世界経済見通し…今後10年…そしてその後へ… | ショーエイのアタックまんがーワン

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タッグチームLiberteenの漫画キャラクター・ショーエイが届ける、笑えるブログ・ショーエイの小言です。宜しくお願いします。

どうも…ショーエイです。
グローバリズムを理解する上で、
彼を知り、己を知らばという感じで世界経済の見通しを記します。
見通しと言うよりも、現実的にどの国がどうゆう強みを持っているか、
そして逆に持っていないかをお伝えします。
 
因みにこの内容は恐らくニュースでは見られない部分が多く含まれ、
実際に現地の状態や市場に出回る製品の国としてのブランド力、
そこに含まれるマーケティングの状態を逆算して見通したモノです。
 
ニュースでは企業の売り上げや業績でしか報道されません。
ただ、見通しを見るうえでは
企業の宣伝力や販売店での配置、
そして製品製品の実際の魅力を見極めながら
判断していく方が実際は見やすいと言えます。
いわばどの国、どの企業がどういう「仕掛け」に動いたのか、
全く結果が出る前の段階の話に成るからです。
 
こうした実績は、実は2006年にニューヨークを訪れた際に、
大きく感じた話で、
先ず、当時ニューヨークで目にした携帯電話はLGかSAMSONであった事、
そしてBESTBUYSという良く利用する家電量販店の並びから、
日本製品が端に持っていかれていた事。
更に同時期には
有名どころのサッカーのユニフォームにある胸ロゴが、
韓国企業が占め始めた事など…
この時点で「日本製やばくない?」と見て取れたほどです。
 
日本ではまだ危機感を感じた報道は
されていなかった時期だったのですが、
既に気づいたときには手遅れ状態で、
その後1、2年で韓国企業に対する危機感が
ようやく報じられたほどです。
 
【己を知れ】
先ず、日本の「かつて」と言っておきますが、
当時の強みだった点を見極めて、今の状態を考えます。
 
日本人が今でも誇りに思っている
「Made in JAPAN」
確かにビジネス基本中の基本として言われる言葉は、
「他と同じことをするのではなく、他にない所で自身の売りを見出す」
で、当時故障が当たり前の欧米製品だった市場に、
「Made in JAPAN」は故障しにくい、故障への補償など、
消費者に安心感を与える切り口で、
その地位を確立したわけです。
当時は欧米が追われる側、日本は追う側で有った事もあり、
更には「技術革新」という点で
より快適な製品
(音響のサラウンド効果や、車のエンジン音の消音、薄型テレビやカーナビ、そして携帯電話)
へと躍進していった訳です。
しかし、2000年序盤に入ると日本は追う側から追われる側に変化していきます。
米国は1990年代に追われる側から追う側へ意識改革を行いました。
なぜ日本製が良く、米国製が良くないのか…
ハッキリと「負け」と言うより「負」の部分を認めて、
日本製の利点を学び始めたのです。
これはスポーツに対する感じと同じで、
サッカーを例に言うなれば、
格下の相手に3対0で前半を負け越した状態で、
勝負を捨てるか、それとも3点差を詰める方向で対策を取るか、
そういう違いが表れる場面と言えます。
そういう意味で米国は勝負を捨てずに、差を詰める方へ向かったと言えます。
 
〈製品の技術差は時代と共に埋まる〉
日本製が何故壊れにくいのか…
結局、製品の素材であり精度の高い技術面を盗めば、
同じレベルにはたどり着けるという訳です。
米国は日本の下請け工場と提携し、
米国製に日本のパーツを盛り込むことから切り返しを図ります。
そして次に考えたのは「追う側の切り口」
日本人が精密作業を手作業に頼る部分を、
逆に機械化してしまおうという発想です。
これは日本も米国の動きに気付いて、
同じ対策を考えたのですが、
それ故に大方の精密作業は機械に奪われてしまい、
逆にその精密技術が世界にばら撒かれたという状態を引き起こします。
この時点で、実は日本も機械化に成功したポイントを踏まえて
4対2という試合展開だったと言えます。
後半残り15分…これが2005年ころの段階と考えます。
日本人は追われる側で有りながら、
残り15分で4対2ならばこの勝負勝てると、
試合を見て応援する人も考えてしまう状態です。
実際に思い返せば、当時の日本の雰囲気も危機感は薄く、
「Made in JAPAN」というチームを信じ切っていたと言えます。
 
しかし、精巧な技術が世界に拡散した時点で、
「安心快適」そして「壊れにくい」というブランドのアドヴァンテージは、
米国製でも欧州製でも、また韓国製でも変わらない状態に成ってしまったのです。
それでもまだ「製品に対する信用力」というブランドが活きて、
4対3の状態に…これが2006年位…
さて、この間にアメリカは何をしたのか…
ある意味サッカーの戦術で盲点に成りがちな、
サイドバックのオーバーラップといった切り口です。
それがAI産業(IT産業とは異なり、CPUなどの技術)の躍進です。
精巧な技術を機械化する上では、AIは最も大きなポイントを占めます。
右サイドバックにマイクロソフト、
そして左サイドバックにアップル。
こう表現すれば、解りやすいと思いますが、
それらの上りを見守るセンターバックにインテルが居る点にお気づきでしょうか…
日本にも富士通、NECというサイドバックが居た訳ですが、
後半ギリギリのところでその勢いが歴然としてきます。
精密機械の時代からAIの時代へと変貌してくる時期で、
まだ、車や家電といったモノは重宝される時代にある。
車や家電が生き続ける限り試合は終わらない訳ですが、
それらも徐々にAI投入が当然のモノと成ってきた訳です。
携帯電話の規格で日本の携帯をガラパコス化したのも、
ある意味米国の日本落としの戦略だったと思われます。
そして韓国製を暫く躍進させた状態で、
アップルがIPhoneというスマートフォンを発表。
この時点で実は4対5で逆転された訳です。
4対4に成る時は、マイクロソフトが富士通、NECの市場を圧迫して、
PC(パーソナルコンピューター)部門で
日本製以外のブランドをその市場に押し込んでいる訳です。
HP、DELLというアメリカブランドをはじめ(IBMは影が薄い)、
2008年の北京オリンピックを境にLenovoなどの中国製品が、
その地位を占めた訳です。
それに伴って、GEなどの古株に代わって登場したのが、
Amazon、GoogleといったIT系のミッドフィールダー。
4対5の逆転から、一気に4対7位まで押し込まれた感じです。
サッカーの試合とは異なり、同時進行で他国との試合も行う合間に、
Sony、Panasonicなどの主力は、
LG、Samson相手に疲弊した感じになり、
唯一、ツートップとしてTOYOTA、HONDAが踏ん張っている。
それもTESLERなどの電気自動車部門で少し抑え込まれ気味で、
欧州組の助っ人、メルセデスやフォルクスワーゲンといった選手を投入して、
得点をさせてもらえない状態に有るとも言えます。
NISSANはフランスに買収されて足ふみ状態の八百長選手な感じかな?
 
サッカーで考えると選手交代の枠を無視して、助っ人をバンバン投入し、
他の試合も同時進行なんて話で、滅茶苦茶反則な感じだけど…
まあ、実際経済や戦争とはそういう場所なので、
そういう中で、残り5分間際で知らない内に4、5点取られて
それを幻だと思い込んで信じようとしないのが今の日本なのかも知れません。
 
〈負け越し始めると守備的にシフトしてしまう心理が今の日本です。〉
攻めが世界戦略であり、守備が内国戦略。
経済でもこういう見方はされます。
いわば世界需要は圧倒されても、国内需要は死守する
保護主義理論に成る訳です。
トランプが保護主義と言いますが、
そもそも日本は代々保護主義で、自民党はその典型とも言えます。
マスコミもネットでもこの守勢な状態が大きく見られ、
日本人にだけは日本製品を愛してもらおうと言う
過剰な情報が飛び交ている。
これは太平洋戦争の敗戦間際と似た症状と同じで、
敗戦濃厚なのに、日本の士気を奮い立たせる意味で、
ネガティヴな情報は隠し、
嘘と言うより過剰に小さな戦果をアピールするモノと同じです。
 
サッカーの日本代表を応援する中継を見ても解る話ですが、
負けている、戦力不足であるにも関わらず、
中継中のコメントでは、
一生懸命に勝てる雰囲気をアピールし続ける感じにも見えます。
無論、サッカーの視聴率を維持する意味で、
日本人にとって出来るだけ心地よく期待感を持たせ
選手たちの奮闘と共に応援する側も奮闘する
そういう場を提供しているという意味では、
ある意味、悪い事とは思いません。
いわば選手がその差を認識していれば良いだけの話で、
応援する側は彼らを信じてサポートしてあげればいい
という意味で成立するからです。
 
しかし、ニュースと言う場に於いては、
日本人全体が関わる話です。
小さな将来が、大きな将来を齎す。
市場に於いては国民一人一人が選手です。
その選手たちがその戦力差を認識せずに、
ただ戦わされるという状態は、
負け癖のついた選手を育てるのと一緒です。
そして日本人の愛国心を信じていない故に、
太平洋戦争の様な誤魔化し報道で、
混乱を回避しようと試みるのです。
 
危機感を煽るというのは逆に日本人を信じるから出来るのです。
危機に直面した時に、奮闘しようと立ち上がる。
危機を把握して冷静に打開するための議論を活性化させる。
まあ、的外れな北朝鮮危機で煽って、日本人が奮い立つのでも解りますが、
そもそもその的外れな危機よりも、
「Made in JAPAN」の直面している危機を認識させないと、
若い世代も間違った方向に意識が向いてしまう。
いわば経済では負けても軍事で圧倒すれば他国は言う事を聞くと言うような、
トランピーな発想が浸透して、
結局最初に話したビジネスの基礎
「他と同じことをするのではなく、他にない所で自身の売りを見出す」
とは逆行して、
他(トランピー・アメリカ)と同じ事をして、
日本の売りとなる部分を見出さずに
埋没していく状態を進めていく感じに成るだけです。
 
1980年代のバブル期~1990代に掛けて、
日本はアメリカを買いました。
買われるアメリカはJAPANマネーに媚び、
その恩恵にあやかって経済を維持しました。
しかし、日本はアメリカの市場を日本化することは出来ず、
アメリカは多くの分野でその地位を保った。
映画界でも、日本産がアメリカに出回ることは無く、
音楽界でも日本の楽曲がビルボードを席巻する事は無かった。
アニメにしてもディズニーの牙城を崩すことは無く、
一部のマニアに受けていただけで満足。
ドラゴンボールやポケモンは成功したにも関わらず、
それを幸運の様に扱い、
マーケットの構築に結びつける発想が無かった。
NINTENDOもポケモンGOで再度席巻したが、
一過性のブームに終わる感じです。
ポケモンGOの人気と、NINTENDOSwitchを上手く結びつける
マーケット戦略が無い点も残念です。
一方のAppleは、Iphone、IPad、I-Macなどの繋がりを
マーケット戦略としてアピールしており、
I-Phoneブームを少なくとも活用する感じで進めてます。
 
ゲーム業界は圧倒できた分野でも、
日本の古いマーケットに拘り続けて、
オープンワールドという分野を軽視した事で、
結局、発想の面でアメリカの新興企業に席巻された。
※アメリカのゲーム業界が見出した、
「他と同じことをするのではなく、他にない所で自身の売りを見出す」
という部分で、日本は足元を掬われた。
それ以外にもADDONというユーザー作成のツール導入と言う部分で、
アメリカは消費者が楽しめるコミュニティー形成でゲームを進化させた訳で、
日本人はADDONを不正ツールやチートという点で嫌った事から、
消費者の意識差を考えず、結局アメリカ市場を新興企業に取られたのも事実です。
 
現在、日本は当時のアメリカ同様に、
チャイナマネーによる日本買いが進んでいます。
まあ、チャイナマネーに媚びるのは、
当時のアメリカ同様で仕方のない事ですが、
チャイナマネーはアメリカ式同様に市場のチャイナ化を狙ってきます。
日本の場合、アメリカと違ってテレビCMの影響力は強い。

 

米国に限らず欧州もそうですが、

店頭で有り、スポーツイベントなどでブランド名に興味を惹かせて、

その好奇心を煽って商品の評判へと結びつけます。

APPLEにしてもCMよりも経済ニュースや雑誌による発表で

商品をアピールする点で、

大きな違いが有ると言えます。

 
一方で日本の場合、テレビCMの影響が強いわけです。
興味を惹く意味では似ていますが、
ニュースや雑誌の記事として興味を惹かせるよりも、
テレビスポンサーとして金を出せば簡単に出来てしまうという点で、
大きな違いが生じます。
製品上の大きなアピールポイントが無くても、
テレビでブランド化してしまえば商品の信用は簡単に高まる。
まあ、難しいのはCM作りの部分で、
如何に面白いCMを作れるかが日本でのキモです。
 
しかし、テレビ局もビジネスなので金の力には靡きやすい。
ある意味、番組の企画自体もその金で買えるのが日本です。
「一人の下 the outcast」
という中国製の作品がTokyo MXに登場しました。
あまり違和感を感じない作風で、
日本産と言われても良いような感じです。


WIKIで見る限り、第一期と第二期で

既に日本から中国に製作が移っています。

アニメは映画と異なり、

吹き返してしまえばどこの国で製作されたかは関係ありません。

アメリカの作風は、絵の表現で何気に見分けがつきますが、

中国製や韓国製は日本の作風に影響を受けているため、

ほぼ違和感が無くなります。

中国は先ずアニメという切り口で日本買いの効果を示すのではと思います。

そして、次はゲームという分野に進出してくる…

これは現状の韓国を凌駕する意味で、日本を先行ターゲットに据えると思われます。

 

アメリカは3億5千万人という市場規模が、日本の3倍であり、

マーケットの情報的な影響力でも、アメリカが強い状態に有りました。

いわばアメリカで流行したモノは日本も興味を惹くものであり、

日本で流行したモノは逆にアメリカが興味を惹くものとは成らない。

ただ、1/3の日本をターゲットにした場合、その宣伝力は利用できたが、

日本がアメリカの情報発信力を握れなかったため、

アメリカの文化を日本に浸透させる手助けしか出来なかった。

これはアメリカはその部分を死守できたことに有ると言えます。

 

所が、中国の日本買いの場合、中国のマーケットが大きくある為、

日本での流行は中国のマーケットにも大きく寄与する。

それによって「Made in China」を中国国内で浸透させる狙いに結びつける訳です。

現状、中国が日本に憧れる文化的な影響力は大きく有ります。

中国人の頭の片隅にはアメリカ、欧州、日本というブランドが

中国製よりも魅力的な状態であるわけです。

これを中国の大きな市場で「Made in China」へと

意識転換することが第一の目標と成るため、

日本で評価されたチャイナ・ブランドという肩書を、

日本買いで手にしようと狡猾に考えていると言えます。

 

そして中国の大きな市場で、「Made in China」が確立したら、

今度は中国自体の大きな市場が魅力的な市場として

アピールできる場に成ると言えるのです。

この大きな市場を目指し、東南アジア、南アジアを中心に広げていけば、

中国の影響力は経済的な意味で形成されるという算段にも成ります。

 

日本人はこういう計算が出来ない故に、

中国のやることをボケーっと見守っているだけなのではと

危機感を以て欲しいと思います。

 
今、中国の市場に日本の影響力を持たせることは重要です。
まだ、使える「Made in JAPAN」をどう活かすか、
考えどころと言える場面で、
日本人の革新的な発想へもっと投資すべきです。
逆転されれば、「Made in JAPAN」の必要性は消失し、
東にはアメリカに媚びて、西には中国に媚びる。
軍事面でなく経済面でそういう状況に直面するだけです。
 
《今回はココまで、次回はアメリカの実情と展望です。》