尽きるかもしれません…が、どんな理由であれ、要請された救急隊は法的に死亡診断(社会死を除く)をする事ができないため、大原則として搬送の形をとる訳です。




今回は蘇生拒否の救急要請時には、形式的な心肺蘇生法(肋骨が折れると可哀想だから、軽く押してあげる…など)を行い病院搬送するってお話でした。


では、また(^^)/~~~