ミリオンダラー・ベイビー | 映画を観よう

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ポニーキャニオン
ミリオンダラー・ベイビー 3-Disc アワード・エディション

アメリカ 2004年

クリント・イーストウッド、ヒラリー・スワンク、モーガン・フリーマン、アンソニー・マッキー、ジェイ・バルチェル


監督・音楽:クリント・イーストウッド 『ミスティック・リバー』

脚本:ポール・ハギス 『クラッシュ』


【ストーリー】

ロサンゼルスの小さなボクシングジム。経営者は名トレーナーのフランキー(クリント・イーストウッド)。彼のもとに一人の女性が訪れる。彼女は、不遇な人生から抜け出そうと、自分のボクシングに賭けてやってきた31歳のマギー(ヒラリー・スワンク)。だが、フランキーは「女性ボクサーは取らない」とすげなく追い返される。だがこれが最後のチャンスだとわかっているマギーは、ジムに半年分の練習費を納め、ウェイトレスの仕事をかけもちしながら、残りの時間をすべて練習に費やしていた。ついに根負けしたフランキーは基本だけだと言ってトレーナーを引き受ける。そんな二人を元ボクサーのスクラップ(モーガン・フリーマン)は静かに見守っていた。

彼の指導のもと、めきめきと腕を上げたマギーは、試合で連覇を重ね、対戦相手を探すほど強くなっていた。だが、チャンピオンからの試合のオファーが来ても、フランキーは「まだダメだ」の一点張りで、マギーの夢はなかなかかなえられない。実は、フランキーはスクラップの目が失明したことを悔やんで、保守的になっていたのだ。マギーの夢を知るスクラップは、フランキーに内緒で、優秀なトレーナーを紹介するが、マギーはきっぱりと断るのだった・・・・。



アカデミー賞4部門受賞した作品。

いつもレンタル中でなかなか見つからなかったけれど

やっと出会えました!!


泣きました

号泣とういより、喉の奥が痛くなる感じで。。。


昨日見た『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』では

どんなに不幸でも、かならず手がある!と勇気をもらったけれど

マギーとフランキーにはこれが一番の選択だったんですよね・・・


自分の人生を切り開こうとするマギー

もう何年も自分の人生を悔やんでいるフランキー

親子ほど年の違う二人だけれど

親子以上に深い絆でむすばれていく


フランキーの言うことを「はい」と返事しながらも

聞かない頑固者のマギー

自分の過ちから保守的になってしまうフランキーも

彼女の意思の強さには根負けしてしまう

それは最後まで・・・




フランキーのルールは「自分を守ること」


その保守的な考えを元ボクサーとして理解できないスクラップが

(根本的には理解していると思うけれど)

マギーに別のトレーナー(?)マネージャー(?)を紹介するけれど

にっこりと微笑みながら、でもまっすぐな瞳で

「私にはフランキーがいるから」と断る

ある意味、二人は幸せだなと思いました


フランキーに言われたように家を買うマギー

でもそれは自分のためじゃなく母のため

けれども、その母はとんでもない言い草で

マギーを傷つけるんだけれど

恨み言ひとつ言わないマギーと静かに見守っているフランキー


その帰り道で、二人でレモンパイのおいしいお店に入ったとき

一瞬だけれど、いろんなしがらみから開放されたような

幸せそうな二人の笑顔がラストでフラッシュバックして

とてもつらかった・・・



「モ・クシュラ」


彼女のリングネームのように歓声とともに叫ばれる言葉

その意味は、タイトルマッチに勝ったら教えるというフランキー

マギーがその意味を知ったとき

それは、彼女は自分の人生に勝ったと認めてもらえた時なのかも・・


そして、その意味を聞いたときのマギーの幸せそうな顔・・(涙)



ただ、いい作品とか、良かったとか・・・

そういう感想を書くには重いというか、大きい作品ですね


マギーという女性の人生を淡々と描きながら

人生の厳しさや、理不尽さ、家族というもの

人の優しさ、支えあう大切さ・・・そんなものが描かれていて

すごいですねイーストウッド・・・って感じでした。


ハリー・キャラハンだったのになぁ~




追記(7月31日)----------


昨日は、鑑賞した直後でかけなかったんだけれど

後になってジワリと来たもの・・・


ボクシング・・リングの上で戦うのは自分一人

チーム・・・・・けれども自分一人で強くなっているのではない


フランキーやマギーやスクラップが家族のように見えたのは

そういうことだったんだ・・・・と改めて感じました


スクラップにとってのデンジャーもそういう存在だったのかも・・・


う~ん、やっぱりスゴイですね