最近「せごどん」の最後のあたりを改めて見返したり、シェイクスピアの史劇やらテンプル騎士団やらについてあれこれ見たりしてるうちに、「騎士と武士はおんなじモノか?」、「騎士道と武士道はどう違うのか?」なんてことについて、なんとなく考えてみました。
いや、ふざけてるわけじゃあなくてね。
日本の「武士」と、ヨーロッパの「騎士」は、ポジションが違うんじゃないかと思うわけです。
「騎士」というのは読んで字の如く、騎乗して戦う者、つまりイコール貴族、領主階級です。支配層であり、指揮官あり、たいてい金持ちです。そういう上に立つ高貴な地位の人間にふさわしい行動規範が「騎士道」です。余裕が前提です。
ちなみに、騎乗していない兵隊は、従士か徴兵された農民か傭兵です。こいつらは「庶民」ですから、騎士道は関係ありません。
日本の「武士」というのも支配階級には違いありませんが、範囲がずっと広い、ように思うわけです。ずっと下っ端の二人扶持なんてのも武士に含まれます。そういう(客観的にいえば)一兵卒にまで、ストイックな倫理観を要求するのが日本の「武士道」です。
「武士は食わねど高楊枝」っていうように、貧乏でもなんでも「貴族のように振舞え」という、痩せ我慢のススメが、武士道です。