ジャンル分けを「ミステリー」にしようか悩みましたが、やっぱりどう考えても愛がテーマっぽいので「ロマンス」にしました。


心理セラピストであるクレアは飛行機事故の生き残りである5人の心のケアを担当する事になるが、話を聞くうちに人為的なミスではなく爆発が原因ではないかとの疑問が生じる。

航空会社の担当者であるアーキンは何かを隠そうとしており、グループセラピーに来ていた5人も次々と姿を消すようになっていく。


クレアは隠された真実を暴こうと必死になるが・・・




MebiusRingΨ主食はホラーΨ-Passengers


これは何の前知識もなく見た方がいい映画です。

ラスト1発の作品でもありますので、オチは耳に入れないようにして臨んで下さい。


私は正直オチに関しては期待していなかったのでガックリはしませんでしたが、オチそのものよりも惹かれるものがこの映画にはありました。


クレアを演じるのはアン・ハサウェイ

目とか口とかのパーツが大きいので、顔からはみ出してしまいそうです。

飛行機事故の生き残りっつったら、そりゃもう大変な事ですよね。それを経験浅そうな若い女1人に任すなど有り得ないワケではありますが、やはり言動1つ取ってもクレアには荷が重いです。


しかも、生き残りの1人であるエリックと一線を越えてしまうんですよ。

このエリックにはパトリック・ウィルソン

九死に一生を得た経験をしておきながら、「俺ゃ心に傷なんか負ってないっスよ」とあくまでも陽気なエリック。

だが徐々に壊れていく。


とにかく「なぜ?」「なぜ?」な展開が次から次へとやってくるのですが、最後の最後に種明かしです。


飛行機事故のシーンはあるのですが、『生きてこそ』に出てきたような生々しい事故シーンは省かれており、ホラーな要素は一切ありません。


私個人としてはホラーが好きでロマンスは苦手ではあるのですが、ラストのクレアとエリックのシーンではジ~ンとして泣いてしまいました。


ストーリー的には幼稚っぽい気もしますが、まぁ有りではないでしょうかね。

パトリック・ウィルソンはあまり好きではなかったんですが、ラストの笑顔にキュンときてしまいました。

・・・と思っていたら昨日見た『ウォッチメン』にも出ていて、やっぱり苦手だわーと再確認(笑)


以下はネタバレを含む事を書いてますので、読まれる方のみ反転してお願いします↓


冒頭、飛行機事故直後のシーンから始まるワケですが、呆然としながら歩くエリックは煤だらけ。

墜落しといて煤だけで済むんかい!?!?

・・・と冒頭からツッコまずにはいられなかったのですが、オチを知ってようやく納得。


まぁそりゃそうだわね~~~(;^ω^)



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2004年にオフ・ブロードウェイで上演されるや否や絶賛され、翌年にはブロードウェイで上演。更にトニー賞やピュリッツアー賞をも獲得したこの舞台劇は、今回原作者であるジョン・パトリック・シャンリィが脚本をたててメガホンを取った。


舞台は1964年のニューヨーク・ブロンクス。

そこのセント・ニコラス教会では子供達が通う学校も担っており、教えるのはもちろんシスターや神父たち。


厳格たる教会のトップであるフリン神父は革新派であり、閉ざされた教会という存在をもっと広げようとしていた。が、それに相対して古からの誇り高き教会という存在を守っていきたいシスター・アロイシスはフリン神父を受け入れられない。


そんな時、1つの疑惑が浮上する。



MebiusRingΨ主食はホラーΨ-DOUBT


シスター・アロイシスにメリル・ストリープ

ストイックが修道服を着て歩いているような人物であり、子供達の教育や生活面にも非常に厳しい。

それゆえに砕けた人柄であるフリン神父が許せなく、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いといった心情に陥っていく。

なので、自らが目指していると思われる「高潔」からは皮肉にも離れていく。


フリン神父にフィリップ・シーモア・ホフマン

すみませんがどう見ても私には悪人顔にしか見えず・・(笑)

フリン神父には1つの疑惑が浮上するのですが、先入観からか「お前クロやろ~」と少なからず疑惑を持ってしまいました(;^ω^)


両極する2人の間に写っている女性がシスター・ジェイムズ。演じるのはエイミー・アダムス

ジャケット通り中立の考え方を持っています。

ですが彼女が今回大問題となる疑惑のネタの主であり、純粋がゆえに自らも苦しむ。


学校内には黒人の男の子が1人通っていて、時代が時代だけにまだ何かと厳しく彼は孤立しているんですよね。

そんな中、優しく接してくれるのはフリン神父。

黒人少年とフリン神父が司祭館で2人っきりになった事をシスター・ジェイムズが知り、更に少年が酒臭かった事から疑惑に拍車がかかる。


フリン神父は少年を誘惑しているーーーーーーーーーー


フリン神父を元から煩わしく感じていたシスター・アロイシスはこの小さな疑問を疑惑に挿げ替え、確固たる自信の元フリン神父の少年愛疑惑は確信へと変わっていった。


映画冒頭、フリン神父の「疑惑」の説教で始まります。

タイトルも「疑惑」であるように、この映画は最初から最後まで隅から隅まで疑惑で埋め尽くされている。

何の証拠もない小さな疑惑が、およそ神からは遠く離れているであろう猜疑心を持つ事によって疑心暗鬼という恐ろしい展開を見せる。


大聖堂でフリン神父が噂話を枕の羽に例えた説教をするのですが、この寓話には唸ってしまいました。

誰でも少なからずした事があると思いますが、噂話と言うものは罪の意識が小さいですよね。

しかし日本でも昔、1人の少女の噂話が発端で銀行が倒産してしまった事もあるように、被害者側には大きな打撃ですよね。近所にこんなオバハンがいたら、えらいこっちゃですよ。


元が舞台劇と言う事もあって、この映画の山場はシスター・アロイシスとフリン神父の見事なまでの攻防戦であります。

どちらも折れない事から、果たしてシスター・アロイシスが話を膨らませただけなのか、はたまた本当にフリン神父は少年を手篭めにしてしまったのか全く分かりません。


更にラストにはシスター・アロイシスが疑惑について告白するシーンがあるのですが、これもまた抽象的でハッキリした事が分からずそのまま幕を閉じてしまいました。


見た直後はモヤモヤして白か黒かハッキリ知りたかったのですが、この作品は見る側も「疑惑」を持つ事が狙いなのだと言う事が分かり、納得しました。


伝統と守ろうとするあまり不寛容なシスター・アロイシスなのですが、自らが憎まれ役となる事で風紀の乱れを一掃しようとする考えには畏敬の念を感じさせます。

そして、教会と市民との垣根を低くしようとするフリン神父にも好感は持てるのですが、彼もまたシスター・アロイシスに対しては不寛容です。

1番簡単な方法である歩み寄りができなかった事が最大の悲劇ですね。


肉を食らい酒を飲み談笑しながらの神父達の食事シーンと、沈黙のまま口に食べ物を運ぶシスター達。

何らかの疑問を抱かせずにはいられない両極端のシーンでした。



この教会はシャンリィ監督が子供の頃に通った教会がモデルとなっており、シスター・ジェイムズにもモデルとなるシスターがいるそうな。


見ていると純粋なのか青臭いのか分からないシスター・ジェイムズでありますが、神がいるとするなら彼女のようなシスターが1番望まれているのではないかと思いました。



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2003年のカナダ映画ですが日本では未公開。私が見たのは3年ほど前になりますが、未だに国内リリースの話も耳に入らない。本当にもったいないです。


1953年、爆撃機のパイロットをしていたチャーリーは小型機のパイロットとして客を運ぶ仕事をしていた。

楽天主義、自由主義、とにかく自由気ままに暮らしている若者といった感じ。

ある日、チャーリーは仕事の帰りにイヌイット達が住む土地へ寄り道する。そこで高価な品物と引換にイヌイットの少女をイエローナイフの病院まで運ぶ事を承諾する飛行機


しかし途中の湿原地上空でエンジントラブルを起こし、墜落してしまう。運良く助かった2人だったが、果てしなく続く湿原地・・壊れた無線・・チャーリーは呆然と立ちすくむ。



MebiusRingΨ主食はホラーΨ-The Snow Walker


少年をそのまま大人にしたようなチャーリーにバリー・ペッパー。『グリーンマイル』や『プライベート・ライアン』などで名前が売れましたよね。

イヌイットの少女カナーラは・・誰なんでしょう汗見たことないけど、いい演技でした。

時にイラついて暴れ出すチャーリーを、そっと後ろから見守る。チャーリーが困れば黙って手を差し出し、自分が病魔に侵されていても、まるで母のような自己犠牲でチャーリーのフォローをし続ける。


言葉もカタコトしか通じず、都会の若者であるチャーリーは田舎娘のカナーラをバカにしていたが、文明の利器から離れた土地ではカナーラの方から教えられる事ばかりだった。

しかし、1番彼女に教えられたのは「優しい心」だったのだ。


最初はカナーラを邪険に扱い、病人と分かっていても知らん顔だった。それが気が付けばカナーラの荷物を当たり前のようにチャーリーが運んでいる。


夏が終わり秋が来て、北極圏の厳しい冬がやってくる。
素晴らしく良い映画でした。サバイバルっぽいストーリーですが、嘘臭い迫力は無駄に付けてません。そして、嘘臭い恋愛タッチにもなっていないところが良かったと思います。
久しぶりに泣きました。

この映画が公開、またはレンタル開始になったらぜひ手に取ってみて下さい。
心温まる事間違いなし合格

自然からの、ちょっとした贈り物もありますよ虹


お勧めしますアップ



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06/09/01

韓国ホラーです。と言っても、韓国にありがちな幽霊系ではなくスプラッタホラーですドクロ
最初に言っちゃいますが、凝ってるのはストーリーではなく特殊メイクの方ですよ。一応脚本捻ったつもりでしょうけど、多分監督のセンスが追いつかなかったのでしょう。つまんない場面がダラダラと続くところがありました。


ある寂れた映画館。その看板には『スクリーム 殺してあげる 深夜上映』と書かれていた。その名の通り、深夜にホラーの定番『スクリーム』が上映され、少ないながらも客が入ってくる。

ところが上映が始まると同時に、「上映時間は百分です。その間にみさなんを殺します。劇場を出られるのは生き残った1人だけです。携帯は使えません。」と、スクリーンにクレジットされる。
ただの趣向だと笑い飛ばしていたが、既に劇場の出口は封鎖され、謎の処刑人が動き出していた。



MebiusRingΨ主食はホラーΨ-THEATER


残念な事に、花のある俳優さんが1人もいません。ストーリーだけ聞いたら面白そうじゃないですか?

モチーフは『デモンズ』でしょうか。こちらの方は生身の人間が殺しにやって来るワケですが、『デモンズ』に負けず劣らずのスプラッタぶりですドクロ


処刑人の1人が女性なんですが、無表情で殺しに来る様はカッコ良いです!美人だしラブラブ!

ゲームと言う形になっているようで、企画者であろう「X」と言う謎の人物が隠しカメラの映像を見ながら興奮してるんですよね。ラストはどういう設定に持っていくんだろう・・と思っていたら、韓国らしい絶対間違った方向の展開で締めくくられました(笑)


スクリーンではずっと『スクリーム』が流れてるんですが、そっちの殺され方の方が断然楽そうですあせる本作での殺され方は、どれも痛そうでした叫び

処刑人も強いのか弱いのか微妙なところだし、ツッコミどころは沢山ありますが、なかなかのスプラッタでしたよグッド!

ただ・・・観客の1人がとても強い人で、唯一処刑人と互角に戦えそうな活躍ぶりでしたが、ビジュアル的に問題アリです(ここ重要なのよビックリマーク)。

韓国のスプラッタに興味がある方は、ぜひどうぞアップ



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06/11/18

なぜかドイツ映画となっていますが、これは韓国映画なんです。監督はキム・ギドクと言う人で、なかなか激しい作品が多く女性などには嫌われがちかも。

しかしこの作品は他の作品とは打って変わって、何とも言えない深い感嘆が続きました。
少し変わった演出方法で、舞台になるのは山奥の湖上の小さな庵。「」「」「」「」そして「」と、その庵で暮らす和尚と1人の男の人生を、季節で区切りながら見せてくれます。


【春】和尚と幼い男の子。男の子は無邪気な心から小動物に悪戯をするようになる。それを見ていた和尚は、男の子をたしなめ「心に一生石を背負うぞ」と説く。


【夏】男の子は17歳に成長した。その庵に、1人の少女が静養にやって来る。少年は一目で心を奪われ、和尚の目を盗んで少女と関係を持ってしまう。
見かねた和尚は少女を世間に返す事にするが、既に少年の心は少女にしか向いていなく、後を追うように庵を出て行ってしまう。


【秋】少年は青年に成長し、俗世間で罪を犯し庵へと帰ってくる。しかしそれでも心の怒りが収まらず、和尚は木の床に経文を彫る事で怒りを静めさそうとする。
その途中、青年を捕らえに警察がやって来て、経文を彫り終えてから青年は俗世間へ罪を償いに戻る。それを見終えた和尚は、自ら人生を終わらせる。


【冬】償いを終えた青年は壮年期となって庵に帰ってくる。既に和尚はいなくなっており、心の無を求めて男は修行に勤しむ。
そんな中、赤子を抱いた女がやって来る。


そして【春】男は幼い男の子と一緒に、静かに暮らしていた。



MebiusRingΨ主食はホラーΨ-SPRING,SUMMER,FALL,WINTER...AND SPRING


詳しくネタバレしちゃってますが、この作品自体に細かい詳細は語られず、セリフも少ないので解り辛いところも多いと思います。
しかし、そこはそういう風に意図的に作られたと思うんです。見る側の想像力に問いかけた部分があるのではないでしょうか。
淡々とした展開なのですが、私は【】のあたりでズーーンと心に響いてきました。この和尚・・と言うか正に師匠なのですが、とんでもなく深い人物なんです。悟りを開いた極致・・とでも言いましょうか。


和尚は少年が少女に心を奪われた時、「欲望は執着を生み、執着は殺意を生む」と、説き伏せます。この和尚も、庵に来るまでには俗世間で何かあったのかな?と思わせる一言です。

庵は湖上にあるため一艘の船が橋代わりになっているのですが、陸に着いたままの船をどうやって庵に戻しているのか?や、陸に門があるのですが、人が来る度に勝手に開くのはなぜ?など、これは見る側が自分で解釈するしかないのです。私は和尚の凄さを語るシーンだったと解釈しました。

この湖と言い山と言い、移り行く季節に合わせての自然の美しさが心を洗ってくれます。ロケーションは韓国の国立公園で、もう景色が素晴らしすぎますキラキラ

派手な演出はなく、とても地味な仕上がりだと思います。しかし見終わったあと、しばらくいろいろ考えさせられるのですよ。まぁ、ちょっと宗教的な作品ですしね。

ちなみに、壮年期を演じているのはキム・ギドク監督自らです。
その【】バージョンの時に赤子を庵に置いて修行をするのですが、ちょっと「あんな危ない所に赤子放ったらかしちゃダメよ~!」と思ってしまいましたが汗

地味ながら、とても素晴らしい作品でした。考えるのが苦手な人は「意味分かんな~い」となるかもしれませんが(;^ω^)

心洗われたい人にお勧めですアップ



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06/12/19