北朝鮮の非核化 | ショーエイのアタックまんがーワン

ショーエイのアタックまんがーワン

タッグチームLiberteenの漫画キャラクター・ショーエイが届ける、笑えるブログ・ショーエイの小言です。宜しくお願いします。

どうも…ショーエイです。
北朝鮮の態度の変化に多くの人は驚いている事でしょうが、
まあ、このブログでは以前から話しているように、
妥当な流れと言っておきます。
 
そのポイントの一つは、金正恩の経歴です。
彼はスイスのベルンに留学していたとあり、
自由経済社会に関しては無知では無い点が言えます。
そして文化や国力差を恐らく痛感している点は察しが付きます。
 
ここからは単なる心情的な可能性の話で、
実際のところは今後の動向で見極めるしかありません。
 
【北朝鮮で改革を行うのに強硬なスタートを切る必要性があった可能性】
彼は自由経済の必要性は気づいていたモノの、
祖父、父親から受け継ぐ組織は、旧体制に依存した考えが強かった。
故に、緩い形で改革を推し進めようとすれば、
若さ故に旧体制支持者に押しつぶされる可能性も有りました。
それ故に地盤を固めるため父親の路線を引き継ぐ形を取り、
恐怖支配によって足元の地盤を固める方法に出た可能性も考えられます。
更に強い指導者であることをアピールする為に、
父親の成し得なかった核開発と大陸弾道弾の開発を成功に導く必要性もあった。
 
こうして地盤を固めて北朝鮮で絶対的な指導者としての地位を固めた彼は、
今度は中国を規範とした経済政策こそ、
真の指導者として有るべき方向と気づいても可笑しくは無い話です。
その理由が、スイスに留学していたという事で
そういう影響を受けていた点は否めないと言えます。
 
無論、ミイラ取りがミイラに成る可能性も有ります。
ある種、権力を握った際に、お山の大将で満足してしまう場合も有ります。
更には旧体制に根付いた西側への不信感。
人間の心理は不思議なもので、
心に決めていた場合でも、そういう事実に直面すると
逆の話を疑わざるを得ないという感傷に遭遇します。
 
経済制裁に斬首作戦といった話は、
旧体制の言い分のツボを突いた話に聞こえたとも思えます。
ただ、彼がそれで旧体制に流れてしまう人物で有ったなら、
それはそれで仕方のない話で、そのまま潰しに行くことも有ったと思います。
逆に、そういう圧力に対して危機感を抱き、
本来、もしくは心の奥底に秘めていた理想に活路を見出したのなら、
それはそれでいい方向に進んだと言えます。
逆に圧力が無かった場合、
彼はそのままなめ切って、お山の大将を続ける方向に進んだとも考えられます。
 
まあ、上記の話は過大評価した意味で書き記した感じですが、
彼が経済制裁の中に活路を見出し、
中国を規範とした経済政策に興味を示した点は
一致するポイントと考えても良いかもしれません。
 
ある意味、彼を信用していない人は
こう考えてみるべきで…
北朝鮮で彼の祖父や父親の存在を超える英雄になるには、
北朝鮮の経済を躍進させることしかない。
現状のままの疲弊した国力では、
彼はその国の歴史に残る存在には成り得ないし、
場合によっては彼が最後の愚王となる事もある。
スイスの様な国に留学し、その自由を堪能したのなら、
その発想に行きつくことも不思議では無いと言えます。
 
ただ、問題点はアメリカの騙し討ち…
イランとの核合意を破棄する等もっての他で、
IAEAが特に不振な状況に無いという点で報告を受けているのなら、
その合意は絶対に尊重されなければ成りません。
これを一方的に破棄することは、
その他の国に対しても信用を損ねる話に成るわけで、
特に北朝鮮の非核化を現実化させるうえでは、
大事なポイントとも言えます。
いわば如何なる合意でも簡単に破棄してしまう状態は、
弱体化したときに騙し討ちをするぞと聞こえるようなモノです。
 
さて…ゲームなのか本気なのか…
トランプの決断次第かも知れません。
 
実はもし北朝鮮が本気ならば、
イランとの核合意維持はある意味、
条件として提示してきても面白いと思うのです。
それは、イランとの合意尊重を訴える事は、
その破棄に反対を唱えるEUに対して
北朝鮮の印象を良くするツールにも成り、
更にはイランに外交上の恩を売る事も叶います。
そして北朝鮮が非核化を実現する上で、
アメリカがその合意をどれだけ尊重するのかという点でも、
見極められるポイントに成るはずです。
現状、この条件がテーブルに上がっていないという事は、
まだ本気と言うよりも、寧ろゲームに近い話である点は言えます。
 
ゲームとは?
金正日の時のマフィア・ゲームでは有りません。
現状、北朝鮮は中国とロシアに対しての信用を大事に考えてます。
その中で、韓国に歩み寄る姿勢などは
半分ゲームという駆け引きのパフォーマンスと考えるべきです。
 
では、このゲームのポイントはと言うと、
トランプがイランとの核合意破棄を打ち出す事です。
これによって北朝鮮は歩み寄りの努力の姿勢を十分に見せて、
非核化の実現性まで言及したにも関わらず、
米国がそういう合意を常に尊重していない状況が見られたため、
核保有は安全保障の一環として捨てられない選択肢だと
主張できるわけです。
 
日本やアメリカ人からすれば「騙した」と感じるでしょうが、
そもそも今の北朝鮮が頼りとしている相手は、
中国とロシアであるのです。
米国の失態は、逆に現状の関係性で考えれば
中国とロシアにとっては面白い話で、
その上で非核化の実現性が失敗すれば、
イランの核合意を破棄したアメリカの横暴の責任として、
主張し続ける事も叶います。
 
いわば、このゲームでは、
日本人やアメリカ人が金正恩に騙されたと感じた時点で、
負けと成るのです。
もしこのシナリオが実現したならば、
トランプはその愚かな選択によって、
ある種大統領の能力を完全に疑われる状態に成ると思います。
 
正直、イランの核合意維持は、
北朝鮮が非核化を進めるうえでは最も大きなポイントなのに、
その件に関して何も触れようとしていない現状が不思議です。
 
本来ならばその合意は維持されなければ、
非核化の話は進まないと主張してもいい話な位です。
 
それをあえて触れないで、
非核化準備してますというパフォーマンスに向かっているのは、
その合意破棄を理由に、アメリカを批難し、
自国の核保有の正当性を強調しようとする狙いとも言えます。
 
無論、このゲームに北朝鮮の負けは無い…
ある意味、これを拗らせて戦争に成って
国が潰れるという事に成らない限り。
仮にトランプがイランとの核合意を維持したとしても、
それはそれで今の行動がパフォーマンスで無く、
本気ですとすれば言い訳で、
その上で経済政策へ安心して転換しますと内外にアピールできるわけです。
 
一般大衆はこうした駆け引きのゲームに恐らく気付かないでしょう。
トランプがイランとの核合意を破棄したとしても、
別な案件扱いで見てしまうとも思われます。
我々サイドのマスコミも同様なのでしょうが、
中国とロシアは逆の目線で見ると思われます。
そしてこれを期に両サイドで対立を深め、
まあ最悪、大きな戦争と言う可能性を
高めていくだけの事に成るだけです。
 
見えている人間からすれば、
これほどアホらしい話は有りません。
トランプがイランとの核合意を破棄したら、
「バカですか?」
と、トランプを嘲ってやります。