娘の場合は、中2から学級崩壊になりつつあり、真面目なタイプだったので、行きたくなくなっていきました。
でも、行きたくないけど、勉強はしたいから、と休むことはありませんでした。

 中3になり、クラス替えがあり、楽しく通っていた時に、行きたくなくなる理由のことが起こってしまいました。

 学校側と話し、その理由の解決ができるように働きかけたのですが、解決はできず、ある日、教室に居るのがつらくなり、トイレで泣き、気付いた先生が保健室に連れて行ってくださり、翌日から学校へ行けなくなりました。

 私は何度も学校へ足を運び、話し合いました。
 ある日、学年主任から、親にも生徒にも話せない理由だが、他の保護者からのある生徒への配慮からそうなったので、申し訳ないがどうしようもない、みたいなニュアンスの話がありました。

 私は、娘の不幸の上にその子の幸せがあるんですね。私も先に動けば良かったんですか?と言ってしまいました。

 どんなに嘆いても、配慮も過去も変えられないのはわかっていました。
でも、言わずにはいられなかった。

 娘は学校が怖くなった。先生への信頼もなくなっていった。

 我が家の場合は理由がしっかりあった。でも解決はできない。過去も変えられない。未来を変えるしかない。

 現実は不登校。未来もそれでいいのか?

 毎日話し合い、毎日向き合い、共に過ごした私と娘。
 怖くなった、行けなくなった、どうしてか?学校や人のせいにしないで考えたら理由は何か。

 向き合い続け、悩み続けた結果、自分は弱い、と。

 私が毎日家にいることで、あまりぐうたらも出来ず、学校に行かないなら手伝いはしよう、と言われ、あまりに不機嫌だと、時に叱られたりして、居心地が良いかと言われたら、さほどだったと思う。

 でもその毎日が大切だったんだと思う。

 そして振り返ってみたら、幼稚園に入ってから、あんなに濃厚な毎日を娘と過ごしたことはなかった。

 考え続け、解決方法を探したり、理由を導き出すのは、つらいけど、次に進むためには必要だと思った。

 私の周りにも不登校のお子さんはいた。

 勉強がつまらない

 夜更かしするから朝起きれない

 面倒だから

 さまざまな理由があるけど、真の理由もそうだったのだろうか?

 自分でもわからなくて、それもつらいのかもしれない。




 なぜ学校に行かなきゃならないのか。

 なぜ行かなくなったら、子どもは苦しみ、親は悩むのか。

 これが塾や習い事なら、やめてしまえばよいだけ。

 教育を受けさせる義務があるから?
 
 学校はいろんなことを学ぶ場でこれからの人生において大切だから?

 こんなことでつまづいていたら、今後の人生、もっと大変なことがあるのに、乗り越えられない、甘ちゃんになるから?

 子どもが生きて元気で楽しそうならそれが1番なのに、わかっているのに、学校に行けなくなると、なんでかな、と学校行ってほしいな、と欲張りになる。

 学校は行って当たり前のもの、というフィルターバブルの中に人はいるからだろうか?

 今は不登校ではなくなった娘。

 不登校だったとき、わたしは割り切れていただろうか?

 他人には、行けなくても元気だから良いの、笑顔を守れたらそれだけで!
 なんて言っていたけど、それは本心だっただろうか?

 いや、ちがう。
わたしは我が子の不登校は受け入れられなかった。
違うお子さんなら、無理して行かなくても元気ならそれが一番!なんて、寄り添った答えを出すと思う。

 でも我が子の不登校は割り切れなかった。傍目から見たら割り切っているように見えたかもしれないが、全く割り切っていない。

 たぶんなんなら今も割り切れないと思う。

 自分に言い聞かせるだけ。

 大丈夫!学校なんて行かなくても。
 大丈夫!少しずつ変わっていく。
 大丈夫!勉強はこれからで。

 親も自分に言い聞かせなきゃやっていられない。

 親だって人間。気持ちがある。

 不登校の子は口調が強くなり、わがままになる傾向がある気がする。

 不安から甘えや攻撃的になるんだと思う。

 でも受け入れるだけが優しさではない。

 悪い言葉や態度は相手を傷つけること、叱ってあげなきゃいけないと思う。

 不登校の娘が自分の弱さに気付いた時に紙に書いて、壁に貼ったことば。

 自分に都合のよい行動はただのわがまま

 不登校を理由にやりたいことだけして、やりたくないことはしない。
 嫌なこと言われたりしたら、駄々をこねる子どものように反論する。

 それは違うよ。

 なんでも不登校のせいにしない。

 不登校の自分を自分でかわいそうにして、甘えてはいけない。

 不登校でも、やっていけないことはきちんと伝えてあげなければ。

 


 不登校を終えた後、気を遣われることが1番嫌だった、とある日、娘が言っていました。

 


 我が家は、話して揉めて学校へ泣きながらでも行く、という結論になりました。それは学校に行きたい、という気持ちが娘にあったから。

 

 でも、学校に心から行きたくない

 いじめられている

 学校に行くくらいならここからいなくなりたい


 本当に学校に行くのがで、つらくて、怖いなら、行かなくて良いと思います。

 
 家の方が許してくれない
 だから家にもいられない


 学校も行きたくない
 家にもいられない

 そんなふうならどうしたらよいのか、ごめんなさい、わたしにはわからない。

 図書館や公園、どこか安全で居られる場所があったら良いな、と思う。

 
 ここからいなくならないでください

 誰も悲しまない そんなことないです

 いつかきっとここにいて良かった、と思える日がくると信じたいです

 
 どうか、ここには居続けてください

 呼吸をし続けてください

 ここじゃない場所が苦しさから逃げられるとは限らない

 誰も知らないからもしかしたらもっとつらいかもしれない

 でもそこからはもう逃げられないかもしれない

 だから

 呼吸し続けてください