『失われし銀河の天使 ~ エルフィア ~』に登場する超高文明人のエルフィア人は平均寿命は地球人の10倍くらいと設定しています。
そこで、はたと疑問が浮かぶのは、寿命が長いと若く溌剌とした時期も長く、それだけ子を設ける期間も単純に長くなるのかという問題です。
うーーーん、安易に長寿命に設定するとやっかいなことになるぞぉ・・・。
このまま、地球人和人とエルフィア女性ユティスを結びついちゃって将来どうなるかってぇ・・・?
当然、みなさんもそう思いますよねぇ・・・。
待てよ・・・。
そんなに寿命が長いと、子が生まれ過ぎて困るんじゃあ?
あは・・・。
参考にできるのは地球人です。
地球女性、とりわけ先進国と言われる国々では、その生涯に出産する子は2人です。
彼女たちの平均寿命が仮に80歳として・・・。
えーと、エルフィア人は地球人の10倍寿命があって、しかも、老化は極めてゆっくりだとすると・・・。
単純計算でいくと・・・。
げげげ、エルフィア女性は20人の子を出産することになってしまう・・・。
そんなことになったら、たちまちエルフィアの惑星中が人間だらけになってしまいます。
これは、おかしい。
絶対におかしい。
どこか修正されるべきものがあるんでは?
でなければ、お話が破綻してしまいます。
えー、因みにエルドには娘が3人いて、ユティスは末娘ということになっています。
つまり400歳にしても、子は3人だけということです。
どう言ういう風に理屈を設定すればこうなるのか・・・?
どうでもいいことのようでも、よく考えておかないと、ただのお伽噺になってしまいます。
一応、SFと銘打っているからには・・・。
ということですが、はっきり言ってジェンダー(性)の違いにも触れなくてはならないので、とっても難しい問題なんですよね・・・。
わたしがジェンダー(性)と言うのは、これがただ行為のみを意味する性(セックス)を意味しているわけではないからです。
このジェンダー(性)という言葉は、身体的なものや社会的なものまでをひっくるめて、学術的な研究論文などで多用されていますが、真剣に性と生を科学する上で、無用な誤解を与えないようにするためでしょう。
ここでは、わたしもできるだけ学術的なアプローチをしていきたいと思います。
まず、エルフィア人の1000年にも及ぶ寿命の中で、彼らはどんな肉体的状態を保っているかを見ていき、その後精神的なものはどうなっているのか、それを推察することにしましょう。
さて、お話の中に登場する、エルフィア文明促進推進支援委員会の最高理事にしてユティスの実の父親、エルドはせいぜい30代前半にしか見えないことになっています。
ところが、実際は彼は400歳を超える年齢です。
ということは、肉体的にはまだまだどころか、いたって精力的なはずで、当然、子をもうけることはまったく問題なし、ということになります。
これは、エルフィア人は医学が発達しているのはもちろんですが、エルフィア人は細胞内のDNAやその他への損傷をや影響を最大限度まで抑制できているからなんですねぇ。
エルフィア人の超寿命は、その身体が衣服や時空フィールドに守られていて、特に戸外において、主星の紫外線Bや有害放射線から身を守られていることに帰します。
放射線はわたしたちも普段あまり意識はしませんが、太陽光線に含まれる紫外線のほか、銀河から発せられる宇宙放射線もあります。
これは結構強力で、ISSに長期滞在する宇宙飛行士はその被爆量を常にモニタリングして、気をつけています。
宇宙放射線を長時間浴びていると、皮膚のDNAに影響を及ぼしたり、老化を早めたりすることが言われていますよね。
というわけで、海水浴は気をつけてくださいよ。
日本の夏は女性には危険です。
しっかり、UVカット乳液で身体を保護した上で海水浴を楽しみましょう。
個人差がありますが、地球人女性の受精可能期間はローティーンから60歳過ぎくらいまでの約50年といわれています。
そして誤解のないように一般的な事実だけを申し上げますが、医学的に言われる女性の体内サイクルを元した受精のチャンスは年に12回です。
これが生涯50回あるとして、受精のチャンスは600回が限度。
その内、本当に子が出産されるのはたった2回なんです。
そして、男性側はもっと厳しい確率です。
1回の受精を見ても数億分の1の精子にだけにしか与えられないのです。
だから、この世に生まれてきた子供たちは、それだけでも気の遠くなるようなもの凄い確率を勝ち抜いた、とても幸運な存在だということです。
わたしも、あなたも、みんなそうなんです。
生物学的には、生まれてきたこと自体が奇跡なんです。
仏教の輪廻思想では、死んでもまた生まれ変わるということですが・・・。
この確率を考えると、次また人間として生まれてくる確率は、恐ろしく低いと言わざるをえません。
この女性の年12回の受精チャンスがどういうわけでそうなったかはわかりません。
けれど、この年12回あるサイクルこそが、女性をいつも女性らしく優しく愛を育み、恥じらう存在にしているんだという研究者もいます。
これが、年1回、多くの哺乳類は年1回ですが、人間もそうだったとしたらどうでしょう。
その一時期だけ異性を意識するようになる?
いや、真面目に考えると、そういうのは本当かもしれません。
だって、人間以外の動物は衣服なしのすっぽんぽんで恥らうこともないですし、基本的に発情期以外はまったく異性を異性として意識する素振りも扱う素振りもしません。
それに、ぱっと見では、わたしたち一般的人間には、雌雄の区別がまったくつきませんよね?
体つきというより、わかるのは身体のサイズの違いくらいで、体つきで明らかなのはライオンくらいでしょうか。
しかし、わたしたち人間は、どんなに遠くても、目にしたらそれが女性なのか男性なのかほぼ確実にわかります。
意外と思われるかもしれませんが、女性は女性らしい体つき、男性は男性らしい体つき、人類の男女の見た目の違い、性差は他の哺乳類に比べて著しく大きいのです。
これはなんか理由があると思われませんか?
一方、動物の世界、そこには力に基づくジャングルの法があるのみ。
カテゴリー1以下の精神です。
というわけで、少し脱線しましたが、地球人女性と同じ体内サイクルをしていたのでは、エルフィア人は超多産星人になっていしまいます。
そうかといって、1年に1回の体内サイクルでは、逆にカテゴリー1的になり異性を意識なくなるやもしれず、ユティスやアンニフィルドたちのエルフィア人女性の女性らしい心は育まれないかもしれませんし、体つきも性差がなくなるやもしれません。。
てなことも、考えながらいろいろお話を構成していってるのですが、やっぱりよくわかりません。
とりあえず、超高文明世界の女性の体内サイクルは年12回と年2回の間であろうということにしましょう。
そして、大脱線しますが、UFO目撃や宇宙人遭遇事件で言われている宇宙人、背が低く目が大きくてという、あのグレイ型の宇宙人、『彼らには一見性別がわからない、もしくはないように見える』というものです。
いかにも、性別がはっきりしているというグレイの話は聞いたことありません。
どこまで真面目に取り上げればいいのか迷いますが、これこそ、超高文明になると性差がなくなるということを示しているのかもしれません。
もしかして、それが事実なら、地球人類も男女差のない体つきになることは避けられないかもしれないのですが・・・。
そこで、ユティスの言葉を思い出してみましょう。
「エルフィア女性は男性と共に生きることを自ら選びました」
これは、科学が発達し女性だけでも子孫が残せるテクノロジーに達しながら、なおかつ、双方のジェンダーを尊敬しあう道を選んだということです。
エルフィア人は精神的には成熟していて、カテゴリー1的なところはほとんど見受けられませんが、地球人と同じく見た目の性差もとてもはっきりして、それを誇りに思っています。
わたしは、このユティス一言が超高文明でも果たして本当なら、グレイに対するアンチテーゼをとうすべきか考えていたという訳です。
※ノリックの『失われし銀河の天使 ~ エルフィア ~』 本編は『小説家になろう』に連載中です!