先日『ゲーム・シェイカーズ』(11)「燃えるクリスマス」を観ていると次のような文が出てきた...ように思えた。何度聞いてもこれにしか聞こえなかった。
(1)The terrible music, it's me sing.
これはすごいレアな文出てきたのではと。
(2)I sing the terrible music.
元の文が(2)で、そこに話題化構文(topicalization)と分裂文(cleft sentence)の2つの操作が行われているのか?
singの後ろからthe terrible musicが左方移動しての話題化。
さらにit's~(that)・・・で分裂文。
しかし問題点も。まず分裂文で主語がIではなくmeになっている。it'sの後に続く場合はIのままの方が一般的なはず。でもまあありなのかな。スル~
次にsingの時制が現在になっている。音楽が今流れているので理想はプラス進行相か。でもまあ現在は現在を中心にその周辺もまるっと含むし、いいのかなと。スル~
次に分裂文のthatがない。meはthat以下の主語にあたるのでこの場合は関係代名詞と同じように省略できないはず。何か特別な条件が加わっているために省略可能になっているのか。
関連ありそうなネット記事でこういうのがありました。
「Who was it
nonstandard、informalということか。一応ここもスル~
あとは話題化と分裂文のどちらの操作が先なのか。先に分裂文の操作するとme以下でwh島ができてその中から話題化の操作でthe terrible musicを抜き出すとアウトになる。そうすると話題化→分裂文の順番なのか。
そのようなことまでいろいろと考えをめぐらせていたのですが、何だか根本的に間違っている気がしていて...。
そうしているうちにmeは口語でmyのように使うことをふっと思い出して。
そうするとsingは聞き間違いで、本当は動名詞singingで、meは意味上の主語でmy singingと同じように使っているのか。
(3)The terrible music, it's me(my) singing.
このように考えると、the terrible music=it。だから次のように置き換えれる。
(4)The terrible music is me(my) singing.
んーーなんだか違うような。わざわざ動名詞にしなくても歌声ならmy singing voice、オリジナルの曲ならmy songにすればもっとすっきりするし。
そんなことを考えつつ改めてit's me singing.を見ていると電話でのThis is ○○ speaking.と同じ構造なんだと気付く。
ここでit's me singing.をネットで検索してみる。すると動画投稿サイトで多く使われていることがわかる。
『曲のタイトル』
があり、その後で
“It's me singing.”
「歌っているの私です。」
という感じですかね。なるほど、このような特定の場面で決まり文句のように使われることが多いんですね。そうすると『ゲーム・シェイカーズ』の内容とターゲットとなる視聴年齢から考えるとこれですかね。
しかし聞き取るの難しいね、英語話者の発音。
singの発音を無理矢理カタカナ表記すると鼻から抜ける感じで「スィン」。でsingingは「スィンイン」。実際発音されると「イン」の繰り返しのところが口の動きが小さいので、速く、弱く発音され、真ん中の「ン」が無くなり、「スイイン」と鼻から抜ける感じで発音してるのかと。聞き慣れていないとほぼsingと同じに聞こえるのかも。
私はこのように考えてみましたが、いかがでしょうか。singだと思い込んだままハードディスクから番組サクっと消してしまったのでもう確認できません。ぜひ調べてみてください。