菅原和也 あなたは嘘を見抜けない(講談社・文庫) | 勝手に映画紹介!?eigasukiの読書忘備録用ブログ

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あなたは嘘を見抜けない (講談社タイガ) [ 菅原 和也 ]
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ブックオフの古本で入手…2017年7月発行、菅原和也の「あなたは嘘を見抜けない」を読了…最近はご無沙汰だったけど、一時期は意識して読んだ作家さん。発刊順ではなかったが、デビュー作の「さあ、地獄へ堕ちよう」のほか、「CUT」「ブラッド・アンド・チョコレート」なんて作品を今までに読んだことがある。本作は“講談社タイガ”のレーベルで出ているミステリ…発刊は約5年前だけど、ブックオフの値札が110円なので、入手したのはここ数年だと思う。主人公の青年の恋人が1年前に死んだらしい…絶望して、仕事も辞めてしまったんだけど、ひょんなことから“孤島で事故に遭った”という彼女の死に何か裏があるのではないか?同行者が事情を知っているのではないか、いやむしろ同行者の中に真犯人がいるのではないかと考え、真相究明と復讐を始める。一方、対を成す形で交互に物語が進行…もう一つのパートでは主人公の死んだ恋人と“同じ名前”の女性が参加する孤島廃墟巡りで事件が起き、“彼女”が率先して事件の真相を調べ始める。物語の鍵は、主人公パートに出てくる“死んだ恋人・美紀”と…無人島パートに出てくる“探偵役のミキ”が果たして同一人物なのか?って点だよね。これ見よがしに無人島パートの登場人物たちは、ネットを介した知り合いであり、お互いをハンドルネームで呼び合って“本名を知らない”という…。もともとこの作者の作風だったり、文章は好きな方だったんだけど…ミステリとしての仕掛けはいたって平凡。それこそミステリ慣れしている読者なら、予想通りな結末になるんじゃないかな?むしろオチよりも…主人公の病んでる感じの描写の方が、この著者らしいブラックさが味わえて面白く読めたかな?死んじゃってるのに、愛してやまない恋人の“素顔”が明かされていくなど…あまり後味がよろしくない結末ではあったけど(特に主人公パート)。


菅原和也 あなたは嘘を見抜けない(講談社・文庫)