7月 読書 | ええもん みっけ!!

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ええもん = 日常の中で自分なりに見つけた美味しいもの、綺麗なもの、お気に入り等を書き綴っています。

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6月読了の本 本

 

 

『 星を掬う 』 町田そのこ

目次:

1 廃棄パンの絶望

2 きっと母に似た誰か

3 追憶のバナナサンド

4 双子の三日月

5 永遠の距離感

6 見上げた先にあるもの

 

すれ違う母と娘の物語。
小学1年の時の夏休み、母と二人で旅をした。
その後、私は、母に捨てられた――。
ラジオ番組の賞金ほしさに、ある夏の思い出を投稿した千鶴。
それを聞いて連絡してきたのは、自分を捨てた母の「娘」だと名乗る恵真だった。

元夫のDVから逃げるため、母の住む「さざめきハイツ」で同居を始めた千鶴。

他の同居人は、娘に捨てられた彩子と、聖子を「母」と呼び慕う恵真。
四人の共同生活は、思わぬ気づきと変化を迎え――。

 

 

 

『 うらはぐさ風土記 』 中島京子

目次:

一 しのびよる胡瓜

二 山椒の赤い実

三 柿とビタミンC

四 スティルトンとメノポーズ

五 狼男と冬の庭

六 梅はやたらと長く咲く

七 エナガの巣

八 キョルギとチンギとテンバガー

九 うらはぐさの花言葉は

 

30年ぶりにアメリカから帰国し、武蔵野の一角・うらはぐさ地区の伯父の家にひとり住むことになった大学教員の沙希。
そこで出会ったのは、伯父の友人で庭仕事に詳しい秋葉原さんをはじめとする、一風変わった多様な人々だった。
コロナ下で紡がれる人と人とのゆるやかなつながり、町なかの四季やおいしいごはんを瑞々しく描く物語。

 

 

 

『 27000冊ガーデン 』 大崎梢

目次:

放課後リーディング

過去と今と密室と

せいしょる せいしょられる

クリスティにあらず

空を見上げて

 

星川駒子は県立高校の図書館に勤める学校司書だ。

たまたま居合わせた出入りの書店員・針谷敬斗と共に、生徒が巻き込まれた事件の解決に一役買う。

そんな二人のもとには、ディスプレイ荒らしや小口ずらり事件など、図書館や本にまつわる謎が次々と持ち込まれる!?

学校図書館を舞台にすべての本好きに贈る、心あたたまるミステリー。

 

 

 

『 ホテル・カイザリン 』 近藤史恵

目次:

降霊会

金色の嵐

迷宮の松露

甘い生活

未事故物件

ホテル・カイザリン

孤独の谷

老いた犬のように

 

失ったものと手に入らなかったものについて、お話しします。

クラスメイトの稚拙な行動の理由。

パリに降り立った彼女の秘めた思い。

忘れ得ぬ在りし日の祖母の姿。

他人のものばかり欲しがるあの子。

いるはずのない住人の気配。

甘やかに秘密を分かち合う二人の女。

宿命的な死に蝕まれた村。

妻と別れた男に訪れた非日常。

言い訳はいらない。もう、とりつくろえない。

隠された真実に気づかせてくれる、表題作を含む8話短編集。

 

 

 

『 紅きゆめみし 』 田牧大和

 

天和二年(1683年)師走、八百屋の娘・お七の放火によって、江戸は多くの人と建物を失っていた。

それから年も明け、吉原一の遊女・紅花太夫は、海運稲荷の境内で奇妙な子守唄(手鞠唄)を唄う幼い娘「七」を見かけるも、目を離したすきに姿を消してしまう。

一方、市村座の人気女形・萩島清之助は、芝居中に起きた騒動の責めを負わされ、舞台から締め出されることに。

馴染みの太夫、紅花が出会った娘の話をに興味を持ち、暇に飽かしてその正体を探り始めるのだが……。
吉原一の遊女と人気女形が挑む、傑作時代ミステリー!!

 

 

 

『 砂の宮殿 』 久坂部羊

外科医の才所准一は、大阪で海外富裕層向けの自由診療クリニックを運営している。 抗がん剤・免疫療法の趙鳳在、放射線科の有本以知子、予防医学の小坂田卓という優秀な三人の理事とともに最先端のがん治療を提供し、順調に実績を重ねていたところ、久しぶりに訪ねてきた顧問が不審死を遂げる。 

これは病死か事故か、それとも――。 

高額な治療費への批判も止まず、クリニックに吹き荒れる逆風に、才所はどう立ち向かうのか。

 

 

 

『 ひとっこひとり 』 東直子

目次:

大丈夫

ごめん

覚えてる?

もういいよ

なんで?

つれていって

ありがとうね

生きてる

見つかった?

待ってた

話して下さい

きれい

 

私たちが日常で交わす何気ない言葉、「大丈夫」「ごめん」「もういいよ」「なんで?」「ありがとうね」などのひとことをテーマに綴った短編を収録。

孤独や寂しさを抱える現代人の心を掬い取りながら、ラストにはほのかな希望をそっと提示してくれる物語。

歌人としても活躍する著者の、言葉のセンスがきらめく12編。

装画を手がけた人気イラストレーター、三好愛氏の挿絵が彩りを添える。