『わが母の記』の樹木希林はスゴイ!スーパーナチュラルな演技必見!25日からイーラで上映! | 映画時光 eigajikou

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世界の色々な国の映画を観るのがライフワーク。
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浜松シネマイーラの会報にイラスト&コラム連載中。
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『わが母の記』シネマイーラ
8月25日(土)~9月7日(金)
10:00~12:00
上映です

スクリーンで観られる最後のチャンス

お見逃しなく



主演の役所広司と樹木希林






原作は井上靖の「わが母の記~花の下・月の光・雪の面」
監督は沼津出身の原田眞人監督。井上靖も静岡県ゆかりの文化人。
この映画の舞台になる故郷、伊豆・湯ヶ島だけでなく、
短期間ですが、旧制時代の浜松北高にも在籍しました。
出演者は他に、宮﨑あおい、南果歩、キムラ緑子、ミムラ、菊池亜希子、三浦貴大、三國連太郎など

この作品のみどころは、なんといっても、
樹木希林の演技
だんだんぼけていく母親を超リアルに演じています。
役作りはしていないという、スーパーナチュラルな演技なのです。
今年のキネ旬主演女優賞などの賞は、この作品の彼女ではないかと思います。
アカデミー賞主演女優賞だって取れるくらい質が高い

彼女の演技観るだけに、お金払ってもまったく惜しくありません。
なので、まだ観てない方は必見です

メソッド演技ではできない、作り込んでもできない、
誰にもまねできない彼女の方法論が、きっとあるのだけど、
そんなことすら感じさせない全身女優演技です


『別離』(アスガー・ファルハディ監督、7月にイーラで上映のイラン映画)の
アルツハイマーのおじいちゃんも超リアルで、
これ、演技だよね!?ほんものじゃないよね!?
なんでこんなにリアルなの
 と、驚きました
この二人に今年のすご過ぎるリアルな老人演技大賞をあげたいです。



(『別離』より。シミンを自分勝手な女だと思われた方もいるかもですが、おじいさんの言動から彼女をすごく頼りにしていたことがわかります。)


あと、
樹木希林の認知症が進んでいく過程での家族の様子もすごくリアルです。
きれいごとで済まさない葛藤が、描かれています。

他に、母に捨てられたと思っている主人公の心情の変遷や、
伊豆や軽井沢、富士山など美しい風景も見どころ。
それに宮﨑あおいちゃんのセーラー服姿。
本人も恥ずかしかったと言ってたけど、中学時代から本人がやってます。


予告しか見てないけど、『僕らがいた』の吉高由里子ちゃんのセーラー服姿は、
コスプレ感ぷんぷんでエロくない?と思いましたが、
彼女より年上のあおいちゃんの方が似合ってました。
(こういう方がかえってそそられるとかそういう趣味のことは、分かりましぇん


余談ですがこの映画の
樹木希林の演技を観ていて思い出したことがあります。
6年前の映画のことなので、正確な記憶ではありませんが、
『ムーンライト・マイル』(ブラッド・シルバーリング監督 ジェイク・ギレンホール、
ダスティン・ホフマン
、スーザン・サランドン)の、ジェイク・ギレンホールへのインタビューで、
ダスティン・ホフマンの脚本は、書き込みで真っ黒。スーザン・サランドンのは何も書き込みがない。
でも、彼女が窓辺で外を見ているシーン、彼女の目が娘を失った悲しみのすべてを物語るのだけど、
セリフのないそのシーンの彼女の眼差しがすばらしく、とても難しいはずなのに1回でOKで感動した。
という内容のことを彼が言ってて、さすがに大先輩のオスカー俳優二人の優劣をつけるような
発言にはしてませんでしたが、読んでる方は、やっぱ(メソッド演技の)ダスティン・ホフマンは、
なにやってもダスティン・ホフマンだけど、
メソッドしない
スーザン・サランドンのほうが格上ってことかなー。
と読めちゃうんです。
実際そのシーンはすごく印象的で、映画の内容かなり忘れてるのに、そのシーンはよく覚えてます。
役作りなんてしてない。とさらっと言う
 
樹木希林 の金字塔になること間違いなしの、
感動的な演技を観ながら、ジェイク・ギレンホールの発言をふと思い出したのでした。

『ムーンライト・マイル』のスーザン・サランドンとジェイク・ギレンホール(かわいい)です。

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