数日前、セミナーの講師をしてきました。
会社生活の中で遭遇する想定外なライフイベントをテーマとして、メンタル不調とリストラを取り上げました。
FPに相談に来るお金の問題の裏にある、キャリアの問題やストレスにも触れながら、相談者への向き合い方などを実務経験を踏まえてお話し、グループワークで学びを深めてもらいました。
あわせて、「役職定年」と「再雇用」という無視できない大幅収入減の谷間が、年金生活で老後資金を取り崩す前に横たわっていること、2,000万円問題をはじめとする年金や老後資金の話題に比べ、まだまだ注目度が低い点とその影響などをお話しました。
参加者の多くはFPの方ですが、新NISAや投資、保険、集客などのテーマに比べると人数は少なかったです。
タイトルだけで関心を寄せてもらえる方は限られるだろうなぁ、とは思っていたので驚きはないです。
そのかわり人事部門の方、労働組合関係者、行政側で就労支援している方、心理カウンセラー等々、メジャー?な金融・保険・不動産関係の方々が多い他のセミナーに比べると、なかなか特色ある「FP ✕ 何か」の組み合わせでした。
ライフプランをはじめ全般的な相談業務をやっているFPは、当然担当する可能性のある内容なんですけどね。
やはり、自分の専門にはアンテナが高いですし、強みを全面に特定領域で勝負する方も多いのでそんなもんでしょう。
でも、自分の土俵から少し手を伸ばすことで様々な出来事との関連を意識するようになると、その人の本質的な課題に気付きやすくなるはずです。
・住宅ローンの相談だったけど、メンタルによる今後の就業と収入への不安が大きかった。
・相続の相談だったけど、差し迫った問題は介護離職の検討だった。
とか。ま、よくある展開ですけどね。
関心を広げて損することはありませんし、心身がしんどい人のお金の問題に見通しをつけることは、それほどニッチな領域だとは思っていません。
ではまた。