およそ「受験」と呼ばれるものについては、「過去問」は避けては通れない課題であることは言うまでもありません。
実際に過去に出題された問題をあたるということは、何よりも志望校の出題傾向を実感できますし、良質な演習問題だと捉えることもできるでしょう。
一方で、過去に出題された問題が、今年も「そのまま」出題されるということはほとんどなく(そんなことがあれば大問題になるはずです)、過度な依存は禁物だと、私は考えているのです。
「過去問をたくさんやったから、もう大丈夫!」
などと妙な自信を持った受験生を毎年散見しますが、当然のことながら今年はどんな問題が出題されるかわからないのです。以前とは全く傾向が異なった出題内容であることも決して珍しくはない現実において、「過去問」を演習する目的を取り違えてはいけないと強く感じます。
私が最も危惧しているのは、「過去問」を演習する中で、その出題傾向を「掴んだ気持ち」になってしまい、公営ギャンブルの「予想屋」よろしく、
「今年はこれが出題される!」
などと、半ば確定事項のような言い方で喧伝する輩が少なからず発生することです(笑)。それが受験生ならまだしも、保護者や、果ては学校の先生までが「未確定な情報」をさも真実のように垂れ流すのだから始末が悪いのです。
「その予想が外れたら、どう責任を取るのですか?」
私が知る限り、見事に予想を外した方々が、「責任」をとった姿をただの一度も見たことがありません(笑)。大事なことなので再度申し上げますが、「未確定な情報」に踊らされるようなことは決してしないでください。大袈裟に言えば、そんなつまらない「嘘」を信じ込んでしまえば、皆さんの人生が変わってしまうことだってあり得るのです。
前述の通り、「過去問」を演習することの「重要性」は当然のことです。その際はきちんと時間を計り、「本番の入試のつもりで」取り組むことが重要です。出題量と制限時間の兼ね合いをしっかりと認識し、決して「やりっ放し」にせず、解答・解説を丁寧に読み込み、理解すること、そんな一連の取り組みの中で、ほんの少しだけ出題内容の傾向が見えてくるのかもしれません。換言すれば、「過去問」演習における「出題予想」などは、「その程度のもの」だと考えておいた方がよいのです。決して大切な「進路」を賭すほどの価値があるものではありません。
入試を目前に控えた受験生が、「藁にもすがりたい気持ち」であることは痛いほど理解できますが、決して未確定な情報に惑わされることなく、今こそ「地力」を養うことに専念していただきたいと強く願います。
頑張りましょう!






