9年ぶりの日本!⑥見た目は日本人 | ドイツ、悪妻愚母のよもやま話

ドイツ、悪妻愚母のよもやま話

主婦にして家事はおざなり、興味あることだけ、猪突猛進の悪妻愚母のドイツ生活

 私は日本人で、日本の風景の溶け込むから、外出してもじろじろ見られることがなく、その点では日本はとても気楽だった。

 ドイツではやはりどこか視線を感じるし、人より長く見られているなという感じが常に付きまとっていた。

 

 一方で、ハーフの子ども達も驚くほど日本で目立たなかった。

 うちの子ども達は3人とも、見た目はかなりアジア人で、息子などはオーストリアで開催された柔道の国際キャンプでなぜかカザフスタン人と間違えられる始末(笑)。今回、日本滞在中に地元の高校の柔道部に一日入門させてもらったのだが、全く違和感がなかった。

 上の娘も髪の毛はやや栗色だが、日本でもそんなに目立たないのではないかと思っていたが、思った以上に溶け込んでいて、母親には「地元の中学校の制服を着せたら何の違和感もなくここの子どもに見える」と言われた。

 下の娘は、思春期で日本に来る少し前、「ドイツではみんなが私のことを珍しい南国のフルーツか何かのようにジロジロ見てくるのがイヤ」と少し神経質になっていた。

 日本に来て、「タミィちゃん、あなたどう?日本でハーフでじろじろ見られるとか視線感じる?」と聞いたら「全然」と答えていた。

 「じゃ、よかったね、お買い物に行っても目立たなくって」

と言うと、「あ、でも、パパがいるからみんなパパをじろじろ見ていたよ。(笑)」

 そうだ、私たちの中で唯一毛色の違う旦那はさすがに目立つのか。

 

 私の実家がある町はまだ外国人が珍しいのか、バス停で待っているときには、すぐ横にいた老夫婦が口をポカーンと開けて旦那にチラチラ視線を送ってくるし、母校の高校の前を通り過ぎた時は、女子高生がじーと見てはくすくす笑っている。

 

 ドイツは外国人が多いし、ここまであからさまな反応はないけど、少しは私の気持ちがわかったかしら、旦那殿。

 しかしうちの旦那はあまり神経が細かい人ではないので、平気の平左。バスの中でも娘たちとベラベラドイツ語で話したりして周りを気にする様子もなく、私が言うまで何も気がついていないようだった。世の中には私のように細かいことが気になる人と、小さなことに全然こだわらない旦那のような人がいるのだなと実感。ある意味とても羨ましい。