捜査一課殺人班イルマ オーバードライヴ (祥伝社文庫) [ 結城充考 ] |
ブックオフの古本110円で入手してあった、2019年6月発行、結城充考の「捜査一課殺人班イルマ オーバードライヴ」を読了…過去にハードカバーで読んでいた「狼のようなイルマ」と「捜査一課殺人班イルマ ファイアスターター」の続きなんだけれども、実は本書シリーズ4作目の前に、シリーズ3作目「捜査一課殺人班イルマ エクスプロード」という作品があり、実は未読。シリーズは発刊順にちゃんと読みたい派なんだけど、歯抜けのまま続きを読んでしまった。ついでに1~2作目を読んだのは、かなり前なので…基本設定以外忘れてる部分も多々あり。それでも、1作目に登場した、一匹狼的女主人公イルマの宿敵である、毒物を操る暗殺者、通称”蜘蛛”が刑務所を脱走して、再び事件を仕掛けてくるというメインストーリーは充分に楽しめたかな?すっかり"蜘蛛”の策略にハマり、進行中の連続殺人事件の容疑者にされてしまった主人公イルマ。さらには、毒物まで体内に注射されてしまい…制限時間内に”蜘蛛が求める成果”を出さなければならないというデッドリミット展開。事件の絵図を描いたのが”蜘蛛”であるというのは解って読み進めていくことになるが…犯行動機だったり、今まで謎に包まれていた"蜘蛛の正体”にも迫る展開、イルマを逆恨みする管理官の暴走などがあるので、充分に面白く読める。あのクソ管理官が…どこかでまた失脚しないかなとか、そういう期待が膨らむよね(笑)本筋に入る前、本作のキーマンの1人となる、ショカツ(訳あって本部から島流しされてる)の警部補と、イルマの出会いを描く…違法賭博のガサ入れエピソードなんかも、ひとつの短編を読んでるみたいに、完成度が高く面白かったな。未読の3作目も、遡って読んでみたいと思う。