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トランプとマーケット現況、雑感

マーケットは米国の妥結、つまり対中ハイテク規制の見直しを手掛かりとする気配。

 

少々前にもお伝えしたがトランプのトリレンマ?ジレンマ?通商協議、とくに対中政策では結局のところ米国が折れなければいけないので、それを待っている状態。 たとえば自動車セクターのアルミニウム海外依存が大きく報じられており米国の輸入関税によって販売価格は大きく跳ね上がる。

 

報道によって米自動車販売は駆け込み需要が高まっているようだが、今回、対中協議にてレアアース供給を緩和してもらわないとトランプ政権は自動車産業からの支持層も大きく揺らぐ。 中国のレアアースが無いと自動車メーカーは生産計画立てることができないどころか滅茶苦茶になりますよ。オルタネーターどころかセンサー、モーター、パワステ、ライト、シートベルトまで何も作ることができない。

 

結果、米国、というかトランプはハイテク規制を妥協しなくてはいけないんだけど、先月からの流れをみていると中国は簡単にレアアースの供給を完全に緩和することは無いので見極めが必要。とはいっても正確に見極めることのできる情報源は無きに等しいのが現実。

 

かといってマーケット的には4月頭のようなクラッシュは考えられないので、レアアース供給一部緩和をベースシナリオにインフレ指標や雇用情勢を精査していく感じ。

 

しかしこのままいけばインフレは再度上昇していくし、産業構造のグローバル化に逆行する保護主義を通していけば一部の産業を除き、米国全体の雇用は失われていく。設備稼働率も下がっていくと思いますよ。ここが下がっていくといよいよなんですよね。(拙著FRB参照) ※インフレナウキャストが示しているのは5月から6月に向かって上向く状況

 

住宅ローン金利も高止まり。着工件数は年率換算130万戸で横ばいにみえるが人口増加との比率でみれば低下していく一方。住宅が売れなければ家電やコモディティも軌道に乗らず景気が上向いていくことはない。

 

で、毎度の事ですがマスコミの喧騒をよそにFRBは利下げできない。なんといっても為替報告書(米東部6月5日)にて日銀に利上げを要求してくるくらいですから。 監視国も想定通り?に増加していた。トランプ政権は自助努力というか、他国に動いてもらわないとどうにもならないんですよね。ただ、tacoとかいっている人いるでしょう?評論家で言っている人がいれば致命的。あくまでそういう状況なので。

 

 

 

米中協議は枠組みの原則合意というものに終わったが、何とかそういう言葉をアナウンスする状況にこぎ着けたというのが実態で、表面上はプラスだが実質的にはマイナス。ただ茶を濁しただけと捉えるのが正解だといえそう。

 

でもそれでいいんだ、と多くの人は考える。 レアアースの供給問題は白黒ハッキリすることは無いし、そのような情報がでてきても信用してしまうと覆されるような局面も。詳細が正確にわかることなんて無い、と実感した。

 

 

 

 

 

 

マクロ経済のスキューフレーションについて

ADP、BLSにしても雇用情勢は軟調。労働市場から数十万の人間が退場している。トランプの関税政策の行方がわからないから採用側も将来の事はわからない。

 

設備投資も全体的に軟調気味にあり過熱しておらず、労働者の週平均労働時間は21年から段階的に低下している。現在は週間34時間。そりゃー、結果だけの雇用者数というか、求人数自体が減るのは当然なわけです。(拙著:FRBとマーケットの関係がよくわかる本記載) 着工件数も年換算130万戸を下限に安定している。

 

すべてが慎重になる中で、それでもインフレ指標は長期目標を超えている。正式な月別の内容は公表されていないが、連銀による現在(6月6日)のCPI・PCEナウは2.67と2.39%.

 

つまり経済は軟調傾向にあるものの、インフレ指標は上昇傾向にあるということ。関税政策の影響からなのか、はたまた一般的に公表されているBLSからの賃金上昇率が人手不足から3.85%(4月)‐3.86%(5月)の水準で安定している事が挙げられる。

 

アトランタ連銀の賃金トラッカーにおいても4月は4.3%で横ばいなので、賃金上昇の安定感がインフレを支えているのは明らか。

 

トランプはFRBに対して100bp低下させろと息巻いているが、虚無感だけが残る。ここで問題なのは、経済が軟調であるにも関わらず、相変わらず人手不足から賃金は安定の上昇志向にある。それによってインフレが下がってきておらずFRBは利下げの準備すらない。物価が上昇しているにも関わらず、経済は控えめ。ある種のスキューフレーション、ということになるわけだが、FRBはますますmaintainpolicyから身動きは取れない。全体像がつかめないから。

 

その分、マーケット、とくにインデックス的にもボラは安定というか低くなるので投資家はマーケットからいったん離れ、健康を保つもいいかもしれない。

虚言癖とは言わないが、トランプの声明はその後撤回される可能性が高くなっている今、健康に走るべき。自分はそうしますよ、

 

 

 

 

 

迷走トランプのトリレンマ

 

 

 

これについては中国との交渉で5月12日には明らかになっており、そういう意味ではかなり周回遅れの分析、というか記事(↑)になる。理論というほどのものでもなく、そうせざるを得ない状況。

 

以前との重複になるが、1次政権では同じ手法でもまだ上手くやれていた。現在は長期インフレという背景あり、どうしてもこうなってしまう。2010年代とは違いナショナリズム、保護主義を通すのは難しい。仮にインフレが低下してきても同じ迷路に入ってしまう。

 

現在の産業構造自体がグローバル化の結果なので、国際経済が強くなり、通商政策は犠牲を強いられる。それがインフレの真っただ中、ということであれば尚更だといえる。つまり大きな関税を課しても縮小せざるを得ない(拙著FRBにも記載済)。トランプは、中間選挙で大敗するリスクを感じ取っていて、それを最も懸念している。

 

国際金融のトリレンマ、グローバリゼーションのトリレンマ、なんて言葉があるが、グローバリゼーションとインフレに挟まれて自身の公約が果たせない状況なんですよね。挑戦するけど無理であることがわかるという流れ、ループ。 もうマーケット関係者は5月12日でわかったと思う。結果、ボラは低くなるので、そういう意味では良い事なのかも。