「君たちはどう生きるか」に異論あり
著:村瀬 学
発行:言視舎
副題は【「人間分子観」について議論しましょう】
感想
図書館で「君たちはどう生きるか」を検索した時に、同時にヒットした一冊でした。
グランパも多少感じていた違和感を、氏は見事に解明されているように思った。
氏は、コペル君の「人間分子観」が上から見る目となり、進歩に寄与しない人間を低く見る見方を誘導する人間観になる可能性。「【生産者】と【消費者】と二分する人間観の貧しさ」「赤ちゃんや老人や病人や障がい者など【労働】「【生産】の携われない人たちの存在の仕方を肯定する発想がでてこない」「社会問題と人間の価値観を混同させている物の見方」であることを指摘される。
グランパも、どうしても「上から目線」で言われているような「違和感」はぬぐえないことの根本がこうした「人間観」からきているものだと思う。
また氏は、「いじめ」問題の解決方法でも「【力】に訴える方法によっています」「【解決】に奔走したのは【権力】を持つ親たち」であり、「古臭い」方法で、現代では通用しないこととされます。
グランパも戦中の「物語」の一つとして読むには「面白い」のだが、現代に置き換えた場合には、やはり違和感を禁じ得ないところだ。