「てんがらもん」は幕末から明治のちゃんとした歴史モノであるだけに、これは私が見なければいけない、三浦春馬のことを抜きにしても。
薩摩の五代才助(友厚)は、情熱家ではあるけど他の「幕末の志士」たちとは一戦を画した合理主義者で、技術と産業で新しい日本を作ろうとした、っていうお話。
つまり五代を主人公にした大河ドラマを二時間の総集編にした、みたいな映画だから、当然、主人公はラスト死にます、まずここで泣きます。そのあと今だとメイキング映像がついてます。生き返った(ような)三浦春馬が、エキストラの皆さんに挨拶してます。ここでまた泣きます。
大バジェットの映画ではないので、シネコンのなかでも小さいハコで公開してます。観客の年齢層高いです。終わったあと、ほんとにチラホラ客が泣いてます。なんか不思議な体験です。
岩崎弥太郎の西川貴教、チョンマゲだと異様に目がギョロっとして、異相だなあこいつ、もっと
伊藤利助をやってる彼は、おお「ちはやぶる」の机くんだ、森永悠希、おお今調べたら、彼のデビュー作は「プリンセス・トヨトミ」の真田大輔、ああ、中井貴一の息子の、セーラー服を着た少年が彼だったのか! 。今回の伊藤博文も、実にマイルドでいいひとだ(ホントにそんなヤツだったか、伊藤博文?)。
才助(友厚)が若い頃に出合う長崎の遊女が、森川葵、おおワイルドスピード森川、コイツすげえんだよな、とか思いながら見てたら、なるほどイギリス人に身請けされるのか・・・これって「仁ーJIN」のパターンと、かなりおんなじじゃあいないか? って今書いてて気づいたけど。そのあとの展開も似てる。親友が坂本龍馬ってのも同じだし。パク・・・いや、まあ、あんまり突っ込まないことにするか。
三浦春馬の芝居は、いいです。とにかくいい。
大河ドラマを二時間の総集編にした、みたいな映画だから、当然、消化不良なところはいっぱいある。五代友厚を顕彰するのが目的のマイナー映画だけに、追い付いていないところも山ほどある。歴史モノとしてもツッコミどころは限りなくある。しかしまあ、これは、そういうもんじゃあない、のだろう。
映画館でやってるうちに、皆さん見てください。