近年は、高校や大学でも多読授業を取り入れている所があります。最初はMacmillan ReadersやPearson English Readersなどのグレイディッド・リーダーを読むことが多いと思います。

Graded ReadersはStage/Level別になっているので、自分の英語力に合った本を選ぶのが容易です。しかし、読書量がある程度に達したら、文法や語彙を制限していない本を読むことになります。ここで気になるのが、読みやすさ(readability)です。

Amazonでは、洋書を選ぶ日本人の便宜を図るためにLexile指数を導入しています。Lexile指数はMetaMetrics社が開発した英文難易度を示す指標で、単語数や難易度、構文の複雑さ等に基づいて算出されているそうです。ところが、この指数が当てになりません(苦笑)。その例を以下に挙げると、、、

Lexile指数570L
Curious George Takes a Job
And Then There Were None (Agatha Christie)
アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」と、ひとまねこざる(おさるのジョージ)の英文難易度が同じですか?Curious Georgeシリーズは、幼稚園児が読むような本ですよ。




Lexile指数710L
Jurassic Park (by Michael Crichton)
A Christmas Carol (Oxford Bookworms Library Stage 3)
英語を外国語として学ぶ日本人のような英語学習者のために編集されたOxford Bookworms本と、英語を母語とするアメリカ人を読者と想定して書かれたJurassic Parkの読みやすさが同じですか?



Lexile指数750L
Passenger to Frankfurt (Agatha Christie)
Northanger Abbey (Oxford Bookworms Library Stage 2)
この2冊の英文が本当に同レベルでしょうか?



Diary of a Wimpy Kid(グレッグのダメ日記)は950Lです。アガサ・クリスティのAnd Then There Were None(570L)より難易度が高いと評価されていますが、その評価は妥当でしょうか?


なぜ、こんな変な結果になるのでしょうか。ちなみに、ATOS Book Levelが最も高いのはJurassic Park(7.3)で、Passenger to Frankfurtは6.3、Diary of a Wimpy Kidは5.2でした。

小学生の頃から自宅で多読する子供が増えているようです。でも、近所に児童図書館がないと、かなり図書費がかかります。教育は最も効率が良い投資なので、あまりお金をケチる必要はありませんが、安く済ませることができるなら安くしたいですね。

こういう時、オンラインで洋書読み放題サービスを提供している業者を利用すると便利です。たとえば、Lepton Reading FARM(レプトン・リーディングファーム)では月額980円(税込み1078円)で、洋書をオンラインで読むことができます。アメリカの教科書1100冊をe-bookとして利用できるので、蔵書数としては十分と言えるでしょう。

オンラインなので、借りた本を返却する手間が省けます。紙の本を郵送でやり取りするのは結構面倒です。紙の本を提供する業者は最初に保証金を要求する場合がありますが、オンライン読み放題ではそれが要りません。

本の難易度は10段階に分けられています。Level 1は、アメリカの幼稚園児が読むようなやさしい本で、1冊当たりの平均語数は49ワードです。これなら、初心者でも心配しないで始められると思います。Level 10の本でも1冊平均2500ワードぐらいですから、子供の多読に最適な教材が揃っていると言えそうです。

具体的な学習法としては、英語音声を聞きながら読む事が可能で、読書後に単語5問、読解5問、聴解5問からなる確認テスト(計15問)で復習できます。これなら「滑り読み」することなく多読を続けることができますね。興味ある方は、まず「1ヵ月無料お試し」で内容を検討してみてはいかがでしょうか。

それにしても、1ヵ月1000円というのは家計にやさしいです。電子書籍ですから場所も取りません。部屋が絵本で散らかって「ちゃんと片付けなさい」と子供を叱る必要もないし。

ちなみに、毎月、読書マスターランキングを発表しており、上位10人にはAmazonキフト券(500~2000円)が送られます。先月の1位は小学1年生でした。英語に限らず、小さい頃から読書習慣を身につけておくことが大切です。

 

 

話は変わりますが、今年のノーベル文学賞は、アフリカのタンザニアに生まれ難民としてイギリスに渡って活動しているアブドゥルラザク・グルナさんに贈られることになりました。過酷な環境で生活する難民を描いた作品が特徴だそうです。残念ながら近所の図書館には洋書・翻訳書を問わず、彼の作品は皆無でした。私自身、Abdulrazak Gurnahという名前を知ったのはつい先日のことです。

ちなみに、新型コロナウイルスに対するワクチンに関して、タンザニアで必要回数の接種が完了した割合は僅か1%だそうです。日本は66.5%です。この調子で進めば、接種率7割に達するのも時間の問題だと思います。そうすれば、年末年始を安心して過ごすことができるでしょう。

私は和文を読むのが遅いです。読書が好きな人は、出版されたばかりのベストセラーを一晩で読んでしまうことがあるそうですが、自分にはとてもじゃないけど真似できません。

和文さえ速く読めない人が英文だけ速く読めるようになりたいと思うのは所詮は無理な話かもしれませんが、もう少しスピードを上げたいなーと思ってネット検索していたら、Speed Readings for ESL LearnersというPDFを見つけました。

これは、Sonia Millettが編集した無料教材です。「Principles of a speed reading programme」には以下のようなことが書いてあります。

速読プログラムは、生徒の読書速度を上げるために練習するスキルに特化しています。この練習の目的は、語彙増強や読解力向上などと混同しないようにすることが重要です。速読プログラムは、リーディングプログラム全体のほんの一部に過ぎません。プログラムの成功は、自信の向上や読書の効果や楽しさなどのメリットにつながるかもしれませんが、その焦点はスピードです。

この課題PDFには、400ワードから成る簡単な文章が20用意されています。理解度7割以上を目標にして、各章をできるだけ速く読みます。2分で読めば毎分200語のスピードで読んだことになります。各章を読んだ後に理解度クイズを解きます。詳しくは以下のYouTube動画をご覧下さい。


School of Linguistics and Applied Language Studiesというウェブサイトには、学習者の語彙レベルに応じて8つのPDFが用意されています。私は、BNC Speed Readings for ESL Learners (general topics) (3000 word level)を使って練習することにしました。このPDFの第1章はThe Common Coldです。新型コロナウイルス感染症が世界的に流行している昨今、誰もが興味を持てるトピックでしょう。

この教材はリーディングスピード向上が目的であり、語彙を増やす必要は無いのですが、知らない単語があるとそこで読みが止まってしまうので、未知語の意味を一応調べておきました。
1. The Common Cold(未知語はなし)
2. Relationships(無し)
3. Damper(outback 奥地、stockman 牧畜業者)
4. Ethiopian Coffee(無し)