藤原良房が「人臣初の摂政になった」というのは、バイト君が専務になったようなもの、で合ってます? | えいいちのはなしANNEX

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このブログの見方。写真と文章が全然関係ないページと、ものすごく関係あるページとがあります。娘の活動状況を見たいかたは写真だけ見ていただければ充分ですが、ついでに父の薀蓄ぽい文章を読んでくれれば嬉しいです。

 天皇が社長で摂政が専務、というたとえは、実態と違うでしょう。摂政が「社長」で、天皇は「株主(オーナー)」が正しい。

  株主は会社の所有者ですが、経営には関わらない場合と関わる場合(=社長や会長を兼ねている場合)があります。

 藤原良房は、摂政になっても家来は家来です。臣下が天皇に化けたらちょっと驚きますけど、そういうんじゃない。
 バイト君も専務も従業員です。バイト君がオーナーに化けたらちょっと驚きますけど。今はバイトから社長になる人は現実にいます。でも、所詮は「給料もらって働く従業員のなかのトップ」にすぎません。会社を自分のモノ(所有物)にしたわけではない。


 摂政は、いままで皇族(皇太子)しかなったことがなかったのに、はじめて臣下が摂政になった、というのはトピックスではありますが、臣下が皇族に成り上がったわけではありません。
 たとえていうなら、「いままで創業者一族が代々継いでいた社長の地位に、はじめて従業員上がりの、オーナー一族出身でない人がついた」といったところでしょうか。