マーク・ストレンジ ボディブロー(早川書房・文庫) | 勝手に映画紹介!?eigasukiの読書忘備録用ブログ

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何年か前に強制退会トラブルの時に、予備で登録したID。本家ブログの更新を再開しています⇒http://ameblo.jp/eigasuki/ ここでは読んだ本の忘備録を書くつもりです。書籍購入はブックオフ中心なので、新作は少ないかも?


積読本の整理をして発掘、ブックオフの値札がまだ108円(消費税8%)だった時のもの…2010年12月発行、マーク・ストレンジの「ボディブロー」を読了。発刊当時、著者のデビュー2作目、本邦初翻訳との情報が巻末の訳者あとがきに掲載されていたが、調べても…その後、この著者の作品が日本で翻訳された形跡がない、これ1冊きりしか出ていないのかな?所持している文庫は、奥付を見る限り…2011年2月の第2刷、増刷がかかっているので、まったく需要がなかったってわけではないんだろうけど、あまり売れなかった、評判にならなかったのかもしれませんね。元プロボクサーで、ホテルのセキュリティ担当が主人公のハードボイルド…自分がかつて銃撃から救った縁で、ホテルオーナーに正式に雇われた主人公。その銃撃事件以降、オーナーは自身のホテルのペントハウスに住み、ほとんど外に出なくなっていたのだが、久しぶりに受賞パーティーへ出席するために外出、その夜に色々と事件は起きる。主人公はちょっとした異変にも注意を向けてピリピリ、ようやくオーナーの住処に戻ってきたと思ったら、そこでオーナーの世話をしていたメイドが死体となって発見される。まだ、現場に居残っていた犯人と思われる人物を主人公が追いかけるが、取り逃がしてしまう。その際に、近くではまた別の死体も発見される!いったいどうなっている。2つの事件に関連はあるのか?やがて殺されたメイドはオーナー(独身)の愛人であったことも判明、オーナーから直々に犯人探しを依頼され、主人公は奔走。今まで目を背けてきた、オーナーの過去や複雑な家族関係、女関係なんかとも対峙する羽目になる。最初、てっきりアメリカが舞台の作品だと思っていたら、カナダのバンクーバーが舞台だった。色々と回り道しながら、主人公が心身ともにボロボロになって、ようやく真実が見えてくる…みたいなところは、ハードボイルドらしく楽しめるし、個性豊かな脇役との会話なんかもオシャレな感じはする。ただ、メイン事件の真相自体は思ったほどの驚きはなかったか?過去の銃撃事件の真相なんかも、どさくさにまぎれて判明…全体的に読んでる間はつまらなくはなかったが、そこまで印象強くは残らないかな?


マーク・ストレンジ ボディブロー(早川書房・文庫)