宮城県のキャラクターは、これは伊達政宗の兜をかぶった、おむすびですって。「むすび丸」というそうです。
キグルミあるのかな。青葉城とか行くと会えるのかな。会いたいな。
むかし、松尾芭蕉が隠密だったという芝居の筋を考えたことがある私としては、宮城には特別な思い入れがありますね(事情あって、友人一同が完成された舞台には私は参加していませんでしたが)。松島を跳び渡って新井白石と忍術合戦をする決戦シーンとか、やりたかったなあ(笑)。
「芭蕉忍者説」というのは、いまでに根強く語られているようです。嬉しい限りです。
まあ、忍者というのを、手裏剣を投げたり、水の上を歩いたり、屋根裏に進入して情報を取ったり、暗殺したりする、日光江戸村でアクションしているような人たち、として思い浮かべるなら、そりゃあ芭蕉忍者説は現実にはナンセンスです。んなわけはない。
ただ、彼が著名な俳諧師としての豊富な人脈を生かして、諸藩の内部情報をそれとなくリサーチしており、あとで幕府要人(柳沢吉保あたり)にレポートを提出していた、くらいのことだったら、絶対にないとはえない、いや、けっこうありだと思ってます。
芭蕉は若いころに神田上水工事の現場監督などやっていた時期もあり、そういういところで幕府との接点もあります。スパイ活動といった大袈裟なことでなくても、幕府の情報蒐集に一役買っていたかも知れません。幕府に恩を売っておけば、なにかと便利ですし。
「奥の細道」で芭蕉が旅した当時の仙台伊達藩は、日光東照宮の改修を押し付けられて不満がたまっていたようですし、まさか不穏なことを企まないだろうな、と幕府が気にしていたことは事実です。そんなとき、たまたま奥州旅行に出かけようという芭蕉に、幕府が何か頼んできても、不思議ではありませんし、もっと勘ぐれば「奥州行きって、ほんとにたまたま?」と疑えば疑えます。
まあ、あくまで想像の範囲ですが、「芸術家はいつだって純粋に芸術のためだけに生きている」と思いますか?思いたいですか?現実にはそうでもないんじゃないかな、と考えていけば、可能性はあります。
まあ、本当は飛んだり消えたりする忍者だったほうが面白いし、ロマンもあるんですけどね。
愉快でしょ、松尾芭蕉が飛んだら。