夏休み中、新学期から学校に行く、と言っていた娘。
前日の夜も行く気満々にみえた。
旦那は、あまり期待するな、と娘が寝た後、言ってきた。
私は、こんなに言ってるしさすがに行くよー、と思っていた。
翌朝
動かない、しくしく泣いている娘。
やっぱり朝からは行けない、と。
とりあえず学校に電話。
娘と話し合い。
夏休み中の気持ちはどこへいったの?
それでいいの?と。
嫌だ、4時間目から行く。
自転車に乗る。また泣く。恨めしそうに私を見る。
自分で4時間目から行くって決めたんでしょ?
泣きながら自転車を漕ぐ。
学校に電話する。行きましたが、4時間目始まるまでに着かなかったら電話ください、と。泣きながら行ったので、と。
数分後、やっぱり行けない、と泣きながら帰宅。
学校に電話。
すみません、帰宅してきたので、またどうするか電話します、と。
私はだんだん腹が立ってきた。
夏休み中、学校行こうね、なんて話してない。
新学期、通いなさいね、とも言っていない。
そんなオーラ、出してないけど、出していて、娘が気持ちを汲み取ったのかもしれないけど、そんなことは関係ない。
その時はそう思った。
泣きながら帰宅した娘に私は言った。
もう給食もとめるね。
学校に行かなくていいよ。高校も行かなくていい。教科書もいらないよね。全部捨てる!
カバンから教科書を取り出し、ゴミ袋に入れた。
娘は泣きながら、教科書捨てないで、と。
私は本当に捨てる気半分、冷静な気持ち半分だったので、きれいなゴミ袋にいれていた。
学校行かないなら、教科書はいらないよ。
行く!午後から行く!だから捨てないで。
行かなくていいよ。行く!って言っても行かないしょ。
行く。娘はそう言ってカバンに教科書をしまった。
お昼になったから、お昼ご飯にした。
教科書捨てようとしたこと、私は謝った。
娘も自分で決めたことなのに、ごめんなさい、と謝った。
食べ終わり、娘は学校に行った。
そして普通に帰宅した。
よく来たね!と先生方が言ってくれた、と。
翌日、娘は朝から行った。
それから9月は2日、3日休むだけで朝から行くようになった。
10月からはコロナワクチンの副反応以外学校を休まなくなった。
新学期の初日が1番娘とぶつかった。
お互い泣いた。叫んだ。手は出していない。
でもかなり気持ちをぶつけ合って揉めた4時間だった。
それがどう功を成したかはわからない。
ただ娘は翌日から自分の意思で登校し始めた。
そして今がある
余談
そのぶつかり合いを見ていた上の子は、真剣に家出を考えた、一人暮らししようと思った。と。
ただ、お互いの言っていることは合ってるから、話には入らなかった、と。
ごめんなさい、と上の子にもきちんと謝りました。
自分の弱さに気付くまで、娘は学校に行けない理由を誰かの、何かのせいにしていました。
授業中に騒ぐ子がいるからやだ
兄弟は休みだからずるい(大学は休みが多いので)
保健室の先生はいろいろ話しかけてくるからやだ
マスクは苦しいからやだ
自転車止めるの面倒くさいからやだ
よくもまぁくだらないことも含め、いやほぼくだらないことを理由につけて、ぐちぐち言っていた。
はいはい、そうなんだね、そうだね、と始めは気を遣っていたのもあり聞いていた。
受け入れたり、同感したりもしていた。
でもだんだん腹が立ってきた。
ある日、そんな娘に言った。
そうやって、なんでも人のせい、何かのせいにして言い訳してくの?
誰かのせいにしたら、自分は悪くないから、楽だよね。
そんなふうにずっと人のせいにして生きていくの?
自分は何も悪くないの?
娘は私を睨みつけながら、涙を流しながら、聞いていた。そして、わかってる、と泣きながら言った。
本当はきっと娘も始めからわかっていた。
誰かのせいもあるかもしれないけど、そうやって言い訳して、自分は悪くない、と逃げていたことに。
でもつらくて、誰かの、何かのせいにして逃げたかったんだ。
私は現実をつきつけてしまった。
でもそれが自分の弱さを認める強さを持つきっかけにもなった。
娘は、学校は行きたくないけど、授業は受けたい、と、言っていた。
でも、騒がしくなる副教科や特定の教科は受けていると頭が痛くなる、と。
学校へ行きたい気持ちもあるけど、教室が怖い、と。
よくわからないけど、学校に行ったら二度と帰って来られない気がする、と。
でも、学校へ行きたい気持ちもある。
給食も止めないで、と。
行きたくない、だけなら、説得して行かせていたかもしれない。
でも、怖い、帰って来られない気がする、と言われたら、行かさないほうが良い、と思った。
そんなふうに思うのなら、もう行かないで、通信教育なり、フリースクールなり、転校するなり、選択肢はいくらでもある、と思った。
でも、娘の根底には、学校の授業を受けたい気持ちが消えず、行きたいのに行けない、の苦しみと毎日戦っていた。
自分の弱さに気付くまで
自分の弱さに気付いたら、どう強くなるか、次はそれとの戦いが始まった。