誉田哲也 背中の蜘蛛(双葉社・文庫) | 勝手に映画紹介!?eigasukiの読書忘備録用ブログ

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背中の蜘蛛 (双葉文庫) [ 誉田哲也 ]

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ブックオフの古本220円で購入…2022弁10月発行、誉田哲也の「背中の蜘蛛」を読了。2019年10月に単行本で発刊された同名タイトルの文庫化。全部で三章構成の物語…一章では池袋で起きた刺殺事件の捜査本部で、ショカツの刑事課長が捜査一課長からの特命捜査を命じられるも、なんとそれがホンボシ逮捕に繋がるとても重要な捜査だったという様子が描かれる。二章では…また別の署の別の刑事たちが、本人たちも巻き込まれた爆殺傷事件の捜査を担当することになるも、不可解なタレコミによって捜査が一気に進む。どちらも現場の刑事たちが、“解決方法に疑問を感じる”ところで終わる。それが文庫で560ページちょっとあるうちの、160ページを割いて描かれる。残りの400ページが、メインとなる第三章。実は、一章と二章で描かれた事件の裏では、警視庁の新設部署(実際にはない架空のもの)が、かなりグレーな手法のハイテクを駆使して、事件の証拠を掴み、真相に迫っていた、それを現場の下っ端刑事たちに悟られないように、情報をリークして、事件の解決に導いていたことがわかる。そして3章ではその新設部署の捜査官たちが、新たな事件に挑むんだけれども…一章、二章で出てきた刑事たちに秘匿しなければいけない新設部署の存在を感づかれてしまい…。一方、そういった物語が進むのと並行し…ニートらしき男性が、貧乏な若いチンピラと、その実姉と出会い、交流を深める様子が描かれる。案の定…この3人が"事件”に関わっていき、刑事たちの物語と交わるわけなんだけど…いったいニートらしき男の正体は何者なのか?刑事たちが追う事件とどういう関りを持つのか?クライマックス近くで若いチンピラと実姉に訪れる”悲劇”が想像以上にエグイ…誉田哲也、すげーこと考えるな。2人と交流を深めた男が逆上するのも納得だ。


誉田哲也 背中の蜘蛛(双葉社・文庫)