「セッション」はあらゆる予測を裏切るんですよ | えいいちのはなしANNEX

えいいちのはなしANNEX

このブログの見方。写真と文章が全然関係ないページと、ものすごく関係あるページとがあります。娘の活動状況を見たいかたは写真だけ見ていただければ充分ですが、ついでに父の薀蓄ぽい文章を読んでくれれば嬉しいです。

「セッション」、こんなんは音楽映画じゃない、と菊池なるよしサンは言ってたそうですが。うん、これ音楽ではなく、スポ根モノです。


大抵のスポ根漫画には、理不尽な指導をする鬼コーチが出てきます。お約束ですね。「のだめカンタービレ」だって、竹中直人が一見出鱈目な指導をしたりしますから、「スポ根音楽映画」というのは珍しくはないです。

こういう星一徹型コーチは、実は生徒を愛していて、生徒の成功を心から願ってるんだ、って展開になるもんじゃあないですか。鉄板で。
ところが、この「セッション」、あ、そういう展開に来るな、って思わせた瞬間に、とんでもないやり方で裏切ってきたりするんですよ。口あんぐり、ですよ。
このオッサン、本気で生徒を潰そうとしてくるんですよ。そんなんありか、こいつホンモノの悪魔か、て思いますよ。生徒のほうも、最初は「なにくそ」だったのが、やがて「本気でぶっ潰してやる」って感じになってくるんで、もう、狂気の世界ですよ。お父さん、もう会場の外で見てる他ないって。
で、最後、とんでもないシーンに。これ、ドルビーサウンドの映画館で見なきゃ意味ないですよ、マジに。